表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/41

夜会の現場からは以上です!

うーん、今日の夜会は収穫が少ないです。無いと言っても良いですわ。


あ!4回目!

やはりあの伯爵家のご令嬢はダンスがお得意でないようです。んー、それともパートナーの足を踏んじゃったのはわざとでしょうか。いえ、4回もわざと踏むとなると難しいでしょうね……。


はぁ退屈。おっと欠伸が出るところでした。扇子で隠しとかないと。


あら、あちらでダンスをされている方は今のは、確実に、わざと、足を踏みましたわ。

皆さまお話やダンスに夢中で気づいたのは壁の花いえ、壁のシミ状態の私一人のようですわね。

ヒールで踏まれるのって痛いんですよねぇ。まぁ同情はしますけれど、あれしきで一瞬でも顔を歪めているようではいけませんわ。見事な足さばきで()()()()足を踏んでしまったのはレヴィアス公爵家のご令嬢ですわ。

踏まれたのは伯爵家の次男でプレイボーイと名高いポール様ですわ。

……家名を言わないのは忘れてしまったからですわ。だってあの伯爵家のお名前は覚えにくいんですの。何でしたかしら。ヴィッツェルだったかバイツェルだったか……。


はぁいい加減覚えないとまた侍女のエイミーにお小言をくらってしまいます。


では、本日のまとめですわ。

ロレーヌ伯爵家のご令嬢は必死に隠しておられるけれどダンスが苦手。お相手の足を踏んでしまう回数は1曲あたり平均2回前後ですわ。4回も踏んでいたダンスではお疲れだったか、ものすごく苦手な曲だったのでしょうね。まぁあれだけお顔が可愛らしいとダンスが苦手なくらいの方が可愛いものですわ。男性の方々も足を踏まれてもダンスに誘ってお近づきになりたいようですね。


そして、何とかツェル伯爵家のポール様は本日、レヴィアス公爵家のご令嬢のご機嫌を損ねたようでございます。

おそらくダンス中にお触りでもされたか、抜け出しましょうとでも囁いたのでしょうね。


大したことが無く面白みのない夜会でしたわ。

この間なんて休憩室での夫の浮気現場に夫人が乗り込むなんていう楽しい場面がありましたから。

はぁ今日はインパクトもなく退屈でした。いますぐ帰って寝たいです。


現場からは以上です。

あっ、申し遅れました。私、アルトリリー・カスクートと申します。

お父様は一応、公爵なんていう爵位を持っていらっしゃいますわ。

以後、お見知りおきを。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