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勇者から魔王に転職したので世界征服始めました  作者: たまサラ
第2章 魔王様の憂鬱! 不安すぎる未来、、、
42/94

2-21. カケル君の受難(7) 紅蓮の名刀:オウキ

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。


Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか。投稿お休み予定なんかも呟くので是非フォローをお願いします!!

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俺とスターク老の後方の岩影から長い髭をたくわえた鬼人族老人が現れた。

背は低めだで頭部の両横から2本の角が伸びている。


「気づいておったか。」

2本角、、、か? いや、だが纏うオーラがそうでは無い事を物語っている。

砦で見た3本角のミヤビやアカリよりも遥かに強い。


「儂の名はオウキ、貴殿は歴代最強の勇者と名高きアルベルト殿とお見受けする。」

「アルベルト殿、この男はかつては紅蓮の名刀等と呼ばれて戦場に現れては名を上げていた強者ですな。」

スタークが彼を見て、情報を伝えてくれる。

()()()名刀ってことは盗賊の仲間なのかな?

「今は勇者じゃないんですけどね。今は魔王をやってますよ?」

「なんと?強さばかりか、その人生までもが規格外とは。」


言われた事が理解出来ずに首を傾げるオウキ。

無理もない、こればかりは俺だって未だに理解不能なのだから。


「規格外の強さってのは言い過ぎっ!ですっ!」


言うと同時に剣を抜き、オウキの刀を受け止める。

その破壊力に防いだ体が地面に押し付けられて、俺を中心に小さな円上の地割れが発生した。

速くて強い!!目で追えない程のスピードに、この威力かよ!

オウキの刀が俺の剣の刃を滑りながら移動し切っ先を抜けると、そのまま俺の右足を凪ぎ払う一閃!

ジャンプして躱すと、俺の体の下を通りすぎた刀が左下から首に向かって返ってくる!

そのまま宙で剣を下向きに立てて受けると、オウキの攻撃の勢いを利用して彼の真横に飛び、胴を切ろうと剣を振るが、オウキは刀でそれを受け止めた!


武器を押し合う力が拮抗し、さっき迄の息も尽かさぬ攻防から一転して動きが止まる。

全く、、、スタークといい、オウキといい、なんて老人達だよ!


「もっと強い人達を知っていますからね。」

先程、オウキの攻撃で遮られた言葉を続ける。

「ほう、殺るつもりで攻撃したんだがのぅ。」

「飛び込みの直前に一瞬殺気が漏れましたよ?あれじゃ不意討ちにはなりませ!んっ!!」


俺は手首を捻って力任せに刀を絡め取り、体制を変えて刀を奪われまいとするオウキの左脇腹に回し蹴りを放つ。

だが、オウキは刀を手放し、後方に宙返りをして蹴りをギリギリで躱す。


「儂もまだまだと言う事かの、面白い。」

「いや、2本角なのに相当強いです。ただ、もっと凄いの(師匠)にしごかれ続けたせいでしょうか。基本的に不意討ちからはじまってましたからね。」

自嘲気味に笑うと、オウキも楽しそうに笑った。


「成る程、アイゼン殿にしてこの弟子あり、と言ったところか。カカカッ!」

「続けますか?」


俺は絡め取った刀をオウキに向かって放り投げ、何度やっても同じだと言う事を彼に告げる。

オウキは刀を拾うと、首を横に振って鞘に納める。


「いや、止めておこう。刀を奪われてはな。そこの従者など、助けに来る気配すら見せなかったしのぅ。」


見るとアイリはカケル達に何かあれば直ぐに飛び込んで行けるようにあちらの戦いに集中している。

「ちなみに儂の角は4本じゃよ。ホレ、両角の先が2つに分かれておるじゃろう?鬼人の角は分かれた先も一つと数える。」

「そ、それは大変失礼しました。」

王都の騎士学校で習った覚えがあるな、完全に勘違いをしていた。

俺は角の事に触れられた時のカケルの怒りを思い出して本気の謝意を述べる。

「気にせんでよいよ。しかしな、あのカケル様があのように強くなられたのか、、、」


長い髭を擦りながら優しい目でカケルを見る。

あちらの戦いも、そろそろ終わりに向かっていた。


今や、2本角の隊長は防戦一方で攻撃も全てカケルに防ぎ切られてしまっている。

ヴォーグ戦の後の反省会がしっかりと活きているな。

タンク(盾役)は攻撃よりも皆を守る盾となる事を優先するべき、ヴォーグ戦のカケルは自分が止めを刺しに行って、防御が遅れ最後の渾身の一撃を喰らう事になっていたからね。

今回はしっかりと最後まで油断せずにタンクとしての立ち回りを意識できているようだ。


「そりゃ、俺の弟子ですからね。」

「紅蓮の出来損ないと見下され笑われていたカケル様が、アイゼン殿の系譜に名を連ねるか!カカカッ!これだからこの世は面白い!何が起きるかわかったものではないからな!」

「うちの師匠とお知り合いで?」

「知り合い、、、いや、一方的に知っているだけじゃよ。かつて戦場で遭うてな。彼にとっては儂等は地を這う虫のごとき存在よ。」

「うちの師匠が、、、戦場??」

師匠は戦争が大嫌いなので、基本浮浪者としてどこにも属さずに権力から逃げながら生きていた筈だ。

その師匠が戦争に出ていた?俄かには信じがたい。


「かつて儂と紅蓮の元首領、、、カケルの父は傭兵として戦場を駆け回りながら名と金を欲しいままにしておったのだが、そこで偶然に遭遇したのじゃよ。」

「戦場で、偶然遭遇できるものでしょうか、、、?」

勿論、互いに戦争に参加しているのなら有るだろうが、決して戦争に加担しない師匠と戦場で遭遇?

