わたしのこと恨んじゃだめだからね!(参)
ルシアちゃんは病的ブラコンキャラです。こういう娘いますよね。兄の敵を撃つ名目で美鳴の敵に。病的妻ラブの細川忠興と妻のガラシャ夫人をモチーフにしてみました。この娘、東軍でどう活躍させるか?(兄という弱点がありますが)
「細川さんはどう?」
今度は細川ルシア珠希に是清は話を向ける。
「あの女がお兄様の目の前から消えるなら、ルシアは協力しますの」
ルシアは等身大の石田美鳴の写真を自分の部屋いっぱいに貼って、未だに美鳴ちゃん、美鳴ちゃんと叫んで泣いている兄の姿を思い出した。兄のジョルジュは妹の贔屓目抜きで見ても美男子であった。
フランス人ハーフということもあるが、まさに白馬の王子様。もし、アナスタシアが男女共学だったら、ルシアは兄にタチの悪い虫が付きまとわないか毎日が気が気でないところであったが、幸い、アナスタシアには入れず、市内の一番よい男子高の進学校に通っている。それが、ある時、駅で石田美鳴をひと目見た兄が恋に落ちてしまた。寝ても覚めても
「美鳴ちゃん、美鳴ちゃん」
妹のルシアが話しかけても「美鳴ちゃん」
食事も喉に通らない、重度の恋わずらい…。仕方なく、ルシアも美鳴の写真を手に入れてあげたり、美鳴の趣味や好きなことを聞いたりして、兄を応援してあげようと思ったのだった。そして、ついには兄のためにプロデュースを買って出て、美鳴を呼び出し、兄が勇気を振り絞って告白するところまで持っていった。
(イケメンで文武両道の非の打ち所のないお兄様…。はっきり言って、ルシアがプロデュースしてお兄様から告白なんて、なんて羨ましいシュチュエーション。普通の女の子ならあまりのうれしさに失神してしまうはずだったのに…。あの女!)
今でもルシアの目に兄が壊れていくあの瞬間を思い出してしまう。
「石田美鳴さん、僕は細川ジュルジュ忠人といいます。広陵学園の3年です。君に一目惚れしました。好きです!付き合ってください!」
そう言って、バラの花を一輪差し出した。駅のプラットフォーム、アナスタシアの女学生や広陵学園の男子生徒が多数いる場面。だが、美鳴は一言、
「さぶ!」
そういったキリであった。愛しい兄が真っ白になっていく。
「お兄様!気を確かにもって…」
「ルシア、兄は、兄は、燃え尽きた…。真っ白に…燃え尽きた~」
「お兄様~」
それからというもの、兄は引きこもってしまっている。あの美鳴をとことんやっつけないと気が収まらないとルシアは思った。美鳴がこの男のモノになるというなら、兄もあきらめがつくだろう。そうすれば、元の兄に戻るに違いない。
2人の女学生と今後のことを相談し、帰すと福島帆稀が是清のシャツをつまんできた。
「どうしたんだ?ほまれ、機嫌が悪いようだが…」
「あたいはちょっと、是清様が憎いんだ!」
「どうして?」
是清はヤレヤレと思ったが、話を聞かせた以上、これも想定内であった。それよりも、今からの行動でこの蓮っ葉な女子校生の身も心も虜にし、あの石田美鳴に狂気のように突きかかっていくキャラにしなければ面白くない。
「だって、その戦いに勝ったら石田美鳴を抱くんだろう。あたい、是清様にそんなことさせたくない。ねえ、私だけを見てよ」
「ふふふ…心配するな、ほまれ。美鳴は抱いてボロボロにして捨てる。それが僕の復讐さ。女はお前だけだよ…」
心にないことを是清は言う。こんな馬鹿な女にはこれで十分だ。この女はひと目見た時から、抱いて快楽に沈めておけばよいと思い、すでに身も心もとろけるような大人のS○○を教えてやったのだが、まだ、やり足りないとみえた。
「ほまれ、腰ががたがたになるまで気持ちよくしてやるから、お前は僕の言うことを何でも聞くんだぞ」
「はい、是清様」
是清は机の隠しボタンを押すと社長室の一角の壁の隠し扉が開いた。部屋は20畳ほどある空間でシャワーに浴槽、そして大きなベッドが置いてある。先ほど、ここで帆稀を女にしてやったが、続きをしてとどめをさしてやるのだ。是清は帆稀をお姫様抱っこするとその空間に入って、ベッドに放り投げる。
そして、帆稀の望むままに行為に及ぶ。
「あん…す、すごいよ、そんなところ、ひゃっ…そんなことするなんて、こんなの初めて~是清様~愛してる。帆稀、とろけちゃう~」
(いずれ、美鳴の奴も同じ運命だ。まだ、あいつはまだ17だから、あと1ヶ月後、18歳になったその時、関ヶ原で勝利の後に美味しくいただこう。それまでこいつは僕のオモチャだな)
高層ビルの最高階で夜景を見ながら、是清はその激しい行為にしばし没頭した。帆稀はもう快楽で失神寸前だったが、是清の頭の中は不思議と冷めていた。
会戦まで、あと30日である。
この回はちょっとエロかったかな?いや、これくらいやらないと敵に対する憎しみが・・・美鳴ちゃんもこの男の毒牙にかかってしまうか?それにこの男、なんだか美鳴に恨みがあるような?