2-11. 魔王様の憂鬱!(11) 足元から現れた衝撃
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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。
語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!
少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。
応援、よろしくお願いします。
Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか
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え!?何でこんなことになってるの!?
状況が全く理解できない!!
ここ一週間の中で最大の混乱が俺を襲う!!
何故!?
いや、それよりもどうやって!?
「ど、どうやってついてきた??」
それがわからない!!
俺とアイリはフェンリルに乗ってきたんだぞ!?
追いかけて追いつけるようなもんじゃない!!
アイリが影に隠した?
いやいやいや!アイリの戦闘中に突然現れた!
アイリが影隠しを使ったなら、アイリ以外に外に出す事は出来ない。
「しまったにゃ!!見つかったにゃ!!」
「え!? え!? え!? アル様許してくれたんじゃ!?」
俺に最大の衝撃をもたらしたのは鬼人達でもアイリでもなかった。
俺の足元あたりで耳をピコピコ動かすウェンディと、俺の混乱を見てさらに自分も混乱するシルフィだった。
「ウェンディ!シルフィ!ここで何をしてる!どうやって!というか。」
それよりも、、、いや、それも勿論大問題なんだけど。
あああああ!!
もう、わからない事だらけで頭が痛くなる!
「ってか、お前らその恰好は何!?」
ウェンディはアタッカー、シルフィはヒーラーの基礎装備を身に着けていた。
「ウェンディ達はアイリ様の弟子になったにゃ!!弟子は師匠についてくけんりにゃ!」
弟子が師匠に着いていって何が悪い!という論理を主張してくる。
聞き覚えのある台詞だ、主に自分自身の過去に。
「わ、わたし、ごめんなさい。」
シルフィはおそらく被害者なのだろう、騙されて連れて来られた口か。
あいつ!勝手に何をやっているんだ!!
「危ないから駄目だよって言ったじゃないか。」
「ウェンディ達だって、もう、立派な冒険者になったにゃ!子供扱いは止めてほしいにゃ!」
「わ、わたしも!早く一人前になってアル様とアイリ様に御恩を返したいです!」
「そうだ!僕達だって戦えるんだ!子供あつかいするな!」
燃えるような赤髪をつんと立たせたお子様が突然参加してくる。
同じ年頃の子供が三人揃ってギャーギャーと、更に頭が痛くなる。
「カケル、、、おまえ、こんなところで何してんだ?」
「何って、、、」
「参加しなくて良かったのか?」
てっきり、大騒ぎしながらアイリに立ち向かうものと思っていただけにカケルが出てこないのが不思議だった。
「だ、だって、、、ねぇ様が、、、ねぇ様に、試験の邪魔だからあっちで遊んでなさいって。」
カケルは俺から顔を隠すようにしているが、これは泣いてる?
『試験て何?』という疑問がうかぶが、悔し涙を堪える子供の姿に心がほっこりと温かくなって忘れてしまう。
「カグヤ酷いよなぁ。」
俺がカケルの頭をぐしゃぐしゃ撫でまわすと、カケルは嫌がるように俺の手を払った。
「や、やめろよ!子供扱いするなって言っただろっ!」
「アル様だってウェンディ達を置いてきぼりにしようとしたにゃ!」
「そ、その子だけズルいです。」
いやー、この子は、ここの子だからノーカウントだろう?という主張は、子供には絶対に通用しないと知っている。
子供にとって大事なのは結果のみ!
この子がどこの子だとか過程は関係無い。
自分達は出来ずに、この子だけ出来るという結果で、それは『ズルい』事になる。
アイリの方を見ると、カグヤを捕獲して此方に戻って来ている。
だが、顔は空の方に向けたまま視線を合わせようとしない。
いや、時々は俺の表情を伺うように視線だけこちらに泳がせている。
シルフィとウェンディが俺に見つかった事に気づいたアイリはどうやって怒られないようにするかを必死に考えているんだろう。
アイリ、それは無理だろ~、、、
俺は久しぶりにアイリのコメカミに当てるであろうこぶしを握りしめるのであった。
「や、やぁやぁ。きみたちついてきちゃったの?し、しかたがないなぁ。」
きみたちって、、、。
目を細くして表情を隠しながら、何故かカタコトで喋るアイリ。
「いやー、ゼ、ゼンゼンきづかなかたよー?」
ブッ!
