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4-11. 魔王の国造り 旧魔王領の悪魔(5)紅蓮の炎

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。

Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか

外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/  カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み

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ブクマありがとうです!!宜しければ評価も是非!!

お願いします\(^-^)/

ウェンディの影空間から飛び出すと、そのまま魔族の一団の正面に出られるように森の中を走って回り込む。


向かっている目的地はやはり、諦めの城みたいだ。

捕まっている人々に合わせているのか、進みかたは遅くて、僕のような子供でも簡単に先回りできた。


一旦立ち止まり、呼吸を整えながら自分自身の身なりにをざっとチェックした。


「これじゃ、キレイ過ぎるかな。もっと、こう、子供が一人で旅をしてる感じを出したいな。」


着ている服を土で汚し、髪の毛を手でグシャグシャとかきみだす。


「まぁ、いいかな。」


僕は自分の頬を一回パシンッと叩いた。

鼓動がドクドクと早くなっていくのを感じながら、一団が自分に近づく頃合いを見計らう。


3、2、1、、、よし!


「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!く、来るなくるなくるな!!」


叫びながら茂みから街道へと飛び出した


「ぐぇ!!」


ほどいておいた靴紐を踏んでしまい、そのまま前のめりに倒れこむ。


「いった!あぁぁぁぁ!来るな!」


咄嗟に体を反転させて、剣を抜き、何者もいない茂みの中に向かって振り回す。


「あ、、、あれ?来てない?」

「おう、てめぇはなんだ?ガキ、、、その角は紅蓮族か。」

「へ!?」


突然、真横から声を掛けられて、驚き声の主の方に顔を向ける!

先ほど迄誰もいなかった筈の場所に、捕らえた人間を連れた一団が姿を現す。


「うわ!!だ!だれ!?突然!?で、デーモン族?」

「あぁ、認識阻害だよ!てめえは紅蓮族か?紅蓮のガキがこんなところでなにしてんだ?あっちからはなにも来ねぇぞ。」

「へ!?化け物に追いかけられて、、、ぼく、、、」


アルベルトとの修行で戦った魔獣達を脳裏に浮かべる。

あ、、、ヤバ、本気で震えと涙が.、、、。


「おいおい大方夢でも見て慌ててたんだろう!てか、てめえ一本角かよ。」


嘲り笑うように、蔑視の視線を僕に向けてくる。


「一本角が、一人でこんなとこ迄なにしに来た?ん?」

「う、うん、、、砦の中でもバカにされて、、、だから飛び出した!いつか見返してやりたくて。」

「け!一本角がいっちょまえに武者修行か?やめとけムダだ。」


あまりの侮蔑に怒りの炎が爆発しそうだ!

こいつ!いつかころす!!


「へ、、、へへへ。お兄さん達はどこに?あの人族たちは、、、」

「あぁ、商品だよ。うちのボスは城で人族を飼ってんだ。」

「人間を、、、飼う?殺すんじゃ?」

「ばぁか。んなこと続けてても、本気で戦争になりゃやべぇ。その点うちはよ。あれだ。」


魔族が後方の人間の兵士を指差した。


「あれは!!人族の兵隊じゃないか!なにを!」

「落ち着けよ。あれは客だ。捕らえた人族を奴隷として、あいつらや人族の貴族どもに売りつけてんだ。だから俺らは討伐対象にされねぇのさ。」


なるほど、そういうことか、、、同胞に対して、、、何て言うことを!!


(クズどもめ!!)


僕がこれ迄出会ってきた人族とは真逆の存在。

怒りが我慢の限界をとうに越えている。


「まぁ、一本角で夢に怯えているようじゃな。お前もさっさと紅蓮の奴らの所に帰れ。じゃあな。」


不味い、まだまだ全然足止め出来ていない!


「ま、待って!」

「あん?」


気だるそうにデーモンがこちらを睨み付ける。


「ぼ、僕も、、、その、、、お前らのボスの、、、」

「あぁ!?やめとけ、紅蓮のしかも一本角とか要らねえ」

「ぼ、僕、、、紅蓮の砦でも、一本角は不良品扱いだ!あいつら見返したい」


彼らの進行を妨げるように正面に立ち、その場で頭を下げた。


「しつこい!」

「ぐ、、、あ!」


デーモンが僕の頭を踏みつける。


「おい!さっきからなにをしている?さっさとしろ。」


人族の兵士がデーモンに急かすように声をかける。


「あぁ、何でもない、もう出るぜ。」


デーモンはそう答えると、僕の横腹を蹴り飛ばす。

僕はその勢いで森の入り口辺りまで飛ばされ、木の幹に衝突して倒れこんだ!


「ぐあぁ!」


痛い!物凄いパワーだ!


咄嗟に防御体勢とったのに、ダメージが全然軽減出来ていない。


くそ!口のなかを切った!

脇腹が痛い!ズキズキする!!

くそ、かっこよく足止めすると宣言しておいて結局これか、、、

目を閉じて呼吸を意識する。


瞼の裏にアルベルトの顔が浮かぶ。


『俺は見込みの無いものを弟子にしない!』


まだ、、、まだまだ大丈夫だ!


口端から流れた血を拭き取り、口の中の残った血を吐き捨てる。


俺はぶるぶると震え出した手足にぎゅっと力を入れて、立ち上がる。

そしてデーモンに向かって歩みを進めようとしたとき、森の中からソレが飛び出してきた!


「お前!カケルになにするにゃ!」

「カケル君!!」

「あ!?」


ウェンディがデーモンと僕の前に立ちはだかり、シルフィが僕に回復魔法をかけてくれている。


「ん?何だ?」


その様子を訝しそうに眺めている。


「おい!紅蓮のガキ!そいつらはなんだ?」


不味い、二人が目をつけられた!

二人が捕まって彼らと同じようにされる!


「あ、いやこの子らは」

「ネコ族と人族か、、、見たところ二匹共そこそこ上玉じゃねぇか。」


目を細め、顎に手を当ててさすりながら何やら考えている。


「確かボスがネコ族の注文があったが、見つからなかったとか言ってたな、希少種だったか。」


ヤバい!


「ふ、二人とも!僕は大丈夫だから戻れよ。」

「おい!ガキ!ボスに取り次いでもいいぜ?」


しまった!


「そのメス二匹はお前の連れか?それをボスに差し出せば、お喜びになるだろうぜ!」


くそ、やっぱりきた!

どうする、、、そうだ!ミレーリア様が得意げに教えてくれた、アルベルトとアイリ様の過去!

誰かの奴隷は他の奴の奴隷にはなれない!


「か、彼女らは僕の、、、」


奴隷だよ。と一言いえば終わりだ。

商品にならないから興味を失うはず!


「ど、、」

「ど?」


僕は拳をぎゅっと握りしめた。

嘘でも、そんなことは言えない!

僕は、、、僕らは誇り高き紅蓮の名を持つ紅蓮隊!


「僕らはアルベルト魔王配下の第一軍!紅蓮隊!彼女らは僕の仲間だ!」


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