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もしも人間が魔王になったら 改稿前  作者: キバごん
女王救済編(16/05/21 〜 16/06/20)
8/17

物事の真偽は目を凝らして見極めろ

「バルバロッサは!我妻は!まだなのか!」


彼らが到着して10分は経つーーーー

流石に痺れを切らしているようだ。


「今、、姫は、ふさわしい服装に着替えております…」

「…もうしばらくお待ちを……」


「先程からそればかりではないか!……本当に来るのだな!?」


聞かれるごとにその言い訳をしていた。

不審に思われるのも無理はない。



ーーーーその会話が終わると、街の奥に人影が見えた。


「…おぉ、、やっと来たか……待ちわびたぞ!」


しかし

それは女性の姿ではなくーーーー




「?」


「…ん?」


「はい、こんにちわ〜」

「今日は女王バルバロッサの代わりとしてきました〜」


ーーーー男であった。


「名前は高村海斗と申します〜、よろしくお願いします」




「…妻は…?」

相手はキョトンとしている。


「妻ぁ?……あぁ、やっぱりあんたが婚約者?」

「……結構ご老体なのね、、もっと若いのかと思った…」


海斗は若い者同士で結婚するのかと思っていた。

軍団の中央にいるので、もしかしたらと感じたが…


顔はよぼよぼのご老人ーーーー

背筋だけは若者に負けず劣らず伸びているが。


「「…姫は…?」」

こっちサイドからも言われた。


「あんたらもそれを言うの!?」

「……いやさ、、、いろいろ考えてみたんだけど…」


「こいつら絶対約束なんて守るつもりないだろ?」

普通に考えてそうだ。

力に任せて蹂躙するに決まってる。


そのあとは必ずーーーー


「みんな、■■■■■されちゃうよ?いいの?」


「………」


「………」



時間が止まったーーーーーーー





「…え、なんで両方黙るの?」

「そりゃそうでしょ、こいつらバルバロッサさんを連れ去ったあと、みんなを■■■■■するつもりだよ絶対」


そりゃそうだよね?

こんな美女達をほっとくわけないよ。



「…あの…」

「そうだとしても、今言うことじゃ、、ないのでは…」


赤毛の女性が口を挟む。


「ーーー?…いやいや、今言うべきでしょ」



「例えば、みんなが漫才をやるとするでしょ?」

「でも、始めるときに、『あ、このネタ知ってる、オチ○○だよね?』って急に言われたらどうする?」



「やらないよねぇそのオチ。やるとしても、やりたくなくなるよねぇそのオチ」


海斗なりの、わかりやすく伝えるための説明であった。


しかしそれはさらなる混乱を生んだーーーー


「……」


「……」


「いや…でも、、今言うことじゃ」

「はぁ!?だからさ!今言ったよねぇ!?」


「漫才やるとき、オチ先に言われたらその通りにやるのは嫌になるって!」


大事なことだから二回言う。


「俺はそれを利用して言ってやっただけだあ!」

「約束破ってみんなを■■■■■するつもりだって!」

「そしたらこいつら■■■■■しなくなるんじゃないかって思ったの!!」

「■■■■■言いたいだけでしょそれ!」

赤毛の女性もツッコミに熱が帯びてくる。


「そんな変態じゃねえよ!だから決して言いたくはないね!■■■■■なんて!」

「言ってるじゃないですか!」


「ああ!?言わせたな!!■■■■■って!」

「勝手に言ったんでsy、ほらまた言った!」











「もうよいわ!!!」









「もういい!わかった!……」

言葉にため息が混じるーーーー


「人間…貴様何がしたい…?」

「なぜ私の前に立つ?関係ないだろう」


言う通りだーーーー海斗と魔界の女王とは関連性皆無だ。

だが


「そうだ、関係ねえからここに立てる」


あぁ、くそ、、、どんだけいらん正義感を出すんだ俺はーーー


「……」


「確かに、お前の言う通り俺には関係ねえ」

「魔界の王と女王が結婚したって、人間の俺には何の得も損もない」

「勝手にしやがれって話だ」


海斗は本心を述べていく。


「だがーーーーーー」





「ーー女の涙を見て、逃げるわけにはいかねえだろ」



バルバロッサは海斗を見て、泣き、助けを請うたーーー

間違いなく、数時間前に会ったばかりの人間に、苦しみを吐いたのだ。



「……偽善だな」


「ああそうだよ、人間は偽善の塊だよ」

「その上、それを振りまいて悦に浸る」

「どうしようもねえ生物だ」


「ならば俺も人間らしく、偽善振りまいてやろうと思ってな」



相手の眉間にしわがよる。


「…そうかそうか、、だがな人間」


「貴様らほど殺しやすい種族はないわ…」

「この私、、ワイザの前に立ったこと、、後悔させてやろうぞーーーー」


よく聞く決まり文句を吐きやがってーーー

海斗はそう小さく言葉に出す。


だが、彼らを怒らせてしまったのには変わりない。

この状況に、たまらずアイナが門の上から身を乗り出す。


「海斗!!お前はもう引き下がれないぞ!、、なぜ城の中でおとなしくしていなかった!」


そうーーー城の中にいればこんなことにはならなかった。


でも、海斗には明確な理由があったーーーー



「あいつが助けてと言ったんだ」


海斗のその一言に守護者達はどよめき、目を見開くーーー


「苦しそうに、涙流しながらそう言った…」




「それにーーーー」


「あいつの一番大切な物ーーーーそれを知っちまった」


それを聞き、皆、苦悶の表情を浮かべる。




「……勝率は……」

アイナは諦めた顔をし、海斗に尋ねる。


「0に等しい」

それとは正反対の態度をとるように、きっぱりとした顔と声で言い放った。


だがその答えに、アイナはどこか嬉しそうだった。


「典型的なバカだな…」


「言い返す言葉がない」


そう言い、前に出る。


「安心しろ、、てめえの身はてめえで守るーーーー」




「やれるところまでやってやらあ」



海斗は木刀を右手に、強く握りしめたーーーーーー























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