「万の兵が入り乱れる戦場にて敗戦濃厚、死ぬ覚悟をしたときにな、右翼の状況がおかしい事に気づいたのだ。敵も味方も、何か『別のモノ』に攻撃を受けている。まぁアイゼン殿だったわけじゃな。食事時に煩くされたアイゼン殿は怒り狂い、一太刀振るえば敵も味方も千程吹き飛ぶ、、、戦争は中断し両陣営が慌てて謝罪に向かったものじゃ。」

「あのオッサン、、、そんな事までしていたのか。」

メシの恨みは怖いというが、まさかそれで戦争ぶち壊すとか、、、昔からヤバい人だったんだな。

「その時に一瞬まみえた程度、、、アイゼン殿は一瞥すらせずに儂等を倒し戦場の中央に居座って、旨そうに献上された飯と酒を喰らっておったは。まぁ、儂やカケルの父が生き延びたのはアイゼン殿の腹のおかげよな。カカカッ!」


そんな師匠のお茶目な逸話を聞きながら、あちらの勝負の決着を見守る。

最後の力を振り絞ってカケルに攻撃を仕掛けるも、しっかりと防がれ刀をそのまま落としてしまう。

と、同時にウェンディがコウキの首に短剣を添えた。


「勝負あったにゃ。」

「く、そんな馬鹿な!さ、三人掛かり等初めから」

「認めよ、コウキ!」

オウキの言葉に初めて彼の存在に気付き、あわてて地に伏す。

「オウキ様!?何故ここに!!」

「お主らが何やら盗人の真似事をしていると聞き及び、諫めに来たが無用じゃッたか。」

「え!?仲間じゃ?」

思わず声に出してしまった俺を、オウキは鋭い眼光でにらみつける。

「儂が盗人に?先の角の件より酷く無礼じゃぞ?」

あ、しまった!!完全に勘違いをしていた。

「す、すいません。」

「カカカッ!よいよい!」

楽しそうに一笑した後に、表情を厳しいものにと変化させた。


「して、、、コウキよ、久しくまみえたカケル殿のはどうじゃった?」

コウキは悔しそうに、、、いや、、、辛そうに顔を歪める。

「お、お強くなられておりました。」

「これからももっと強くなるよ?オウキさんは勿論、俺を超えてもらうからね。」

「では何故!!私達は何の為に、、、カケル様がもっと早く強くなっていれば」

「出て行ったのはお主らの勝手ぞ!先代への御恩も忘れ、忘れ形見であるカグヤ様とカケル様を捨て、あまつさえ盗人に身を堕とすとは、、、命を持って先代タケル様に詫びよ!!」


ギィンッ!!!


コウキの首を切り落とそうとしたオウキの刀を剣で弾く。

相変わらずなんつぅ速さと威力だよ!!


「何故邪魔をする!!」

「何故も何も、カケルの頑張りを無駄にしてもらうのは困ります。彼らに戻ってきてもらえるように、頑張ったんですよ?」

「む、むぅぅぅ、、、。」

「ったく、、、血の気多すぎでしょ、、、ってぇ。」

無理な体制からオウキの強打を止めたので手が痛い。

自らの首に刃が迫っていたことにようやく気付き、コウキは腰を抜かした。

アイリ以外の面々は目で追う事の出来なかった為に唖然としてこちらを見守っている。


(ってか、アイリも止めてくれよ。出来ただろ?)

瞬発力に関しては俺よりアイリの方が高いのに、微動だにしていないとは。

(あ、ごめんなさい。首の薄皮一枚切らせて影しばりをしようとしてました。)

見れば、確かに松明の近くに移動していたアイリの影が伸びてオウキの影と繋がっている。

(このチャレンジャーめ!!いつか失敗して痛い目見ろ!!)

(自信はあったんですぅ!!やったことは無いですけど!!)

常に安牌を求める俺と、常にチャレンジ精神旺盛なアイリの決定的な差が出たな。


「オウキもカケルも勘違いをしている。コウキが紅蓮族を捨てたのは、幻術に嵌められているからですよ。」

「なに!?」「えぇっ!?」「え?ホント??」

オウキや幻術に嵌められているコウキ、そしてカケルも驚き俺に詰め寄り掴みかかる。

暑い、そしてムサイ、、、お子様なカケルだけならまだしも、おっさんとじぃさんとかお断りだ。

「とりあえず、三人共落ち着け!!」

「どういう事じゃ!」「お、俺?幻術??はぁ??」「ぼ、僕が嫌いで出ていったって。」

3人から距離を取ると、掴まれ乱れた衣服を直しながら答え合わせを始める。

「コウキ、お前この一味の二番って言ってたよな?じゃぁ一番は誰だ?」


「え!?それは、、、」

コウキが紅蓮族を捨てた経緯を話すにつれてカケルの顔が青ざめていく。

そして、カケルの言葉を聞いて今度はコウキとオウキの顔がゆがむ。


やはりな、、、まぁ、紅蓮の砦で最初に幻術を解除したアカリから話を聞いて大体は想像できていたんだけど。

いざという時の奥の手も渡してあるし、アカリ自身を守る仕掛けもしてあるのであっち()は問題ない。


一年後、紅蓮族の問題はカケル自らの手で治めさせ、紅蓮族全体にカケルが主となる事を認めさせる。


それまで、こちらもアイツを利用させてもらうさ。


まだ、暫くはホノボノとした旅やバトルが続きます。

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小説書くのは難しいですね。

特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!

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