何いまの?何人?
そこから一体どうするつもり?
ヤバい!続けさせたい!
そんな衝動に駆られながらも、カグヤ達を放置するのも可哀想なので、アイリに手招きをする。
観念したように顔を強張らせながら頭を差し出すアイリ。
アイリの”こめかみ”に拳を当てる。
グリグリグリグリグリグリグリグリ!!
「いた、いたい、御主人様いたいですぅ。」
再び、捨てられた子犬のような目で俺に訴えかける。
あ、何か癖になりそう。
そんな、少し開きかけた新たな世界の扉をそっと閉じ、勝利を宣言するべくカグヤに向き直った。
カグヤは姿勢をただして跪ずく。
「アルベルト様、この度はわたくし達に配下となるチャンスを頂き誠にありがとうございます。」
おっとやはり、何か認識にズレがアルっぽい。
「御主人様?これは一体どういうことでしょ?」
知らないよ!俺に聞くな!
「し、試験の結果は、、、」
カグヤの喉が動く、緊張で唾を飲み込んだのだろう。
「いかがでしょうか。」
「えっと、御主人様、、、試験て?」
あぁ、アイリの視線が痛い。
完全に攻守が入れ替わってしまった。
「はい。アルベルト様は昨日こちらにおいでの際に、配下にふさわしいか確かめると仰いました。そのために今日、部下の方にここを襲わせると。」
自分の発言を思い出してみる。
あー、何かそれっぽいこと言ってるな、、、俺。
「へぇー、試験、、、試験だったんですねぇ。聞いてた話と随分違う様な気もしてきちゃいますねー。」
「あ~、、、ごめん。」
「シルフィとウェンディはエルフの国にいけるのかな~?」
「かにゃ~?」
「か、かな~?です。」
「いいなぁ!!エルフの国!!楽しそうだ!!」
カケルまでもが乗っかって、4人の期待に満ち溢れた視線が俺に集まってくる。
「いや~、でもそれとこれとは、、、」
ん~、眉間に皺がよっていくのがわかる。
元々、ここでの戦闘で想定外の事があったら危ないから連れて行かないと言っていたけど、それは終わってしまっているし。
これは、、、あ~くそ!!もぅどうにでもなれだ!!
「わかったわかった!一緒に行こう!!」
「やった~~~!!」
「ご主人様大好き!!」
「ウェンディも大好きにゃ!!」
「わ、わたしもです。」
みんなに抱きつかれて、悪い気はしない。
まぁ、こうなってしまった以上は、全力で家族旅行を楽しもう。
そう考えてみると、俺もなんだか楽しくなってきた。
さて、そしたらここでの後始末を仕上げにかかろうか!!
「カグヤ、お前達は今日から俺が支配しようと思う。異存はあるか?」
俺の問いかけに、カグヤは首を横に振って答える。
「では、俺の支配を受け入れてくれ。隷属契約」
「はい、アルベルト様。受諾」
カグヤの首筋に俺との隷属マークが刻まれる。
「末永く宜しくお願いいたします。我が主、アルベルト様」
そう言って深くお辞儀をする。
さて、カグヤとカケルの二人に出会ってから、ずっと考えていた事を実行に移すことにしよう。
俺はカグヤに俺の最初の命令を下す事にした。
「なら、カグヤ。カケルを俺の弟子にしたいけど、いいか?」
「「え!?」」
カケルとカグヤが衝撃と困惑がまぜこぜになった複雑な表情で俺を見つめていた。
初登場キャラなどは、そのキャラのメイン会で容姿などの説明を織り交ぜていくようにしています。
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小説書くのは難しいですね。
特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!
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