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勇者から魔王に転職したので世界征服始めました  作者: たまサラ
第2章 魔王様の憂鬱! 不安すぎる未来、、、
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2-19. カケル君の受難(5) 関所でドロボウ!?犯人はカケル!?

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。

Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか

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戻ってきたアイリから入都申請が完了して2時間後にはゲートチェックができるという報告を受け、午後は関所で待機する為に関所に向かうことにした。

関所の近くは人通りも多く、フェンリルが人目について騒ぎになるのを避ける為に、徒歩で関所に向かった。

その為、関所に着く頃には後少しでゲートチェックをする時間が迫っていた。

木造の関所は非常に大きく、それ単体で一つの城のようになっていて、木造と言っても耐火の魔法等で強化されていて、有事の際の最後の砦足りうる造りになっている。

入都ゲートの数も多く、外国人で王都に入れるこは本当に一握りの筈なのにこんなに待ちが出ているのは珍しい。

事前申請してゲートチェックの時間も決められているので待つ必要は無いはずだけど、、、嫌な予感を感じながらも入都ゲートに向かおうとすると、数人の衛兵が近づいてきた。


「ようこそ。ここはレイグランド王国の王都への関所になります。申請者が多くてまだ待ってもらう事になりそうです。」

「え!?午前中に申請書を出して、2時間後にゲートチェックと言われたんですけど。」

アイリが慌てて予約票を衛兵に、差し出す。

「そ、それが、、、ちょっとトラブルが起きていまして。ゲートチェックは一時中断しています。再開は何時になるか、、、」

嫌な予感的中、いや何か思った以上のトラブルが近づいて来ている予感がする!


「え!?な、なに?」

中背で衣服の上からでも見てとれるほどにガッチリとした筋肉質の初老の人族男性が怒りに満ちた表情でカケルの前まで来て、カケルを睨み付けている。

カケルの方に近づいてきている事には気づいていたが、知り合いの可能性も捨てきれずに見守っていたが、そんな様子では無さそうだ。


「こいつだ!この鬼人が犯人だ!」

「え!?ぼ、僕!?なに?」

男性がいきなりカケルの右腕を掴んで叫んだ。

「お前、うちの荷物を盗んだ鬼人だろ!」

「ち、ちょっと!!何を言っているのよ!!」

「か、カケル君はそんな事しません。」「そうにゃ!!カケルに謝るにゃ!!」

アイリ、ウェンディに引っ込み思案なウェンディまでもが慌ててカケルを庇うように割って入る。


「奴隷風情が儂に口を利くな!!お前も共犯か!」

「やめろ!」

いきなりアイリに向かって平手打ちをしようとする男性の手を瞬時に止めた、いや止めさせられた?

止めた瞬間の男の表情が何か『してやった』と言うようなものだったのが凄く気になる。


ここ最近の出来事で忘れ掛けていたが、アイリは未だに奴隷の身分であり、首に刻まれた魔法のマークがそれを他人にも教えてしまう。

そして人や人と関わりの深い亜人国家ではその身分制度は非常に重要なファクターとなる。

エンギ村や鬼人の砦では人の地位があまり影響しない環境だったので思わず忘れてしまっていた。


「何のつもりだ!!無礼を働いた奴隷に罰を与える『無礼打ち』は連合法にも定められている権利だぞ!」

「彼らは私の身内です。うちのものが、どのような失礼を?」

「こいつらは貴殿の物か!!この奴隷とそこの子供がうちの荷を盗んだのだ!!」


(アイリ、フェンリルでこの人の匂いの追跡をお願い。)


掴んでいた男性の手を放しつつ、即座に念話でアイリに真犯人の追跡をお願いしておいた。

興奮しているように見せて、俺にはギリギリではあるが相応の態度を取ってきた男性から、これが只の冤罪ではない可能性を感じたからだ。

本来ならばこの子達をバカにしたこの男性には、相応の報復を与えてやってもいいのだけど、整った身なりと周囲の者たちの態度と俺を見た瞬間に態度を変化させた柔軟性を見るに、不用意に事を構えるには厄介な相手かもしれない。


「何かの間違いではありませんか?」

「そんな事しないよ!」「見間違いにゃ。」

「間違いなもんか!俺は頭に角を生やした人影をみたからな!!絶対にお前だ!!」

「私共は今しがたここについたばかりです。ここの状況を見るに盗難はもっと前に起きていたのでしょう?」

正論をぶつけてみるが、恐らくはこんな事で矛を収めてくれる相手ではないだろう。


「何の騒ぎだ!!」

関所の中でも一際豪華な装備に身を包んだ兵隊が、こちらの騒ぎを聞き付けて数人の共を連れだってきた。

「警備隊長!!泥棒だ!!そこの御仁の使用人達が儂の荷を盗んだのだ。」

「これは、スターク様ではありませんか。商品の納入ですか?」

警備隊長と呼ばれた男はスタークと呼ばれた男を見るなり表情を柔らかく、いや厭らしく緩めた。

この二人は確実に繋がっている。

「そうだ!!だが、評議員長殿への贈り物をこやつらに盗まれたのだ!」

「なんという事を! 解りました!直ぐに逮捕しましょう。」


即決で逮捕かよ!!事情聴取位はしてくれ!


