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勇者から魔王に転職したので世界征服始めました  作者: たまサラ
第2章 魔王様の憂鬱! 不安すぎる未来、、、
38/94

2-17. カケル君の受難(3) 結成!!僕たち紅蓮隊☆ 前編

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。

Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか

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木々の隙間から漏れる朝の光が俺の結界に閉じ込められた魔獣の巨大で堂々たる体躯を幻想的に照らす。

目の前で激しく煌く結界が、内包する暴虐の主の強大さを物語っていた。


結界の中で動く魔獣は1匹。

その他の魔獣はすべてその魔獣に喰いつくされていた。


ヴォーグと名付けられたこの魔獣はイノックよりも一回り以上大きな体躯をしている。

基礎レベル自体はイノックより平均的に5~10高い程度だけど、その巨体がそれ以上の威圧感を醸し出している。


「おお!!美味そう!!」

「バ、バカなの!?レベル差考えてよ!攻撃当たってもダメージでないよ。」


俺の感想をカケルが慌てて否定してくるが、そんな事は百も承知だ。

おっと、いけないいけない、俺の顔をみてアイリの目が怯えた目をしはじめた。

顔がうちの師匠(アイゼン様)に似ていると言われて注意しようと心に誓ったばかりなのに。

両手の人差し指と中指を立てて、自分の両頬をグリグリして表情を柔らかくする。


「カケル、あれの体力が1,000あったとしてだ、お前の攻撃は1ダメージしか与えられないとする。」

「たから無理だって!!」


俺は首を横に振った。

「なら1,000回殴れば倒せるじゃないか。」

「殴ってる間に回復するの!」

殴れないとは思わないんだな。

「なら回復した分だけついでになぐれ!」

再びカケルの襟元を掴む!

「ちょっ!まっ!」

「行ってらっしゃーい!」

ヴォーグに向かってカケルミサイルを放った!

「せめて普通にいかせてよぉぉぉぉ~~~~~~、、、、っ」


勿論、俺の<<ファランクス>>バリアがあの程度の魔獣の攻撃で簡単には破れる筈がないんだけど、子供のカケルにとっては邪悪で獰猛で自分よりも圧倒的な強者。

アイゼン極式のやり方は、こんなショック療法的な修行方法がとにかく続く。


まず、絶対的な強者と相対し、逃げられない状況を何度も何度も繰り返す。

その中でどんな状況に陥っても冷静でいられる胆力、相手の弱点を見ぬく観察力、そして的確にそこを突く為の戦術立案力、そしてそれを行動に移す行動力と判断力を一気に向上させようという超絶に欲張りな修行だ。

痛覚を絶妙に残すことでバリアに頼った戦い方になってしまうのもある程度回避できる。


1本角で魔力の絶対量が少ないカケルには、特にこういった技術方面を磨いた方が強くなれる。

角の良し悪しで強弱が確定していたのは、鬼人族が魔力に依存した闘い方を好み、近接タイプの技ですら魔力消費を前提としていたためだ。

変な癖がつく前に最初っからそれに頼らない闘い方を身に着ければ、元々胆力と行動力が異常に強いカケルは絶対に強くなれる。


おっ!?


「このっ!!」


昨日までは逃げ回っていたカケルが、魔獣の攻撃の隙をついて魔獣の腹の下に潜り込んで木刀を突き立てる!

漸く喰われる前提の闘い方をやめたのか。

思っていた以上に早く次のステップにいけそうな予感を感じた時、想定外の事態が発生する。


「お!お前ら何しにきたんだよ!!」

「カケルばっかり修行できてずるいにゃ!!」

「わ、わたしも早く強くなりたいです。」


何と、カケルの影の中からシルフィとウェンディが飛び出してきたのだ。


「こんな! 危ないよ!」

「カケルだって同じにゃ!!」

「僕にはアルベルトのバリアがあるから!」

「わ、わたしたちにも掛かってます。」

「え!?」


カケルだけじゃなく、俺自身にも効果が発生していたように、<<ファランクス>>は周囲のPTメンバー全員への範囲スキルなのでカケルの影の中にいたウェンディとシルフィにも掛かっていた。

