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勇者から魔王に転職したので世界征服始めました  作者: たまサラ
第3章 魔王とエルフの国レイグランド
47/94

3-3.レイグランドの女王:ミレーリア(1)

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。


Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか。投稿お休み予定なんかも呟くので是非フォローをお願いします!!

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2018/05/30 脱字修正

リオ―レアさんに案内されて、王都の中でも国賓や上層部の者たちが住むエリアへと転移する。

朝から入都申請・盗賊退治に戻ってきてからのチェックや女王との密会を経て、辺りは既に夕方の赤い光に包まれていた。

閑静な住宅街と言った感じだが、上層部の人たちが住むエリアにしては並ぶ家々はとても小さくこじんまりとしている。

これもまたエルフの特徴なのだが、彼らは大きすぎる家に住む事を嫌う傾向にある。

先ほどのミレーリアの私室もそうだったように、部屋数が多く広い家に住んでも面倒くさいというのが理由のようだ。


「リオ―レアさん、一つ聞いてもいいでしょうか?」

「はい。」


それ程広くない通りを歩きながら、さっきの密会で気になっている事を確認する事にした。


「ミレーリア陛下が出る会議とは?」

「難民対策です。」

「なるほど、確かに国境の街の近くは難民らしき者達であふれておりましたなぁ。」

スタークが顎を手でさすりながら思い出しながら難民達の状況を教えてくれる。

その難民たちはどうやらエンギ村の人々と同じ、ポルメルン王国の圧政から逃れてきた人々だという事だった。


「あの国は本当に先代の頃からすべてが変わってしまったのぅ。先々代までは立派な王の収める決して豊かではなくとも幸せに満ちた国と評判であったのに。」

「ご存知の通り、隣国があの有様で逃れてくる者は後を絶たず、他の人間国家に要請しても受け入れ先は無い。ミレーリア様は恐らくあの国王が裏で手をまわして邪魔しているのだろうと仰っていました。あれほどのクズはミレーリア様の長い人生でも初めての事だと。」

「他国の王に対しても姿勢は崩さないんですね。」

「敬意を払うべき相手には払いますよ。私が外で失礼な態度をとるという事はその程度の人物であるという事です。」


「とは言え、クズ国王をのさばらせているのもまた国民、クズ国王を生み育む土壌となるのですから。国民に罪がないわけでは無いでしょうね。」

「抑えつけられて、従うよりほかにないという事だと思いますが。」

「それは可笑しな話です。たった一人の国王、少数の兵士よりも遥かに数で勝る国民が何もしないというのは怠慢です。動かずに誰かが立ち上がるのを待つだけというのであれば、他国に迷惑を掛けず甘んじて支配を受け入れればよいと思います。」

「弱い立場から声を上げるというのは想像以上に力と知恵が必要です。それが可能なものは極稀だと思いますよ。」


リオ―レアさんの指摘は正しいが厳しすぎる。

誰もが強くあれるわけではない、自分とその家族を守るだけで精一杯な人々にとって国を変えるなんて事は出来るはずもなく仕方が無い事だと思うのは甘すぎるのかな。


「貴方はどんな状況にあってもやはり変わらないのですね。」


これは、、、褒められているのだろうか?

リオ―レアさんの表情からはそうではないのだろうと感じとれるが。


「女王陛下とは、どこでもいいから()()()()()が滅ぼしてくれないものかと話しております。」


なんていう物騒な話をしているんだ。

そんな話をしていると、小さな家々が立ち並ぶ中で一件だけ大きな屋敷風の建物の入口に到着した。

どうやらここが今日泊まらせてもらえるホテルという事だろう。


「こちらが、女王陛下より手配されたホテルとなります。全て手配済みですので、フロントでお名前を告げて頂ければお部屋に案内いたしますので。明日の朝は9時頃にお迎えに上がりますのでフロントにてお待ちください。」

「今日は王都内を出歩いても?」


後で色々と言われる事になるのも嫌なので、念の為に確認をとっておく。


「えぇ、構いません。立ち入り禁止区域には衛士がおりますが、決して入らないようにしてください。あなた方なら密かに入る事も可能でしょうけど、、、。」

「承知しております。知人等尋ねてみたいと思っています。」

「そうですか。では、私も公務がございますので失礼いたしますね。」


そういうと、リオ―レアさんも転移して消えていった。

恐らくは監視が着いているのだろうけど、ある程度自由に動き回る許可は得た。

いや、与えられたのかもしれないけど。


「御主人様、あの様子ならもう手を結べるのは確実なんじゃないですか?」

「明日もにたような感じになるのかな?」「アル様の事が大好きみたいだから、大丈夫だとおもいます。」「また、遊びにいきたいにゃ!」

「あぁ、そうだな。」

安心させる為にも肯定しておくが、そう簡単にいくとは思えない。

そもそも、今日の密会はいったい何だったんだろう。

楽しくおしゃべりしたかった?

