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「はぁ〜暇〜コンビニ行ってくるか。」
今は7月なので蒸し暑い。
俺は暗黒 流星。
このキラキラネームのせいで幼、小、中、高、大全て虐められて、いまではNEETやってます。
「確かここの角を曲がって、、、」
外に出るのは2周間ぶりくらいだろうか。道を忘れてしまった。
「、、、え?」
車が飛び出してきた。
「確かこういう時は、、、足を使って、、、」
「逃げるんだよォ〜」
当然大学生の俺では車から逃げれず
ドッカーン!
◇◇◇
「あれ、ここどこだ?」
目の前に広がるのは、広大な草原。そこに、水色の球体の形をしたものがピョンピョンしている。
「ここ、天国?」
粉バナナァァァ
「ん?何だこの尻尾」
尻尾の先をたどると、そこには4mはある虎。
噛まれたりでもしたら一巻の終わり。
今は寝ている。
「( ´ー`)フゥー...セーフ。こっそり逃げよう。」ソロリソロリ
そこにさっきのスライム(仮)がやってきた。
「やばい!起こすなよ、、、起こすなよ、、、」
すると、スライム(だと思っていたもの)が水色の毛色をした熊になり襲いかかった。
気づいた虎は逃走するが追いつかれ、ズタズタに切り裂かれてしまった。
「これ、やばくね?」
どうやら俺は、異世界に来てしまったようだ。
さっさとあの糞スライムから逃げたほうが良さそうだ。
逃げるんだよォォォ
◇◇◇
「はぁ、はぁ、、、なんとかここまでこれた」
異世界転移といえばチート無双だろ、普通。こうやって、
「ステータスオープン」
っていうと、ステータス画面が現れて、、、
ヴォン
名前 暗黒 流星
種族 人間
レベル 1
筋力 F
防御 F
魔力 F
魔攻 F
魔防 F
俊敏 E
スキル 鑑定
称号 異世界人 DIY好き 無職
「って出たーーー出た!」
ヒカキンマ○アの中で最も有名と言っていいほどのセリフを言った。
「ステータス雑魚だけど、鑑定スキルは成り上がり系の王道だよな!よし、じゃあ目の前の石に、”鑑定”!」
《スキルの射程範囲外です》
・・・・え?
射程なんてあるの?
《射程は使用者から1m以内です》
まじか。じゃあ鑑定はお蔵入りかな。
次に、この称号欄の、「DIY好き」ってなんだ?「異世界人」はかろうじて分かるんだけど、、、
《物を作るとき、普通より上手くできやすい効果があります。》
へぇ〜。そういや、さっきから俺の質問に答えているのは誰なんだ?
《称号「異世界人」によって主様に宿った存在です。》
ふーん。どうやったら俺は強くなれるの?
《生物を殺すことで経験値を得、レベルアップすることで強くなれます》
それじゃあまず、あのうさぎを狩ってみようか。
ツタに石を巻き付け、ボーラを作る。
「それ!」
「パピ!」
見事絡まる。
そして、うさぎによっていって、、、うさぎの首を、手に持ったナイフで、
ザシュ!
切り裂いた。
最初は抵抗があったけれど、このあとも同じようにうさぎを狩った。
レベルが5まで上がり、「無職」ではなく、「狩人」となり、「隠密E」を得た。称号に、「うさぎハンター」が増えた。
「ふぅー。大量収穫だな。」
積み上げられたうさぎの死体の山。
「今日は、うさぎ肉のステーキだ!」
うさぎを捌いて、日にかけておいた石に置く。グロは苦手なはずだが、不思議に平気だった。
「よし。そろそろだな」
そう言いウサギ肉を頬張る。
「熱ッ!でも、うまあああああああい!」
めちゃくちゃうまい。なにこれ。前世界では二桁万円しそうな旨さだ。
あくまで、”しそうな”なので、実際にそういう肉は食べたことがない。
うますぎる晩飯を食べ終わったあと、俺は木陰で無防備に寝てしまった。
ここが、男女の貞操観念が逆転していることに。