アイドルも子役もみんなわたしの下僕だからね!(参)
アイドルの次は子供(男の子)。長谷家部くんに次ぐ、男キャラですが、小学生なのに腹黒い奴です。
「美鳴お姉ちゃん!ボクも参加するから」
突然、参加表明してきた奴はどう見ても子供武将だ。小さいのに鎧を着込んでいる。
「さとくんじゃない?」
(さとくん?)
俺はそのガキ武将の顔を見た。見たことあるその顔。
「左近紹介するわ。子役で有名な蒲生聡くんよ」
どおりで見たことあると思った。
N○Kの大河ドラマでブレイクしたガキだ。CMにもちょくちょく出ているガキだ。確か、小学2年生ぐらいだったと記憶している。
「さとくんは、わたしの会社のCMに出てもらった関係で知り合ったのよ」
そう美鳴の奴がそのガキと抱擁する。心なしか美鳴の胸に顔をうずめてスリスリしている。
(おいおい、そんなボリュームのないところに顔を擦り付けるな!)
いや、けっして羨ましいと思わない。美鳴のモノだとそこそこだ。だが、これが愛ちゃんとなると話は別だ。美鳴の次に直江愛ちゃんの胸に飛び込んでスリスリしている。どうやら、歴研メンバーとは知り合いのようだ。そして、俺はこのガキが実は腹黒い奴だと認定した。なぜなら、愛ちゃんの胸にスリスリしつつ、俺の方をちらりと見て、ニヤリと笑ったからだ。
(こ、このガキ!わざとやってやがる!う、うらやましい奴!)
こいつ、小学生の立場を悪用している。スレンダーな舞さんには、お尻をタッチ、雪之ちゃんのスカートをめくってパンチラを見るし、瑠璃千代には抱っこをせがんで、あの胸をもみもみしやがった。
(このガキ!俺がやりたいことを全部実現しやがって!)
クソガキは一通り、メンバーと挨拶と称する過剰なスキンシップを終えると、
「今日から、ボクはゲーム上では美鳴お姉ちゃんを守る武将、蒲生郷家をやります。よろしくね!」
蒲生郷家、石田三成の家老の一人で、島左近や舞兵庫と並んで称される武将である。史実でも関ヶ原の戦いで奮戦し、壮絶な最後を遂げている。
だが、ガキはガキである。いくら有名人でも、美鳴を支える直属の家来としては信用がおけない。
「美鳴、俺は反対だ。こんなチビを部下にするなど、戦いの邪魔だ」
「左近、さとくんは、こう見えてもこのゲームじゃ頼りになるわ」
「そうだよ、左近。ボクのレベル見てよ!」
レベル50である。どうすれば、こんなガキがこんなレベルになるのか。
「いや、いくらレベル高くても、このゲームは大人の思考が…」
何だか俺は気に食わない。美鳴にベタベタしやがって!
「まあまあ、そう焼かないって!ボクが入れば、ラッキーに事欠かないよ」
そういうと、クソガキの奴、急に美鳴のスカートをまくりやがった。目の前にヒマワリプリントのオレンジワールドが広がる!
「きゃあ!さとくん、ダメじゃない!また、そんなイタズラして」
美鳴が怒るが、相手がガキだけに形ばかりだ。
(この野郎!うらやましいことしやがって。いや、美鳴はともかく、次は浮竹さんか、安国寺さんをお願いします。美鳴はずいぶん、見慣れましたので。はい)
俺はしぶしぶ(?)、このガキを仲間に入れることを了承した。
主人公とヒロインがなんだか順調に仲良くなっているので、ちょっと妨害キャラを出してみました。戦いでは役に立つガキですが、主人公の恋愛はことごとく邪魔する予定。でも、こいつのおかげでラッキースケベネタは増えそうです。
雪之ちゃんのスカートをめくれるのはコイツだけ!(犯罪ですから)