4-6. 魔王の国造り カケルのクラスチェンジ(3)
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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。
応援、よろしくお願いします。
Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか
外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/ カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み
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お仕事忙しくて更新できませんでした。
落ち着いたのでまた続きガンガン上げていく予定です!!
「で、カケル君は剣士で良いのよね?」
カルナがホクホクの笑顔でカケルに問いかけている。
結局、アイリからオモチャ袋を返して貰えたのがよほど嬉しかったのだろう。
ただ、カルナのオモチャの中にはレアものも入っているらしいし、今度お店のカルナコレクションとでも題した棚に飾らせて貰うのもありかもしれない。
「偉大なるアーガマの祝福により、汝の新たなる道を指示さん。」
カルナが跪くカケルの頭上に両手を掲げて器の形を作る。
カルナの両手からキラキラと輝く光が溢れると同時にカルナが器を割るように両手を離すと、光がカケルの頭上に降り注いだ。
しばらくキラキラと光に包まれたカケルのクラスが剣士に変わり、新たなスキルをいくつか手にいれているだろうけど、どんなスキルかは個人差がある。
「あ、もう終わったよ?」
いつまでも姿勢を戻さないカケルにカルナが声を掛ける。
「え、あ、はい。」
カケルはキョトンとした表情のまま、立ち上がり自分の体を見回す。
「どうかした?」
「あ、いえ、、、ありがとうございます。ただ、何かこう実感が、、、。」
カルナの問いかけに礼を言いつつも、困惑したような表情で握りしめた両手を見つめている。
クラスチェンジしたからと言って、肉体に急激な変化があるわけでもなく、基礎ステータスが少し上がり、スキルが解放されるだけだから実感が湧きにくいんだろう。
「んじゃ、ちょっと試してみるか?」
「え?」
カケルが答えるのを待たず、襟元を掴むとそのまま窓の外に放り投げた。
「うあぁっ!!」
驚きつつも空中でうまく体を回転させて着地したところを確認すると、
俺も窓から外に飛び出し、落下の勢いをかりてそのままカケルに剣を振り下ろす。
「くっ!!」
カケルは直ぐに持っていた木刀で俺の攻撃をいなして回避すると、返す刀で俺の喉を突きにきた。
ふむ、、、。
攻撃の予備動作から攻撃までの流れの基本スピードが上がっているか。
俺はカケルの突きの軌道を予測し小さく躱すために体をずらした。
と、瞬間にカケルの足元の地面が爆発したかのように抉れ、一瞬で俺の喉元に切っ先が迫る!
「瞬突!!」
「おわっ!!」
すんでのところで回避して再び間合いをあける。
いや、開けた筈だった。
「着地点に移動している!?」
俺はその木刀を握る手を蹴り起動を反らすと、続けてカケルの身体に押し込むように蹴りを入れて無理やり間合いを取る。
「はい!ここまで!」
「は、はい!」
更に次の手に出ようとしたカケルを一度制止して衣類を整える。
というか、こいつ、、、クラスチェンジ直後にしては変わり過ぎじゃないか?
通常、クラスチェンジをするとクラスレベルはリセットされてしまう為にそこまで大きな変化は無いはずなんだけど、今のは基礎ステータスの向上だけの動きじゃない。
恐らくカケルが使ったであろうスキルや特性がクラスチェンジ直後のそれじゃ無い気がする。
「てか、瞬突って確か3本角のアカリが使っていた技じゃ?」
「うん!今までは何度も練習しても出来なかったのに、今回はイメージしたら出来た!」
魔力が少ない分、破壊力はアカリのそれよりも低い、、、だが、、、スピードはカケルの方が早かった気がする。
これまでの戦いでしっかりと基礎レベルも上がっているおかげもあるんだろうけどそれだけじゃない。
「カルナ!カケルのクラスレベルって、、、」
部屋を見上げてカルナに声を掛ける。
「うん?経験値蓄積値が多かったから半分位上がったよ~。」
「っ!?半分も!?」
それを聞いてもう一度カケルを見直す。
心なしか通常時の佇まいも、戦闘への移行がスムーズになるように意識できている気がする。
クラスレベルによる補正もかなり上がっているという事か。
ただ、それだけ説明がつく成長じゃない。
「ど、、、どう?」
「ん?あぁ。」
俺がずっと考えにふけっていたせいでカケルに悪いイメージを与えてしまったようだ。
「正直驚いてるよ。」
「え!?」
カケルは少しだけ体をビクッとさせる。
俺はカケルの頭をポンポンっと軽くたたいた。
「強くなったな。」
「う、うん!!」
今度は嬉しそうに両手を見つめて何度もグーパーしている。
強くなった、、、本当に。
俺が当初想定していたよりも何倍も速いスピードで成長している。
1本角という劣等感の影に隠れていた、戦闘センスがここに来て大爆発している。
俺はホテルの方、ミレーリア様の部屋の辺りに目を向ける。
パンッ!?
俺は自分の頬を強くたたいた。
「えっ!?おま、、、??」
「悪い。ちょっと眠気覚ました。」
「え、、、あ、あぁ。」
ちゃんとしろ!!俺!!
俺を信じてくれているカケルの為にも。
俺を信じて託してくれたカグヤの為にも。
「んじゃ、部屋に戻って準備! 戻ったら、忙しくなるからな!」
「はい!!」
俺の言葉にカケルは表情を引き締めた。