1-5.魔王が少女を救ってみた(1)
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趣味で書きなぐっていた小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
応援、よろしくお願いします。
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少女達をキャンプまで運び、シートの上に寝かせる。
運んでいる間に猫耳族の子は少しずつ意識が覚醒し始めていた。
この子はそこまで逼迫した状況ではなさそうだ。
問題は人族の女の子の方だ。
顔面蒼白で、明らかに何かの毒に体が蝕まれている。
俺は少女の上半身を抱き上げると、ボロボロになっているブラウスを脱がせて、体の状態を確認する。
恐らく左肩辺りにある、何かが刺さったような傷が原因だろう。
それほど激しい流血は無いが、傷口が大きく腫れ、変色し始めている。
道具鞄から飲み薬タイプの毒消し薬を取り出して少女の口にあてがってみるが、反応してくれない。
即効性の注射薬もあったが、ヒーラー系クラスのスキルでしか扱えないので俺には使うことができない。
仕方ないので強引に口を開かせて少しだけ含ませてみると、少女が無意識に口内に入った薬を飲みこんだのを確認できた。
少しずつゆっくりと口内に流し込んで飲み込ませていく。
解毒魔法をもっていない自分がもどかしい。
いや、持っていたとしても効いたかどうか微妙なところだ。
単純に傷を癒す回復魔法と違って、解毒魔法は解毒したい毒についての成分や解毒方法を熟知していないと効果が得られない。
もし俺が解毒魔法を使ったとしても、何の毒に掛かっているのかすらわからかい今の状況では意味がない。
ナースのクラスを取得しているカルナあたりがいてくれたら、もっと的確な処置をしてくれたのだろうが。
そのまま1本分の薬を全部飲見切った頃には、今にも止まりそうだった少女の呼吸がわずかにだが強まったのを感じた。
特殊な毒だと普通の薬が効かない事もあるが、今回は効いてくれているようだ。
「傷を塞ぐ前に毒消し塗っといた方がいいのかな。。。?」
毒消薬をもう一本取り出して、少女の傷口掛けてから回復魔法をかけて傷口をふさぐ。
正しい行動かどうかわからなかったのだが、傷口周辺の汚れが取り除かれたから良しとしよう。
最後に、一時的に基礎体力ステータスを向上させる元気丸を粉状に潰して水と一緒に強引に飲ませる。
運んだ時の状態から考えると、少女の状態は改善している。
人族の少女を再びシートに寝かせて新しい毛布をかぶせると、次に猫耳族の少女を抱き起こす。
外傷はない。毒に侵されている様子もない。
一緒に倒れていたにしては、二人の状況が余りにも違い過ぎるのが気になったが、それは二人の意識が回復したら聞く事にしよう。
傍にあった水筒を少女の口にあてがってみる。
口が開いたので、含ませるとゴクリと力強く飲んでくれる。
暫くの間、少しずつ口に流して飲ませていると。
ガシッ!
いきなり少女が水筒を奪ってガブガブと勢い良く飲み干した。
「ぷは~!!生き返ったにゃ~!!」
少女は満足そうに口元を拭うと、俺に水筒をかえしてきた。
「ごはんにゃ!」
「え、え!?」
「ごはんくれにゃ!腹ペコで死にそうにゃ、せっかく生き返ったにょに、またまた死んじゃいそうにゃ。」
「あ、あぁ」
食糧鞄に入っていた干し肉を取り出す。
体力が減っているならスープのような流動食の方が良いかもと考えたが、、、勝手なイメージなのだが、この子には肉しかない気がした。
黒髪ショートカットが活発そうな体つきから明らかに元気ッ子属性だろう。
口を開いた時に見える、猫耳族の特徴的な鋭いキバも見ている分には可愛いアクセサリーだ、噛まれさえしなければ、
「お肉だ!!!」
―ガブリッ!
い、痛い、、、
干し肉を取り出した俺の手ごと噛みついてきた。
「こ、こら!落ち着け!」
彼女の口を左手でこじ開けると、ゆっくり手を引き抜く。
手の甲に見事な丸い穴が空いていた。
「ご、ごめんにゃさい。」
耳をペタンと倒して謝ってくる姿が実にかわいらしい。
「大丈夫。焦らずにゆっくり食べるんだよ。」
「はいですにゃ!」
彼女が干し肉をはむはむしている間に、分厚いベーコンとゆで卵も取り出して皿に並べておく。
ちらりと人族の子に視線を移すと、少し前まで青白かった顔色が肌色に戻っている。
当分は起きそうにはないが、命の危険は去ったと思っていいだろう。
「俺はアルベルト・ヴィクトール。アルって呼んでくれ。」
「ウェンディ!、、、エンギ村!」
ベーコンを口の中に突っ込みながら、名前と住んでいる村を単語だけで返してくる。
食べ終わるまで、まともに話が出来そうにないので、待っている間に最後の結界を完成させておく。
これで弱い魔獣はよってこないし、強めのが出てきてもトラップが発動して足止めしてくれる。
キャンプに戻ると沢山いれておいたベーコンと卵が全部なくなっていた。
「アル兄ちゃん!助かったにゃ!美味しいごはんもありがとにゃ!」
「あ、あぁ、良かった。」
あの小さなお腹の中は別の空間に繋がっているに違いない。
若干呆れながら、先ほど気になった疑問の答えを聞く事にした。
「何であんな所で倒れていたんだ?」
ウェンディは今日、彼女達の身に起きた出来事を喋り始めた。
チキンは相変わらず。
正しい日本語になっているのかが不安、いや、確実に間違っている自信はあるのだよ。
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小説書くのは難しいですね。
特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!
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