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Shanghai Palace   作者: kamakura betty
12/14

ルームナンバー

あの日、星空を見たあとの部屋は1009号だった。

親の契約してる部屋と聞いたから今回も同じ部屋に違いない。

マツは下田プリンスホテルの廊下をわくわくしながら歩いていた。

今日漁協に行く途中あの赤いBMWを見た。

ナンバーも間違いない、裕子のだ。

神社のおばちゃんも「女の人から電話があったよ」といってたので

また突然下田に来て驚かそうとしているのだろう。

持ってきた白のワインをドアのビュアーから見えないよう体の後ろに隠しチャイムを鳴らした。

「はーい」

確かに裕子の声だ。

ドアに近づきビュアーをのぞいている間を感じる。

が、すぐにドアが開き出てきた裕子はすぐにドアを閉めた。

マツの腕を引きビュアーから見えない位置まで移動した。

「どうしたの?びっくりしちゃった」

「昼間神社に電話くれたでしょ。車も見かけたから来てるなって」

「ダメなのよ」

「何が?」

「今回はフィアンセと来てるの」

ドアの向こうから男の「どうしたの?」という声がした。

「戻るね。こないだはいい思い出をありがとう」

そう言って裕子は消えた。

ドアの向こうから「ホテルの人が落とし物の主を探しにきたの」

という声が聞こえた。

冷えていた白ワインのボトルから水滴がももの裏をつたっていた。



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