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第14話 初心者ダンジョン攻略 1

遅くなりました。すいません

ダンジョン攻略が開始します。

ダンジョンに入った僕たちはまず周りを見て驚いた。

 1階層は洞窟型のため周りの壁が岩でできている。そのため薄暗くなっている。しかし、壁が光っているため視界が悪いわけではない。


「おお~、異世界ダンジョンの例にもれず壁が光っているのか。さすがはファンタジー世界だね」

「もしかしたら、ダンジョン内に光があって草原のようになってたりする階層があるかも?」

「はい、発見されたダンジョンの中にそういう階層があるダンジョンもありますよ」

「そっか、いつかは行ってみたいな」


 僕たちは会話をしながら進んでいる。この階層ではスライムとゴブリンが出てくるけど、1,2体で出てくるため那月の魔法か鈴華の弓術で瞬殺されてるんだよね。だから、僕たちは一度も戦闘をおこなっていないんだ。

 それと僕は魔眼系のスキルを持っているため他の人より視力が上がっているんだ。だから、スライムが見えたときはすぐに鑑定を使用している。理由は何か使えそうなスキルを持っていたらテイムしようかなと考えているんだ。


 ちなみに魔眼系のスキルを所持している者は個人差はあれど視力が上がるようになっているようだ。これはスキルを使用していなくても適応されてるみたいなんだよね。ただ、ギフトじゃないとダメみたいだけど。


「それにしてもなかなかいい子がみつからないなぁ」

「まだ、一階層だから焦る必要はないとおもうよ」

「それもそうだね」


 緊張感がないまま先へ進んでいく。

 最初は皆緊張していたみたいだけど、那月と鈴華が瞬殺してるのを見て気持ちが緩んできているようだ。

 このままだと、何か起きたときすぐに対応できないかもしれない。


「みんな、少し気が緩んできているから一旦引き締めようか」


 僕の言葉でみんな自分たちの気が緩んでいたことに気が付き引き締めなおした。

 それからも、何事もなく進み二階層への階段を見つけた。


「今から2階層だよ。みんな、先ほどよりも気を引き締めるよ」


 前衛の五十嵐さんから順に階段を下りていく。


「2階層も変わらないですね」

「魔物も確か、ゴブリンとスライムにコボルトが追加されるだけだったはずです」


 鈴華の言葉にフローラが答えてくれた。

 

 ゴブリンは、知能が低く身長が1メートルくらいで腰に布を巻いただけの醜い顔のモンスターだ。しかし、繁殖能力が高いため数が多く、集団で行動していることがほとんどだ。ランクは最低のEランクで取れる素材も魔石しかない。しかも、魔石は小さく粗悪な物しか取れないため冒険者たちからは不人気のモンスターだ。

 ちなみにゴブリンの上位種はホブゴブリンでありその上位種となるとゴブリンメイジなどの魔法を使える種族がいる。


 次にコボルトは犬を2足歩行にしたようなモンスターだ。コボルトもゴブリンと同じく知能が低く集団で行動する。こちらもまた、取れる素材が魔石しかなく粗悪なため不人気となっている。こちらもゴブリンと同じように上位種がハイコボルトになりその上位種は魔法などを使ったりする。


 最後にスライムだけど、こちらはどろどろのグロい見た目ではなくドラ〇エに出てくるゼリーのようなプルンプルンな丸い体をしている。移動の際はぴょんぴょん跳ねていて、はっきり言って可愛い。

 スライムはモンスターの中でも特に上位種の種類が多い。

 取れる素材は魔石とスライムゼリーと呼ばれるスライムの体が買取されている。

 ゴブリンやコボルトなどよりも、特に初心者に人気がある。


 ただ、ここはダンジョンの中であるため、地上で出てくるゴブリンやコボルトの集団での行動というの特性はあまり当てはまらない。理由は階層によってまとまっている数がある程度決まっているからだ。それに、ダンジョンのモンスターは基本的にダンジョンコアと呼ばれるものが生成しているらしい。

