第9話 情報の共有
ステータスに〈舞Lv1〉を書き忘れていたので追加しました。
固有技能が特殊技能になっていたので修正しました。
今日の訓練がすべて終わり、夕食を食べ終わった僕たちは、お風呂にはあと僕の部屋に集まっていた。
ソフィー、ニーア、レヴィの3人は人化している。
ちなみに、この話し合いにはフローラも参加している。どうやら、ダンジョン攻略の時は僕たちのパーティに入ろうと思っているらしい。
アルフレッドさんにお願いするって言ってた。
「さて、みんな集まってくれたようだし、僕の眷属使いのことを話すついでにみんなのステータスを共有しておこうと思うんだ。本当は自分のステータスを人に知られるのはあまりよくないらしいんだけど、お互いのステータスを把握していたほうが連携などを取りやすいと思うんだよね。みんなは、それでいいかな?」
「「はい」」
全員の了承が得られた。愛川さんと五十嵐さんも問題ないようだ。
僕は僕の職業から順に話していくことにした。
「まずは僕から話すよ。僕の職業は眷属使いといってテイマー系の最上位の職業だよ。ただし、最弱のハズレ不遇職といわれているけどね」
「最上級の職業なのに不遇職なのですか?」
愛川さんの質問に五十嵐さんも頷いている。
確かに最上位の職業なのに不遇職や最弱なんて言われたら誰でも疑問を持つよね。
「うん、この世界に転移された日に謁見の間で僕は殺されかけたでしょ?あれは、僕の職業が眷属使いだったのが理由なんだ。国王は僕を殺そうとしたときにハズレって言っていたでしょ」
今思い出しても、イライラしてくる。いくら何でも理不尽すぎでしょ。
いつか必ずあの国王には仕返しをしてやる。
僕は静かに決意を新たにしていた。
「はい、言っていましたがなぜハズレなのですか?」
「そうだね、眷属使いの職業特性を説明しようか」
そういって僕は眷属使いについての説明をした。
名称;眷属使い
テイマー系の最上位で稀少な超レア職。過去に数人しか確認されていない。
特性:自我を持つものを自身の眷属として強化、使役することができる。また、眷属化した者のスキルを一つ習得することができる。
「とても弱そうには思わないのですが?」
「そう、特性だけで見ればこの職業は全く弱くない、最上位にふさわしい職業だよ」
「なら、どうしてなんですか?」
そう、この職業は特性だけを見れば最強へも至れると思う。スキルを眷属にするだけで無条件で習得できるんだから。
本来スキルはしっかりとした訓練をしなければ習得することはできない。まぁ、スキルによって個人で適性の高い低いで習得率や成長速度は変わるけどね。また、それぞれの職業にはそれに適したスキルの習得率や成長速度が上昇する能力がある。
しかし眷属使いだけは訓練なしに習得することができるわけだ。簡単な話、眷属さえ増やすことができればスキルを無限に習得することができる。
「制約があるからだよ。能力が強すぎる代わりにいくつかの制約あるんだ」
そういって僕は、眷属使いの制約について説明をした。
制約:
他の職業に比べてステータスが著しく低くなる。
人類種を眷属とする場合、自分より眷属対象が弱くなければならない。また、互いの合意が必要であり、洗脳などによる自分の意思以外での合意では眷属化することができない。
魔物を眷属化する場合、テイムしてある必要がある。
眷属化した場合に習得できるのはスキルのみで職業技能、固有技能を習得することはできない。
他の職業に比べてレベルが上がりずらくなる。
眷属から習得するスキルはすべてLv1からとなる。
「まず、テイムの方法は知っている?」
「いいえ」
「私も知らないですね」
「テイムの方法は、スキルを発動すると結界が現れる。その中で、自分がテイムしている魔物と自身のみで戦い負けを認めさせないといけないんだ。この時、自身とテイムしている魔物以外入ることができない。また、外から援護することもできない」
「他者の協力が受けられないんですね」
「そう、そしてテイマー系の職業はすべてに共通してステータスが他の戦闘職に比べて低くいという特性があるんだ。それでも、すごい低いってわけじゃなんだけどね。ただ、眷属使いだけは別なんだ。さっきも言ったけど、もともと低いテイマー系職業の中でさらに低くなっているんだ」
