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意外な招待状 一体何が起きる? 現場からは以上です!

「フ~ンフフフ~ン♪」

思わず鼻歌が出ます。


「お嬢様……ご機嫌ですね」


「えぇ、エイミー。今日は私にお手紙は届いていないかしら?」


「手紙はまだ聞いておりませんね。確認してまいります」


「お願いね」


この前の夜会はなんだか色々ありましたが!やっと見つけましたよ!ルチアさんを!

あ、ルチアさんというのは私が目撃した、本を買って帰っていたメイドさんの名前です。


廊下で鼻息荒く呼び止めてしまった私にルチアさんは若干引きながらも、本は頼まれて買ったと教えてくれました。

でもしかし!ルチアさんは、本を買う様頼んできた人も感想を言いたいと思うから事情を伝えて手紙を送るよう取り計らうと言ってくれました!やった!!

手紙で本の感想を語らうというのも良いですね。そういうわけで私は上機嫌です。はやくお手紙がこないかな。ティアはあまり恋愛ものに興味がないので、その方がどんな感想を抱いたか楽しみです。

そういえば本を頼んだ方の名前を聞くのを忘れてましたねぇ。


「お嬢様、さきほどお茶会の招待状が届きました」


「ほぇ?」


ニマニマしているとエイミーが一通の招待状を手に帰ってきました。なぜかアベルも一緒です。

アベルは私が部屋にいるのを見ると安心したようにすぐ出て行きました。一体、何だったのでしょう?


「レヴィアス公爵家のイザベラ様からです」


「なぜ??」


同じ公爵家と言っても、レヴィアス公爵家はバリバリの第1王子派です。しかもうちより金持ちです。

うちは派閥には入ってませんからあんまり仲良くしてないんですよ。

イザベラ様は第1王子派の貴族を招いてお茶会を頻繁に開いているというのは聞いていますが……婚約者候補の中でも最有力ですしね。派閥をまとめ上げるためにしっかりと社交していらっしゃるなんて本当にすごいですわ。



そうそう、この国には王子が3人いらっしゃいます。第1、第3王子が側妃様のお子様、第2王子だけが正妃様のお子様です。本当なら正妃様のお子様である第2王子が王太子になるはずなのですが……国王陛下はどうも正妃様より側妃様を寵愛していらっしゃり、しかも第1王子の出来がやたらいいので貴族達を巻き込んで王太子にどっちを推すかで揉めています。

第3王子は他の王子とは年が離れた3歳なので、派閥はまだないようでございます。

この子も出来が良かったらまた派閥ができますね~。それまでにどちらが王太子になるのか決まっていればいいんですが。


「間違いじゃない?」


「そんなわけないじゃないですか。とにかく開けてお返事を」


エイミーから招待状を受け取って封を切ると、意外なことが書いてありました。


「ティアと一緒に来てほしいそうよ。イザベラ様とティアと私の3人だけでお茶会だって」


「えぇ?お嬢様たちは何をやらかしたんですか??」


「んー、これと言って何も。夜会でメイドさんに迫ったくらいかしら」


「お嬢様!!」


エイミーが卒倒しそうです。

だって趣味の合う同志が欲しいんですもの。

エイミーも婚約破棄の本は読んでくれていますが、感想があまりよくわからなくて。


「騎士団長の子息と宰相の子息はくっつくべきです!」


なんて男性同士をくっつけてほしいという感想なので。

それだけ魅力的なキャラクターということなんでしょうか。でも感想は個人の自由ですからね。


「私は出席するけど、ティアのところに使いを出して出席かどうか確認してきてくれる?」


ティアは派閥に入っているかって?入っていませんわ。

むしろ、「没落寸前だから派閥なんてどうでもいいよ、そんなの関係ねぇ」派でした。

温泉でお金持ちになったこれからはどうするのか聞いていませんが……。


結局、ティアから金儲けのために参加したいという返事だったので、意外なお茶会の招待に2人で赴くことになりました。

お金大好きで、イザベラ様にも温泉を宣伝して金蔓……いえお得意様にしようとするブレないティア、好きです。

まさか、実は大人数が参加していて虐められるなんてことはないですよねぇ?

まぁ案ずるより何とかと言いますし!行ってみましょう!


読んで頂きありがとうございます!

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