 このダンジョンコアを破壊するか台座から離すとダンジョンの機能が停止してそれ以降はモンスターや宝箱などが生成されなくなるらしい。そのため、国やギルドではこのダンジョンコアの破壊や持ち出しは禁止されており、これを犯すと処罰の対象となり最悪の場合は死刑もあり得るらしい。

 まぁ、ダンジョンは国を支えてる資源の一つだから当然だよね。

 ちなみにだが、ダンジョンは放置しておくと階層が増えるため1度攻略しても


「さて、この階層も1階層と同じフォーメーションでいこうか」


 僕たちは1階層の時と同じ陣形で進んだ。


「前からゴブリンが3匹きます」

「わかった、任せて」


 五十嵐さんの声に鈴華が返事をし矢を3本放った。

 放たれた矢は全てゴブリンに命中し、3匹とも1撃で仕留めた。


「うーん、2階層に来て出てくる数は増えてきたけど、やっぱり鈴華と那月の遠距離組にすべて瞬殺されてるんだよね」

「まぁ、経験値はもらえるんだからいいんじゃないかな」

「それは、そうなんだけどね。でも実践に勝る経験はないっていうじゃない?」


 この世界では、パーティを組んで近くにいれば戦闘に参加しなくても少量ではあるが経験値が入る。貴族などはこれを利用してパワーレベリングを行うことがあるらしい。そして戦闘に参加すればその分獲得経験値が増加するようだ。


「まぁでも、もう少し下の階層に行けばモンスターの数も増えて強くなるだろうから、それまでは気が緩まない程度にリラックスして進もうか。ただ、警戒は怠っちゃいけなけどね」


 僕はみんなに警戒が怠らない程度にリラックスするよう指示を出した。


(緊張しすぎて、実際に戦う時臨機応変に動けなかったら意味がないからね)


 僕はそんなことを考えながらみんなと一緒に先へ進んだ。


「そういえば、フローラってほかのダンジョンに入ったことある?」

「いえ、私も皆さんと同じで今回が初めてです」

「そうだったのか」

「はい、ダンジョンに興味があったので前に一度、お姉様と一緒にダンジョンに入ってみたいとお父様にお願いしたことがあるんです。でも、王位継承権は低いのですがそれでも王族の1人ですから、私もお姉様もダンジョンへは入らせてもらえなかったんです。だから、今回のダンジョン攻略の許可が出たときはうれしかったです」

「そっか、ならダンジョンを楽しむってのも変かもしれないけど、みんなで協力して楽しい思い出にしよう」

「当然だわ」

「当然ですね」

「が、頑張りましょう!」

「兄さんとの思い出」


 僕がフローラに楽しい思い出にしようというとみんなも返事をしてくれた。


「はい!よろしくお願いします!!」


 フローラは嬉しそうにはにかんだ。


「さて、こんなところで止まっていても何もないから先へ進もう」


 それから、何回か戦闘を行ったがみんな怪我無く進むことが出来た。


「ん?あれは階段かな?」


 最後の戦闘を行った場所から少しまっすぐ進んだ角を曲がると、階段らしきものが見えた。


「それにしても、悠璃ってあんな遠くまでよく見えるわね。私なんてなんも見えないわ」

「私も見えませんね」

「僕は魔眼系のギフトを2つ持っているからね。視力が強化されているんだよ。鈴華もみえないかな?」

「私は遠見を発動しないと見えない」


 どうやら魔眼系ギフトを持っている鈴華でも遠見のスキルを発動しないと見えないらしい。

 2つ持ってる僕が異常なだけなのだろうか?


「本当に階段でしたね」

「さすが兄さん」


 僕が階段らしきものを見つけたところまで来ると、1階層から2階層へ来た時と同じような階段があった。


「さあ、次は3階層だよ。階段だから罠とかはないと思うけど十分に注意しながら降りよう」


 近接戦特化の五十嵐さんが先頭で階段を下りていく。

 本当は女の子にこんなことさせたくないんだけど、このパーティの中で一番ステータスが低く弱いのは僕だから仕方ないんだけどね。こういう時、自分のステータスが低いことが悔やまれる。

 それから、五十嵐さんから順に3階層まで問題なく降りることが出来た。

出来るだけ早く更新します。

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