ここの警備隊長は権力で簡単に転がるタイプのようだな、、、言われたスターク老の方が驚いているじゃないか。

であれば、こちらの手も見せておこうか。


「隊長殿、よろしいのでしょうか。」

「何だ!!つまらん言い訳なぞ聞かんぞクズが!!」

かなりの上から目線の強い罵りを受けた気がするが、こいつは後で有ること無いこと『やんごとなきお方』に報告してやる!

「これが、逮捕された後に私達が提出する事になる通行証になりますが、、、よろしいのですか?」

そう言って、カルナの母親、、、つまりこの国の女王より頂いた王印入りの通行証をかざす。

スタークと呼ばれた男性にわざと見られるように隠す振りをしながら。

これで彼は態度を変えてくる筈。


「こ、これは!!そ、そんな、、、しかし。」

(御主人様、フェンリルが見つけたみたいです。)

(有難う、アイリ。さすがフェンリルだね。)

なら、大好きな権力に板挟みにされて動揺し、どうすれば良いのかわからないと言った様子で思考停止してしまっている隊長に助け船を出してあげようか。


「隊長殿、私達自身に身の潔白を証明する機会をお与えいただけませんでしょうか。」

「な、な、、、何?」

「実は私の連れに、追跡を得意とするものがおります。その者にスターク殿の匂いの痕跡を追わせたところ、とある洞窟に盗人らしき者を発見したようなのです。私の使()()()から御報告差し上げても?」


隊長が『問題無いか?』といった感じでスタークを見ると、スタークは首を縦に振ってこたえる。

今後もこういう事はありそうだし、いい加減アイリの奴隷解放しておかないとね。

スタークが『しかし、あれがあのアイリか。』と呟いたのが聞こえてくる。

彼の狙いをいくつか考えていたが、なるほど『そっち』が狙いだったか。

アイリの奴隷印は首と言っても、鎖骨辺りにあり、今日の装備では見えにくく、覗きこまなきゃ見えない。

勿論、そんなことをしようとした瞬間にアイリに殴られるだろう。

つまり彼は最初からアイリを知っていたのだろう。

その上で彼のような豪商が俺達に絡む狙いは一つしかない。


「よい、発言を許可する。」

「はい。この関所を出て南に1キロ程進んだ所に洞窟があります。そこに盗人を含めた十人強程の鬼人が人住み着いているようです。」

スタークの許可を得て、アイリがフェンリルから伝え聞いた情報を隊長に報告する。

「そ、それは!!恐らく昨年頃から出没する鬼人の盗賊団ではないか!!」

「昨年頃から、、、か。」

少しだけ嫌な予感がするが、この状況を逆手に取ることも出来るかもしれない。

若干掛けになってシマウマかも知れないけど。


「そう言って逃げる気ではあるまいな。」

「では、監視を付けて頂いても良いですよ。」

「ふむ、では儂がついていこう、護衛は。」

「そんな、父上!わたしが!」


スタークの後方でずっと控えていた男が慌ててスタークを止めに掛かるが、スタークはそれを鬱陶しそうに手で追い払う。


「ならん、儂が行く。そこのガキ三人は戦えるのだろう?そやつらに儂の護衛をさせよ。」

まさか、自ら来るとは想定外だ、一体何を考えているのかわからないが、狙いは有るはず。

「解りました。カケル、ウェンディ、シルフィ。紅蓮隊の初任務だよ。盗賊を捕まえる間のスターク老の護衛を頼む。」

「「はい!」」「なんで僕が、、、。」

ウェンディとシルフィは良い返事をしてくれたが、カケルは自分を盗人呼ばわりした相手の護衛が気にくわないのだろうな。


「カケル君、身の潔白を証明してから、ちゃんと謝ってもらおうよ!」

「、、、わかった、、、。」

普段見せないシルフィの強い口調に押されたカケルが渋々だけど承諾した。

犯人扱いされた挙句に、その相手の護衛をする事になってカケルの不満が頂点に達していそうだった。


ここまでは、完全に彼の手のひらの上で踊らされている。


アイリを『無礼打ち』する手を止めさせられ、鬼人族のカケルに冤罪を掛けた上で、真犯人の鬼人盗賊を捕まえに向かう。

しかも、その鬼人は1年前頃から活動している。


状況の全てが物語っている。


その狙いが何なのか迄はまだわからないが、、、スターク老は完全に俺達を狙って来ている。


ゴクリ、、、


俺の背に突き刺さるスターク老の鋭く尖った視線が俺の心臓に向けられているのを感じ、背中に冷たいものを感じた。


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小説書くのは難しいですね。

特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!

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