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4-1. 魔王の国造り 守るべき幸せの絵

新章開始です。アル視点に戻ります。

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。


Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか

外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/  カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み

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ブクマありがとうです!!宜しければ評価も是非!!

お願いします\(^-^)/


「う、うーん、、、」


喉の奥に残る物凄い不快感で目を覚ますと、いつの間にかベッドで寝ていて右手にウェンディが左手にシルフィが寝ていた


「あ!御主人さまおはようございます。」


ソファーの方から声を掛けられて、視線を移すと憔悴仕切ったアイリが真っ白になりかけている。


「あ、、、アイリ、おはよう。ど、どうかした?」

「いえ、ちょっと一晩中葛藤というか、悶々とした気持ちに苛まれていまして。寝る事もできず。」

「そ、それは、、、何て言うか大変だったみたいで、ごめんな、そんな中寝てしまっていて。」

「いえ、御主人さまには一切非はありませんので!寧ろ自分の覚悟というか、悟りというか、、、煩悩まみれの自分と向き合う事ができて良かったです!」

「そ、そうなんだ、、、取り敢えず後片付けは俺がやるからゆっくりしておいて。」

「いえ!御主人さまはすわって、きゃ!」


慌てて立ち上がるアイリを抱き上げると、そのままベッドに運び俺が寝ていた場所に寝かせる。


「御主人さまぁ、、、。」


少し嬉しさの滲む抗議の声。


「良いから寝ていて。そんな憔悴した顔のアイリを働かせられないよ。」

「ご、ごめんなさい。」

「気にしない、俺が寝ている間見ていてくれてありがとう。」


でも、俺は何でまた寝てしまっていたんだろう。

昨日はカケルと修行を終えて部屋に戻ってからの記憶がぼんやりしていて曖昧だ。

あ、あれ?そういえば、カケルは?


「あ、あれ?カケルは?」

「あー、お風呂場に閉じ籠っています。」


何だか少しバツが悪そうな感じで答える。


「お風呂場に!?」

「は、はい~。あたしが声を掛けても出てきてくれなくて~。」


本当に、俺が寝ている間に一体何が有ったんだ?

俺は直ぐにお風呂場に向かい、ドアの外から中に少し音量を、押さえながら声を掛けてみる。


「カケル、起きているか?」


もし、反応が無いなら寝ている可能性もあるからゆっくりと入らなきゃ。


「う、うん。起きているよ。」


起きているか。

それなりに激しい修行だったし、アイリが声を掛けても出てこないのだから、そのまま寝ている可能性が高いと思っていたんだけれど。

と言うことは、本当に自分の意思で夜通しお風呂場に閉じ籠ったのか。


「あの、、、アイリさんは?」

「え?アイリ?寝たよ?アイリと何かあったのか?」


反応がない。

あのアイリがカケルを傷つける様な事はしないと思うんだけど。

お風呂場のドアを開いて、脱衣場でぼんやりとしているカケルの頭をポンポン叩く。


「やめろよ。」


鬱陶しそうに俺の手をはねのけるが、いつもの元気がない。

な、何だろう、、、よっぽどの事があったのか?


「なぁ、アルベルト。」

「ん?」

「どうやったら、、、その、、、」 


ムスっとした顔で、だけれど頬を赤らめながら恥ずかしそうに言葉を続ける。


「どうやったら大きくできるのかな?」

「大きく、、、?」


カケルが悔しそうにうつむく。

なるほどな~、成長を焦っているのかな?

大きくなる方法か、十分に強くなっているから焦らなくっても良いと思うんだけどな。

あぁ、確か昔ララが『背の高いカッコいい男になるにはカルシウムです!』とかって言ってたな。


「カルシウムを多めに摂ると良いらしいよ?」

「カ、カルシウム?」

「あぁ、乳製品とか、小魚とか?」

「なるほど!ありがとう!アルベルト!」


カケルは嬉しそうに、走ってお風呂場を出ていく。


「もうバカになんかさせないからな!」


そんな声が聞こえてきた。

何だかカケルの質問の仕方に引っ掛かりはあるけど、、、まぁ、良いか。


部屋に戻ると、カケルは大きなベッドのはしっこ、丸くなって寝ているウェンディの下辺りで眠っている。


「ふふ、流石に風呂場では眠れなかったのか。ここまで寝つきが良いのは羨ましいな。」


アイリも既に可愛い寝息をたてて眠っている。

おれは暑くなりすぎないようにタオルケットをアイリ達に掛けて、外の光が直接当たらない様にカーテンをしめる。


そして、一番厄介そうな仕事に取り掛かる事にした。

部屋中に何故か無数のトラップが仕掛けられている。

でも、ホテル内にまだミレーリア様とリオ―レア様達の気配を感じるので何をそんなに警戒していたのだろうか。

ゼエルか乱入者を恐れての事かな?

ゼエルは確かに脅威だけど乱入者の方については脅し過ぎたのかもしれない、あの人が今すぐに俺達に何かを仕掛けてくるとは思えないから。

そもそも、昔から狙いの見えない人だった、今回も狙いはわからないけど、、、。

取り敢えず邪魔になりそうなトラップの解除から優先的に取り掛かった。

トラップの数、種類を見るにアイリが相当な警戒をして警備にあたってくれていたことがわかる。


どのくらいの時間がたったかな?

あらかたトラップを解除し終えて、アイリ達の様子を見る。


ふふっ


思わず笑みがこぼれた。


ウェンディは体が半回転して頭がアイリの頭部の近く、左手がカケル側になっていた。

せっかく掛けたタオルケットを邪魔そうに蹴飛ばして、そのまま足を曲げ両手を大きく開いて寝ている。

そして、その手で顔を押さえられながらカケルは苦しそうにもがいたかっこうになっていた。

アイリの左手側に寝るシルフィはタオルケットを器用にボールの様に丸めて胸に抱きしめながら寝ている。

アイリはというと、どうやったのかタオルケットを棒状に丸めて抱き枕の様に抱きつきながら寝ていた。


ベッド脇の窓のカーテンの隙間から四人が寝ているベッドに外の光が射し込んでキラキラと輝く。


俺はベッドの正面辺りで左目を閉じて、右目の前に両手を持ってくる。

両手の親指と人差し指で目の前に額縁を模した四角形を作り出した。

そして、その指で出来た額縁の中に四人を収めた。


「生活魔法:念写!」


魔法でその絵を記憶の中に閉じ込めた。

念写に撮った映像は後で特殊な魔動器で印刷することも出来る。


もし、次の策が上手くいったら、いや、、、いかないという選択肢は無いのだけれど。

俺の部屋に大きな額を買って飾ろう。


今、目の前にある絵が俺が一番まもりたい幸せの絵。


そして、俺の命に変えても守らなきゃいけないものだ。

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