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アイドルも子役もみんなわたしの下僕だからね!(六)

風魔の小太郎と名乗る謎の人物からのメール。東軍に関する重要情報が・・・。

こいつの正体、読者様ならバレバレですよね。

「ねえ、大介、これを見て」


 俺は美鳴の部屋で今後の作戦を練っている。決戦まであと1週間と迫っていたからだ。俺は美鳴の家老という立場なので、最近(ここ2、3日)は美鳴の部屋に自然に出入りをしている。自分の部屋から直通のエレベーターに乗れば、美鳴の部屋に直行できる。


(もちろん、彼女の許可がないといけないが。美鳴は俺の許可なく、俺の部屋に直行できるといいうのは、どうも納得できないが)


家老は舞兵庫の狩野舞さんに、生意気小学生の蒲生聡がもうさとしがいるが、やはり、ゲームでは俺が一番の頼りになると思っているのだろう。ここ最近、いつも、夕食後には美鳴によばれている。

俺が画面を見ると、あの風魔の小太郎からのメールであった。



東軍の陣容について


次の3人には留意されたし。


黒田長政くろだながまさ…黒田メイサ(アナスタシア高等部3年)

細川忠興(ほそかわただおき…細川ルシア珠希(アナスタシア高等部1年)

福島正則ふくしままさのり…福島帆稀(アナスタシア高等部3年)


風魔の小太郎より



「これは東軍の主要大名じゃあないか」


 俺は驚いた。自分の陣営ならともかく、敵方陣営のリアル情報が目の前にある。敵がリアルに分かれば、事前に工作も可能である。


「アナスタシア高等部ということは、美鳴の学友じゃないか」


知り合いなら、こちら側に寝返らせることも可能であったが、敵がそんな都合の悪い人物を味方にしているハズはなかった。


「黒田さんは、学年2位でわたしのことをライバル視している人よ」


美鳴はいつぞやか、彼女と話した記憶を思い出した。何だか、自分に対してよい印象をもっていない感じはしていたが、敵方とは。


(そもそも、彼女がゲームするなんてイメージがわかないわ)


「あとの二人は?」

「う~ん…思い出せない。福島帆稀って、聞いたことある名前のような?」


 美鳴は抜群の記憶力のある少女であるが、どうでもよいことは忘れるというより、覚えることをしないようだ。帆稀にとっては、告げ口されて停学になった恨みで美鳴のことを忘れたくても忘れられないのだが。


また、メールが入ってくる。



3人とも現在のところは西軍に寝返る可能性なし


ただ、細川ルシアは、異常なブラコン

そこの線から、工作できるかもしれない。


風魔の小太郎


「あ~ん!もう!小太郎のバカ!細川さんって子のお兄さんなんて、わたし知らないから、無理だよ」


 美鳴の奴、両足をバタバタさせる。そこで、俺は初めて気づいた。夏で自分の部屋とはいえ、美鳴の奴、上はタンクトップに1枚。しかも、ノーブラ。下はパンツ1枚である。


「お、お前、その格好!」

「何よ、今更。」


 確かにエレベータに乗って降りて、机に座ってパソコンを見ている美鳴を見たとき、大きな机とパソコンで見えにくかったことはある。だが、机の下がパンツ1枚とは…。


「いくら何でも、男の前でその格好ははしたないだろう?」


「もちろん、大介にしか見せないわ。こんな格好。今日は暑いし、わたし、エアコン苦手なのよねえ」


そういえば、机に向かって扇風機が全開で仕事している。風呂上りなのか、髪をまとめて上にあげた美鳴のうなじからいい匂いが…。こ、これは、やばい。


「お前、もし、俺が欲情して襲いかかってくるとか、考えないのか?」

「大丈夫。わたし、大介のこと信用してるから…」


(ああ…俺はこういうポジションになってしまったのか)


女子が無防備になる安全印三重丸の男に決定!


安全印三重まるって、どれだけ安全?いくら、何でもそこまで腑抜けではないだろう!怒れ、主人公!っと美鳴ちゃんに思い知らせてあげましょう。

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