SS:魔王の師匠:アイゼン
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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。
応援、よろしくお願いします。
Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか
外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/ カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み
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「不思議ね。」
うつ伏せになり、俺の腕に顔をのせ、俺胸部を人差し指で弄って遊びながらミーアが呟く。
「ん?」
「あの大人で、頭も良くて、強くて、カッコ可愛いアルが、アイゼンと話してた時だけは何だか凄く子供っぽく感じたから。師匠パワーってやつ?」
「ばぁか。」
「な、何よぅ。」
ミーアが口を尖らせてぶすくれる。
いや、多分小僧と接した者は、皆似たような印象を持つのだろう。
そしてあいつに過度の期待をよせ、頼る。
あいつはあいつで、応える事ができてしまうから応える。
「お前、あいつの事を好き好き言う割りに何も見えてねぇよな。」
「えぇー?」
俺はそう言って目を閉じて、先ほどのアルベルトの姿を思い浮かべる。
一体いつ以来だろうな、あいつの感情に任せた表情を見たのは。
普段のあいつの顔は優しいのも怒ったのも辛いのも、全て頭で考えてから、その場面に合わせて作った表情だ。
「あれが本来の18歳だろうが。」
初めて出会い弟子にした時から、あいつはそうだった。
感情を理性が完全に抑え込んでいた。
「背負わせ、背伸びさせすぎなんだよ!神の奴もお前らも。」
そこまで言って、俺は一番あいつを追い詰めた者を思い出す。
「いや、、、俺も、、、か。」
思えば、あいつの内面に最初に気づいたのはアイリだったなぁ。
『あたしも弟子にしてください!このままじゃアル様が壊れちゃう!』
幼いアイリが必死の形相で懇願してきた時の事を思い出す。
最初は何言ってんのかわからなかったが、それで漸く俺も気づいたんだっけな、あいつの危うさに。
アイリは結局弟子にはしなかったが、あのこはあの手この手で勝手に俺達について回り、勝手に強くなりやがった。
今もなお、あいつがあいつのままでいられるのは、多分アイリがいるからなんだろうな。
「だからなの?」
「ん?」
「気づかないとおもった?貴方は彼の最大の変化、それを一切気にしていない。」
「・・・」
「そしてアルも、貴方に報告しようとしなかった。うぅん、さっきの様子だと、報告する必要が無い事を知っていたってところかしら?」
「・・・さぁな?」
俺は背丈の割には程よい感触のミーアの胸を揉みしだく。
「あ、、、ちょっと!あ、、、都合が悪くなると逃げるの変わらないわよね。」
「うるせ。しかし、、、あのガキ、、、ヤマト・カケルか。」
「え!?覚えたの!!カケル君の名前!!一発で名前覚えるなんて珍しい。てか初めてじゃない?」
「孫弟子だからだよ!」
『アルベルトの一番弟子!アルベルト軍紅蓮隊隊長のヤマト・カケルだ!』
あのガキのセリフが頭にこびりついて離れない。
「くくっ!」
俺の中の感情が大きく膨れ上がり抑える事が出来ない!
「くくっ!アハハ!フッ!アハハハハハハハハハ!」
「え?な、何よ気持ち悪い!」
こみ上げてくる笑いを押さえる事が出来ない。
ったく!何が『師匠の方が』だ!
嫌味かよ!!
この世界のどこに、俺の気当たりを受けてなお俺に攻撃できる10歳がいると言うのか!
しかも、あのガキ震える手で策を練ってきやがった!!
しっかりと育ってんじゃねぇか!
このバカアルが。