4-2. 魔王の国造り 師弟
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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。
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Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか
外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/ カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み
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俺は彼らがいる部屋のドアを少し強めにノックして呼び掛けた。
「ミレーリア様、入らせて頂いて良いでしょうか?」
「あぁ、こっちはすんだぜ?入ってこいよ。」
「ち、ちょっと!勝手に!私まだ!」
少し低め声で男性が許可を出し、それにミレーリア様が抗議する声が聞こえてきた。
多分女性が準備出来ていないと怒っているのだろう。
まぁ、いつもの事なので気にせず入ると、ベッドの上で毛布にくるまっている恐らく裸のミレーリアと、、、これまた裸のままソファーでくつろぐ師匠が俺を迎えてくれた。
「あ、アル、、、。」
ミレーリア様がまるで浮気でもバレたかのように俯く。
二人きりの時間に水を差さない程度に丁度いい感じだと思ったんだけど、もう少し後がよかったのかな?
師匠が抱いた女性を傍らに話をするのが日常だったから感覚が掴めない。
「あ、アル、、、あの、、、ごめんなさい。」
ん?あれ?お、おかしいな、、、。
何か俺が振られた感じになってる?
「カハハハハッ!そう、憮然とするなよ。お前にはカルナをやるから。みーあの方が見た目は幼いがあれのが若いし、まだ男を知らないって言ってたぞ。」
全く、、、この人達は、、、。
「ま、そろそろ来る頃合いだと思っていた。いや、若干遅かったか?」
「アイリのトラップ解除にちょっと手間取りました。」
「あー、、、あれな。あいつは昔から天才肌だったからなぁ。」
師匠もアイリのトラップを確認したのだろう、納得の表情だった。
「だが、、、あのミミズ見たいな姿にされたトラップはお前だな?あんな無計画で無秩序で意味の無いトラップはアイリには張れない。」
「師匠、あれ踏んだんですか?、、、ぷっ。」
笑いがこみ上げてくる。
何となく、掛かるかなと思って仕掛けておいた壁トラップに師匠引っ掛かったらしい。
師匠があの姿に変身したところは是非見てみたかった。
「あぁ!おかげで久しぶりのミーアに『気持ち悪い』とか言われたぞ。」
「ゼエルを逃がした罰ですよ。」
俺は一旦目を閉じて、表情を引き締める。
「師匠、まずは手短にゼエルを助けた理由を聞かせてもらえますか?」
アイリに危険が及んだのだ!
冗談では済ませられない!
「ん?ゼエルの奴がそんなにきになるのか?」
「こちらはアイリを狙われています。」
「吐かせてみるか?」
はぁ。
俺はため息をついて、次元空間を展開する。
この行為はムダに終わる。
それは師匠自身が知っている筈だ。
なら、これは恐らく答え合わせか、、、なんだかんだ優しいんだよな。
「次元魔法:超重力圧殺」
おそらくミレーリア様もやったのだろう、俺が廊下に出たときに重力場の乱れを感じたから。
「おいおい、こんなぬるい重力でどうする気だ?このまま続けるなら終わりだぜ?」
師匠らしくない説明台詞を吐きながらゆっくりと一歩、俺に向かって歩く。
俺はそれに押されるかのように一歩下がる。
その様子を俺が追い詰められたと、見たのだろう。
同時にミレーリア様が慌てて俺にアドバイスを入れた。
「だ、ダメよアル!こいつに重力は効かない!」
だけど、当然俺は魔法を解かない。
俺と師匠はそのまま同じ事を暫く続ける。
師匠が一歩進めば一歩下がる。
時には方向を変えて背後に壁が出来ないようにずっとそれを繰り返す、師匠との距離を縮めも広げもしない。
「ア、アル?いや、おかしいのはアイゼン?」
そう、今攻撃されているのは師匠であり、俺じゃない。
でも、師匠は事態を打開しない、いや、出来ない。
ミレーリア様が異変に気付き始めたか。
「重力が効かないなら、私の時みたいに瞬間移動すれば、、、まさか、、、出来ない?」
元々ミレーリア様は戦略家タイプ、冷静に第三者の視点で見れば直ぐに気づけていた筈だ。
ま、時間も勿体無いので種明かしはしてしまおうかな。
「重力が効かない生物などいませんよ?」
「え!?だ、だって、、、。」
「この魔法のすごいところは、重力点を作る最初の魔力以外の維持魔力はとても少ないのに対して、受ける者が対抗する力を持つとしても、重力に逆らっている間は延々と大量の魔力を消費するところです。」
「小僧、、、。お前。」
「師匠、お言葉を返します。俺にハッタリは通じませんよ?このまま続けるなら終わりです。」
「く、、、。」
師匠が歩みを早めると俺もそれに合わせて距離を取るだけだ。
「え?どういう、、、。」
「ミレーリア様、貴女は逃げ切れば勝てていたかもしれないんですよ。ま、相当な時間と手順を掛ける必要がありますが。」
「えええええええええええええ!!」
「く、、、くくく!」
師匠が不敵に笑う。
「あーハッハッハ!!」
師匠は両手をゆっくりと上にあげる。
ミレーリアが体をビクリと硬直ささる。
多分、ここから反撃が来ると踏んだのだろうが、そうじゃない。
師匠は両手を上げて降参のポーズを取った。
「まさかな、もうここまでかよ!」
「えぇ!!!アイゼン!!嘘でしょ?」
俺はグラビティスタンを解除する
「勿論、師匠が本気になればこんな重力場は一瞬で吹き飛びます。ですが。」
「それなりに隙はできる。小僧の次の手順でいつかは詰むな。」
「えー!!」
「後、ミレーリア様は瞬間移動、、、というか超スピード移動すればと言っていましたが、、、。」
「あんな重力の中で平然と動くって時点で流石は俺様だろ?」
「やらないんじゃなくて出来なかった?」
「ですね。てか、マジであの重力の中で良く動けますよね。師匠。」
「そんな、、、。」
「みーあ、安心しろ。知ったところでお前は俺には勝てなかったよ。」
「わ、わかってるわよ!!相手がアルだからこその降参だったんでしょ!!」
「ま、そもそも師匠がグラビティスタンに掛かる事が無いでしょうし、わざと受けましたね?」
「あぁ、ミーアが俺を倒すために必死で考えた魔法だぜ?俺が受け止めてやらなくてどうする!」
「そのうち殺されますよ?」
くくっと楽しそうに師匠がひと笑いしてから、口を開く。
「ゼエルの件だがな、、、」
俺の予想が正しけれは、この先の答えは聞いても聞かなくても同じだ。
「俺にもわからん。」
「ち、、、ちょっとふざけんな!!」
俺を飛び越してミレーリア様が裸であることを忘れて、ベッドから飛び起きるとアイゼンに詰め寄る。
「みーあ、それは俺を誘惑していると受け取ってもいいのか?あんだけ乱れて、まだ足りないか?」
「っ!!」
顔を真っ赤にし不満で口を尖らせながらベッドに戻っていそいそと服を着始める。
その様子を、少し楽しそうに見つめながら師匠が言葉を発した。
「改めて、わからん。」
「そうですか、わかりました。」
俺は師匠の答えを理解して納得した。
「ちょっと!アル!何でよ!?」
「俺のやることに意味が無いことはない。」
「師匠のやることに意味があった事がありますか?」
俺と師匠はお互いの一見すると相反する発言に深く頷く。
「ですよね?」
「あぁ、よくわかってんじゃねーか。」
「わからないわよ!何なのよあんた達。ずるい!!」
ミレーリア様だけは一人口を尖らせて怒っていた。