2-3・古代エルセリア語の母音と属性語
古代語は、現代語と違って意味や構造が一般には秘匿されており、2-1で解説したような干渉を受けづらく、作り出した魔力の塊の純度を保ちやすいという利点がある。何度も述べてきたように、詠唱は『ただ音をなぞればよい』ものではない。音と意味、その両方を理解して初めて属性定義や挙動の設定、固定が許される。
この節では、古代エルセリア語に置ける『母音』と、各属性を表す『属性語』について解説する。これらは詠唱の基盤となる語句であり、魔力の属性定義に不可欠な知識である。
母音
以下は、詠唱の基礎となる『母音』に関する情報である。現代語と対応する古代語、表記・意味・発声を記載する。これ以上のことは、各自で師事するか学舎をお薦めする。
≪ア≫
古代語:アル(表記:al)
意味 :始原・万物の出発点
≪イ≫
古代語:イス(表記:is)
意味 :精神・魔力の流れ
≪ウ≫
古代語:ウル(表記:ur)
意味 :交差点・兆し
≪エ≫
古代語:エン(表記:en)
意味 :肉体・命の流れ
≪オ≫
古代語:オル(表記:or)
意味 :終焉・万物の終着点
これらの母音は、詠唱の冒頭や結語に用いられることが多い。そのため、魔力の性質や方向性を補強する役割を持つ。
属性語
以下は、詠唱において重要な属性定義に使用する属性語の一覧になる。魔法使いたる者、この8つの言葉は暗唱出来るほど身に付けておくのがふさわしい。なお、ここにあるのは古代エルセリア語のものになる。古代メルアーク語や古代ヴァリオス語ではないので、それらを使用したいものは、別途資料を当たって欲しい。
≪火≫
古代語:カール(表記:Kaar)
意味 :火・燃える・破壊・情熱・活力
≪水≫
古代語:ネール(表記:Neer)
意味 :水・濡れる・再生・冷静・鎮静
≪土≫
古代語:ゴル(表記:Gor)
意味 :土・堅実・定住・保守・決断
≪風≫
古代語:シル(表記:Syl)
意味 :風・自由・流浪・変化・迷走
≪光≫
古代語:アイン(表記:Aine)
意味 :光・命・創造・啓示・意志
≪闇≫
古代語:ノクト(表記:Nocht)
意味 :闇・涙・隠蔽・沈黙・眠り
≪時間≫
古代語:ザイル(表記:Zail)
意味 :時間・循環・秩序・運命・選択
≪空間≫
古代語:レイス(表記:Leith)
意味 :空間・停滞・混沌・世界・物語
詠唱時には、これらの語を単独で使うだけでなく、複数組み合わせて意味を深めることもある。
なお、古代エルセリア語にはここに紹介した以外の語句もある。詳しく知りたいものは、古代エルセリア語辞典などを参照するといいだろう。そこには、詳しい文法などが記載されている。しかし、そういった書物はどうやって判定しているのか知らないが、読む者にある一定以上の知識と良識を求めてくる。読む際は、このことを念頭に置いておくとよいだろう。