カケルが『いいの?』と言った感じでチラリと俺の方を見た。

初日のような無防備に意識を逸らすのではなく、ちゃんと魔獣の動きに注意しながら俺に判断を仰いでいる。


「カケル!そのまま3人でやっていいよ!」


カケルは俺に背中を向けながら微妙に頷いてみせると、ゆっくりと警戒しながら二人から距離をとるように移動する。


「僕が攻撃を引き受けるから、ウェンディはその隙に横から、できれば腹の下を攻撃して。」

「ウェンディは叩くの好きにゃ!」

「わかった!シルフィは離れて、、、」

「わ、わたしが二人を援護します。精霊達よわたし達を守って!防御魔法:《精霊の加護スピリッツプロテクション》」

淡い光が3人を包む。


「魔獣め、大人しくご飯になれ!!タンクスキル:<<挑発>>」

カケルが叫んで魔獣の注意を引くと一斉に周囲の魔獣がカケルに注目する。

あれ?タンク系スキル:<<挑発>>が使えてるじゃないか?

そ、そりゃそうか、、、あれはタンク系の基本中の基本スキルだし、昨日の超オーバーレベルの魔獣を倒した事によってカケル君は大幅にレベルアップしていたみたいだし。


「いっけ~!!影魔法:影鉄砲にゃ!!」

ウェンディの影から無数の弾丸が飛び出して、ヴォーグの横っ腹を撃ち抜いていく!!

軌道が逸れた影のいくつかがカケルに当たっているが、俺の《ファランクス》やシルフィの《精霊の加護スピリッツプロテクション》に防御反応がない。

まさかターゲットを指定できるのか!?


「ぐぅぅ!!」

カケルが木刀で魔獣の攻撃を防ぐが、魔獣ホイホイの結界ギリギリまで弾き飛ばされる。


「精霊達よカケル君に祝福を!回復魔法:《精霊の癒し(スピリッツヒール)》」

即座に詠唱を開始したシルフィの回復魔法が少し遅れて届くが、少し遅い。

回復魔法は、味方のダメージを前もって計算して詠唱を始め、ダメージを負った直後に回復されるようなタイミングを計るべきだ。

カケルの体を回復の光が覆った瞬間に、魔獣の次の攻撃がウェンディめがけて飛んでくる。


「きゃっ!?」


「せ、精霊達よウェンディに祝福を!回復魔法:《精霊の癒し(スピリッツヒール)》」

シルフィが再び回復魔法を詠唱し終わる前に2発目の攻撃がウェンディに放たれる。

ギリギリこれはかわしたが、完全に回復魔法が遅れていた。

ここがヒーラーが特に難しいとされる所以で、ダメージを負ってからの詠唱だと回復が後手後手に回り間に合わなくなる。

だからヒーラーは誰よりも敵の攻撃と味方の被害を()()し、()()()詠唱を開始していなければならない。

ただ、これは熟練の冒険者ですら難しいので、今のシルフィに出来る筈もない。


そして、このPTの一番の問題は、、、


「デカいだけのデクの棒めっ!!<<挑発>>」


カケルも弱点をちゃんとつき、リキャスト毎に<<挑発>>を使っているのだが、所詮は木刀。

短剣で攻撃するウェンディに集まる敵視(ヘイト)量で勝てる筈もない。

直ぐヴォーグのターゲットをウェンディに取り返されてしまっている。


「このままでは不味いか。」


せっかく巧くPTの形を作ろうとしているのに、互いの道具の差によってそれを邪魔されるのは忍びない。

勿論、冒険をする中でそういう事は多々あるのだけど、修行中でいきなりそれを経験してしまうと後の成長に影響しそうだ。


俺は、ウェンディが持っている短剣と同程度の刀を次元鞄から取り出した。


一度アップしてから、熱が冷めた頃に読み直すとやっぱりミスや変な所を見つけてしまい、あたふたしてしまいます。

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小説書くのは難しいですね。

特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!

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