そう言って僕はステータスを見せた。
【名前】霧崎悠璃
【レベル】1
【年齢】17
【職業】眷属使い
体力 33/33(+3)
魔力 110/110(+10)
筋力 11(+1)
防御 11(+1)
敏捷 12(+2)
器用 11(+1)
知力 12(+2)
運 300
魅力 500
【固有技能】〈色欲〉〈鑑定眼〉〈統廃合Lv1〉〈精霊眼〉〈魔導書〉NEW〈時空間魔法Lv1〉
【職業技能】〈テイム〉〈眷属化〉〈眷属能力閲覧〉
【技能】NEW〈剣術Lv1〉NEW〈刀術Lv1〉NEW〈魔力操作Lv1〉NEW〈速読Lv1〉
【称号】異世界人 眷属使い *****勇者 浦之家の血筋 神器の契約者
「これが僕のステータスだよ。魔力は辛うじて3桁だけど運、魅力以外は全て2桁なんだ」
「確かに、ステータスが異常に低いよね」
「これが外れといわれる最大の要因なんだ。このステータスだとゴブリンすら倒せないし、そもそもこれより低いステータスなんて子供でも殆どいないってフローラがいってたね」
「これでは、条件を満たすのが厳しすぎますね」
「そういうこと。これが眷属使いの本来の特性だね」
「本来ということは浦之君は違うのですか?」
愛川さんが気づいたようだ。
「そう、僕の眷属使いは本来の物とは少し変わっているんだ」
「それはどういうことなの?」
「じゃあ、僕の眷属使いについて説明するよ」
僕は鑑定眼などで知ったことを説明することにした。
職業名は眷属使いで自我があるものを自分の眷属とし、使役することが出来る。そしてステータスが他の職業と比べて著しく低くなっている。
勇者の称号効果により〈色欲〉の能力を応用し、眷属使いを改変したことで眷属化した者が持つ技能、職業技能、固有技能を一つ選び習得することが出来る。また、”自分より弱い者しか眷属化することが出来ない”から、”生物上雌又は無性であれば魔物の場合はテイム、人類種の場合は互いの合意さえあれば眷属化することが出来る。ただし、生物上雄となるものは眷属化することが出来ない”に改変されている。
「これが僕の眷属使いの特性だよ。生物上雌か無性であれば、互いの合意かテイムさえしてあれば無条件で眷属化することが出来る。おまけに、職業技能と固有技能まで習得できるようになっているんだ」
「だから、本来と違うんですね」
「そういえば、称号のところに勇者ってあるけど、勇者って雨宮君じゃないの?」
やっぱり気になるよね。同じパーティになるんだから話しておいたほうがいいよね。
「光輝君が勇者であってるよ。そうだね、実際に鑑定結果を見せたほうが早いね。僕の鑑定眼には鑑定した物の情報を自分のステータスカードに表示することが出来る能力があるんだ」
そう言って僕はステータスカードに勇者の称号の鑑定結果を表示して2人にみせた。
【称号名称】*****勇者
【分類】特殊
【詳細】元は勇者の職業だったが、他の神によって奪われ他の者に与えられた。それに気づいた慈愛の女神が奪われる瞬間に一部の能力を切り離し改良したもの。
応用、改造、適合・適応、慈愛の女神の加護などの効果が統合されている。
ごめんね。気付いた時にはほとんど奪われていて一部しか切り離せなかったの。代わりに称号としてあなたに合うように改造と再調整しておいたわ。by 慈愛の女神より
「もしかして、光輝君が持ってる勇者の職業って・・・」
「この詳細を見る限りだとそういうことだね。まぁ、今の職業は気に入っているから僕は気にしてないんだけどね。ただ、勇者のステータスの高さと成長速度アップの特性は残念だったけどね」
僕は笑いながら気にしてないことを伝えた。
「さて、僕のステータスについての説明は終わったから、みんなのステータスを共有しようか」
そう言って、それぞれのステータスを共有した。
【名前】霧崎鈴華
【レベル】1
【年齢】16
【種族】人族
【職業】精霊魔導師
体力 212/212(+12)
魔力 520/520(+20)
筋力 205(+5)
防御 202(+2)
敏捷 306(+6)
器用 206(+6)
知力 304(+4)
運 50
魅力 150
【固有技能】〈精霊眼〉〈精霊の愛〉