大事な緊急会議の前に無理矢理ねじ込むようなことか?


「アイリ、3人と一緒に部屋に行っておいてくれ。」

「は~い、いくよ~」


明日はきっと最初から厳しい戦いになる事は目に見えている。

紅蓮隊の3人はアイリに任せておいて、こちらの()()は子供達がいると少しやり難い仕込みをしに行くとしよう。

監視の目をかいくぐりながら、女王と巧く渡り合う為の武器を手に入れる為に。


「スタークさん、お願いがあります。一緒に来ていただけますか?」

「なんなりとご命令ください。」


女王の表の顔を知るスタークも、明日に向けて自分にやるべき事がある事を理解してくれていたようだ。

ほんと、この人が味方になってくれてよかった。

出会った時は完全に利用されるパターンを覚悟していたんだけど、何故この人が俺の配下に入る事を選んだのかが未だに理解できていない。

主命(オーダー)があるとはいえ、どの程度信頼をおけるのかは理解しておかないと不味そうな気がする。


そんな不安を頭の端に残しつつも、今は目の前の強敵に対して強力な武器となるスタークの力を有効に活用すべく、裏工作を開始した。


        ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


朝、少し早めに目覚めて正装に着替え、準備をし終えた頃にリオ―レアさんの部下がホテルに迎えに来てくれた。

アイリと子供達には留守番を頼んで俺とスタークの二人で出向くつもりだったのだが、女王の望みで子供達とアイリも連れて来るように言われてしまった。

正直、交渉の場に子供達を連れて行ってしまうと、場が膠着した時にこちらの不利に働きかねないのでお断りをしたかったのだが、それが場を設ける条件と言われてしまい全員で会議室に足を運んだ。


王城に着くと、謁見の間に繋がる廊下を通りすぎて会議室のような所に通される。

女王は別の会議の合間に俺との謁見をねじ込んでくれたとの事だ。


「女王様は忙しいのに優しいですね。」


とシルフィが言っていたが、たぶんそれは違う。

合間の時間で終わらせるという意思表示を俺に突き付けてきているのだろうな。

次の会議を飛ばす程の何かを女王に抱かせなければタイムアップで終了か。


「それでは、よろしいですか?」


案内してくれたエルフの衛士が俺に確認を取る。

ゴクリと生唾を飲み込んでから頷いた。


「魔王アルベルト殿が参られました。」

「入りなさい。」


衛士がドアをノックすると、中から凛とした声が聞こえてくる。


「失礼いたします。」


ドアが開かれて、部屋の中に入った瞬間にいくつもの視線が俺を刺してくる。

広い会議場の真ん中に大きなテーブルが置かれ、一番奥にリオグランデ王国の女王ミレーリア陛下が座っている。

その左横に静かに佇む宰相リオ―レアが衛士に頷くと、扉を閉めて衛士は出ていった。


女王の左右の奥から評議会の面々がお互いが対面するように座っている。

一番奥から席次順に座っているのだろうが、その最奥に座するエルフが意外と若い。


「お久しぶりですね。魔王アルベルト殿。」

「お久しぶりです。ミレーリア女王陛下。この度は。」

「ま、堅苦しい挨拶は抜きにしましょう。お掛けなさい。」


時間を短縮できるのはありがたい。


「はい。ありがとうございます。」


一礼をして、手で指された一番手前の席に座る。

俺達は女王陛下を正面に、その左右を評議会の面々が座るような形で会議の場が整った。


「本日は、」「始める前に一言いいかしら?」


俺の挨拶を待たずにミレーリアが優しく柔らかい表情で俺に語り掛ける。


「先に言っておくわ。」


女王ミレーリアの目に強い光が宿る。


「アルベルト殿の魔王軍と手を結ぶつもりはありません。」


いきなりの先制パンチに頭がくらくらとしそうだ。

昨日のミレーリアの様子を知っているだけに、アイリも含めて俺とスターク以外が信じられないといった面持ちでミレーリアを見つめる。


「それを踏まえたうえで、、、私が楽しくないと思った時点でこの場は終わりです。」


リオグランデ王国女王ミレーリア陛下は、幼い見た目と優しい表情で鋭く尖った言葉を俺の喉元に突き付けてきた。


ここからが勝負だ。


ギュッと拳を握り締め体中に力を込めて、ミレーリアに微笑み返す。


負けるわけにはいかない!!


まだ、暫くはホノボノとした旅やバトルが続きます。

でも、粗筋にかいている『その時』は刻一刻と近づいています。

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小説書くのは難しいですね。

特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!

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