3-31. 魔王びんびん物語 愛し合えないなら
幕間などでディアブラとの契約の時の話なども書きます
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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。
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外伝:https://ncode.syosetu.com/n5068ex/1/ カケル君達紅蓮隊メインの外伝ストーリーです。2話まで更新済み
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ミレーリア様の詳しい説明を聞くためにソファーに座り直して、リオ―レア様の淹れてくれた紅茶に口をつける。
「アイリの話を聞いて確信したの、まずアルは誓約の時になんて言った?」
ミレーリア様に促されて、あたしは記憶を辿りながら答えた。
「え!?『勇者アルベルトは一生アイリに手を出さないと』」
「そこっ!!」
回答の途中でミレーリア様がバンッ!と机を叩きながらあたしを指差す。
「アルはアイリに手を出せない!ならアイリは?」
「なるほどアイリ様の方には掛かっていない『アイリ様がアル様に手を出す』事は可能と言うことですね?」
リオ―レア様が納得したように頷く、でも。
あたしは少し残念な気持ちになった。
「あー、、、それ、ダメだと思います。あたしから、、、その、、、お、お礼のキスをしようとしたことが、、、実はありまして~。」
「あらあら」
「それはそれは」
二人ががニヤニヤしながらあたしを見つめる。
そう、それは、、、すでに考えて実行済みだった。
「あたしから手を出しちゃえば良いんだって思って、、、で、その時にアルさ、、、御主人さまは初めて神罰を受けたんです。」
「そこよ!!」
「さっき、部屋でアイリがアルのズボンを脱がせようとしていた時は何も起きなかった。衣類、特に下半身を脱がすなんてハレンチな行為をしてもね。」
「あ、、、。」
「つまり、アイリとの行為にアルの意志が入ったらダメって事なのよ。アイリがせがんだとしても、アイリがいきなり襲ったとしてもね。アルがそれを受け入れて、アイリとやろうとした時点で神罰が下る。」
「だからか!キスの時は受け入れてくれて、ズボンの時は本気で拒否したから!」
あたしは納得し、ミレーリア様はどや顔で胸を張る。
ただ一人リオ―レア様は厳しい表情を崩さなかった。
「それは、絶望的じゃ無いですか?相思相愛である以上、アイリ様から襲ったとしてもアル様が受け入れ無いまま事に及ぶなんて、、、」
そうか、多分だけど彼はあたしの気持ちを受け入れて、、、くれていると思う。
だから、そんな事あり得ないか、、、。
「だから!そこでこの薬がでてくるの!」
「「え?」」
あたしとリオ―レア様は理解できない。
「この薬を飲まされた人はね一晩中昏倒する。けど~、、、。」
「けど?」
勿体ぶるようにタメを作るミレーリア様の顔がいやらしく歪む。
「その名の通り!下半身はびんびんになるのよ!ぐへへへへ!」
ミレーリア様がいやらしい顔でじゅるりと唾を飲み込んだ。
「ま、まさかミーア様!」
「そう、昏倒して意識の無いアルとなら、誓約のあるアイリとでもヤれちゃうってわけ!」
ミレーリア様は腰に手を当てて仁王立ちでエヘンと胸を張った。
「そ、そんな手が、、、で、でも、、、。」
あたしが夢に見たアル様との初体験とは程遠い、何て言うか悲しい方法だなぁ、、、と素直に思った。
「ミレーリア様、、、そのお薬はいったい何のために準備していたのですか?」
「え!?」
どや顔のミレーリア様の額に汗が見えるようだ。
「こ、これは、、、そのぉ、、、。」
「???」
「アルが相手してくれないようならぁ、襲っちゃおうかなって。てへ。」
「てへ。じゃありません!!するならちゃんと!」
そこで、言葉が止まった。
「ちゃんと?」
ミレーリア様が聞き返してくる。
苦しい、苦しいけど、ちゃんとアル様のお相手を出来ないあたしには悔しがる権利なんか無い。
「ちゃんとアルさ、、、御主人さまと、、、ちゃんと愛し合って、ちゃんと、、、」
そうだよ、あたしから、一方的なんて意味がないよ。
それじゃアル様が、その、、、気持ちよくなれないんだから。
「ちゃんとアル様を愛して、愛し合って下さい。あたしには彼を気持ちよくさせてあげられないから。」
あたしは深く頭を下げて下を向いたまま、びんびん薬βをミレーリアの方に押し返した。
「はぁ、、、やっぱり受け取らないのね。」
「はい。せっかく、考えて頂いたのに申し訳ありません。」
「いいのよ、アルがそれを感じられ無いのなら意味がない、愛し合えないなら、、、よね。」
「気持ちが愛し合っているとわかっていても、だめなのですか?」
リオ―レアの質問に頷いて答える。
そんな形でしか愛し合えないなら、あたしは身を引くべきた!
「やっぱり、ミレーリア様!アル様を!」
「やめて!!それ以上言ったら怒るわよ?」
「え!?」
「アルがあんたを放って私になびくと思う?私があなた達の関係を知りながら寝とると思う?馬鹿にしないでよ?」
「じゃあ、あたしはどうしたら!!」
ミレーリア様があたしを、ぎゅっと抱き締めてくれた。
「わたしに任せなさい!絶対になんとかして見せるから。」
そんな力強い言葉に、あと少しだけアル様への想いを諦めないでおこうと心に決めた。