【職業技能】〈精霊感知Lv1〉
【技能】〈精霊魔法Lv0〉NEW〈水属性Lv2〉NEW〈光属性Lv2〉NEW〈弓術Lv2〉NEW〈短剣術Lv1〉〈魔力操作Lv3〉
【称号】異世界人 浦之家の血筋 ブラコン 悠璃の眷属
2属性の魔法と弓術・短剣術を習得している。あと、全体的にステータスが上がっている。
しかし、王城から出られないせいで、いまだに精霊と契約することが出来ていない。
建物の中っていうのもあるかもしれないけど、ここには下位未満の微精霊しかいないんだよね。
【名前】柊那月
【レベル】1
【年齢】17
【種族】人族
【職業】賢者
体力 300/300(+10)
魔力 840/840(+40)
筋力 53(+3)
防御 104(+4)
敏捷 103(+3)
器用 205(+5)
知力 506(+6)
運 60
魅力 80
【固有技能】〈全属性適性〉〈魔道書〉〈魔道の才〉
【職業技能】〈魔力増加Lv1〉
【技能】NEW〈火魔法Lv2〉NEW〈水魔法Lv3〉NEW〈風魔法Lv3〉NEW〈土魔法Lv2〉NEW〈光魔法Lv2〉NEW〈杖術Lv2〉NEW〈魔力操作Lv3〉〈料理Lv2〉
【称号】異世界人 賢者 悠璃の眷属
闇魔法以外の属性魔法をすべて習得しているようだ。それと、魔力の成長が特に大きい。
すべてといっても基本属性だけだけどね。それと闇属性は使い手がいなかったから教えてもらうことが出来なかった。
【名前】フローラ・アークライン
【レベル】15
【年齢】15
【種族】人族
【職業】魔導師
体力 150/150
魔力 300/300
筋力 90
防御 83
敏捷 85
器用 120
知力 200
運 100
魅力 120
【固有技能】〈時空間魔法Lv2〉
【職業技能】〈魔力増加Lv1〉〈消費魔力減少Lv1〉
【技能】〈火魔法Lv2〉〈風魔法Lv2〉〈光魔法Lv2〉〈神聖魔法Lv1〉〈召喚魔法Lv1〉〈魔力操作Lv3〉〈短剣術Lv1〉〈杖術Lv3〉
【称号】第2王女 時空間魔導師 悠璃の眷属
鈴華や那月と比べるとステータスが低いけど、召喚魔法を習得しているようだ。また、スキルのレベルもなかなか高い。
時空間魔法は消費魔力が多い関係でほとんど使えないみたいだけど、今回の勇者召喚でレベルは上がったらしい。
【名前】五十嵐颯
【レベル】1
【年齢】17
【種族】人族
【職業】剣豪
体力 400/400
魔力 150/150
筋力 450
防御 200
敏捷 400
器用 200
知力 100
運 45
魅力 90
【固有技能】〈刀術の才〉〈剣神の加護〉〈明鏡止水〉
【職業技能】〈刀装備時筋力・敏捷補正小〉〈無拍子〉
【技能】〈刀術Lv4〉〈縮地Lv3〉〈軽業Lv2〉〈心眼Lv2〉〈先読Lv1〉
【称号】異世界人 剣豪 剣神の加護を受けし者
刀術に特化した素早い剣士だね。それに、剣神の加護の効果かわからないけどスキルレベルの上りが速い。
【名前】愛川雪乃
【レベル】1
【年齢】17
【種族】人族
【職業】舞姫
体力 250/250
魔力 200/200
筋力 150
防御 100
敏捷 450
器用 300
知力 160
運 65
魅力 180
【固有技能】〈舞の才〉〈炎舞〉
【職業技能】〈舞Lv1〉〈舞踏〉
【技能】〈短剣術Lv2〉〈双短剣術Lv1〉〈縮地Lv1〉〈軽業Lv1〉〈魅了Lv1〉
【称号】異世界人 踊り子 舞姫 魅せる者
踊らなければならないが、味方に補助をかけることが出来るようだ。また、短剣の二刀流と素早さ、身軽さを利用してヒット&アウェイの戦術ができるね。
「回復魔法はフローラが使えるから、僕が前衛に入るとして全体的にバランスがよく取れてるね」
フローラが神聖魔法を習得していたから、パーティのバランスはさっきよりもよくなっている。
「当日は僕が先頭で那月、フローラ、愛川さん、鈴華、五十嵐さんの順番でいいかな?」
「「はい」」
「じゃあ、ステータスの確認は終わりだし、今日はもう解散にしようか」
それがれが僕の部屋から出て自分の部屋に帰っていった。
僕は皆が帰ったのを確認してから、魔法習得と魔力操作の訓練をベットに入り魔力がなくなるまで続けた。
次の更新は明日になります