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勇者から魔王に転職したので世界征服始めました  作者: たまサラ
第2章 魔王様の憂鬱! 不安すぎる未来、、、
26/94

2-5. 魔王様の憂鬱!(5) 作戦会議

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趣味で書きなぐっていた素人小説の投稿です。

語彙力や表現力等まだまだ足りないところばかりですが、楽しんでもらえるように頑張ります!!

少しずつでも、コンスタントにUPしていきたいです。

応援、よろしくお願いします。

Twitter:@TamaSala_novel 次回予告を呟くとかつぶやかないとか

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俺は、皆を席に着かせると、もし資金不足に陥った時の為に考えていた案を説明し始めた。

「この村には高値で売れる特産品があります。それを売り、食糧を購入するルートを確保するんです。」

「ダメだね。それは俺も考えた。」

流石はエンリさんだ、と言うか総長モードの一人称は『俺』なんだ。


「でも、どうしても避けられない問題が有ってあきらめた。」

「問題とは?」

「王国が黙っていない。必ず足がつき、あいつらがこの村に攻めて来る。」

この人やっぱり相当優秀だ

「まず、それは誰に売ろうとしてますか?」

そこで始めてエンリさんの表情が怪訝に歪む。

「誰って、この国で魔動機を買えるのは一握りの貴族だ。」

それはそうだろうな、そして彼らにそれを売ると言うのは非常に大きいリスクをはらむ。


特にこの国はダメだ、貴族も王もやりたい放題だからな。

「ジルト様の作品を貴族が只買うわけがない、この村の場所を探り、ジルトさん自身を手に入れるべく攻めて来るという事ですね?」

「そう。この村を探る事が出来なくなったって。売り子を捕らえて拷問、人質。あいつらは、欲しいものはなんだって無理矢理奪う。」

「仰る通りです。では、この国で売るのは止めておきましょう。」


そう、別に人だけ相手にする必要はない。

世界には幾つもの国がある、それは人の国だけじゃない。

この村がある大森林の東部にも別の国があるじゃないか

「は? いや、でも、、、それは無理です。」

即座に俺の狙いを見抜いてきたか。

これは秘書スキルか何かを駆使しているのかな?

「何か問題が?」

「あります。」


エンリさんが、落ち着いて秘書モードに戻ってきたな。

「まず、エルフ族は非常に閉鎖的で限られた者しか国に入ることすら許されない。その許された者ですら、国の外れにある一部の交易所までしか入れません。」

それは俺も知っている、だがそれについては考えがあった。

「第2にエルフ族は自然を愛する種族です。魔動機に興味を持って貰えるかどうか。彼らは生活魔法も得意ですから。魔動洗濯機や魔動コンロ等は需要が無いと思います。」

欲しくないものは売れないって事か。

家でアイリのあの()()を聞いていなければ俺も頭を悩ませていたんだろうな。


「そして、最後にこの村とエルフの国の間には元々魔王が居城を築いた地域があります。魔王自身は消えたという事ですが、部下の武装組織は健在です。貴殿方なら通行も可能でしょうが、交易商隊は彼らの餌食になるでしょう。」

これが一番の問題かも知れない。

最初の道は切り開くが、その後は村から交易商隊を組織しようと考えていた。


「まず、1つ目の問題は既に解決しています。」

俺は次元鞄から、ある一枚のカードを取り出した。

「これは!!」

エンリさんが目を見開いて食いつく。

「エルフ国内に入る許可証です。」

「ど、どこでこれを?エルフ王の印まで着いているなんて、、、」

ま、まさか出所を疑っている?

「勇者時代に、エルフ族にやんごとなき御方に貸しを作った事があったのでその際に頂きました。」

勇者PTのカルナの事なんだけど、これはおいおい話すとしようかな。

魔王になった今でも有効だったらいいのだが。

「それならば問題はなさそうですね。」

エンリさんも納得してくれたようだ。


「2つ目について、そのエルフ族の話によると、非常に好奇心旺盛で新しいものが大好きなようです。森を傷つけ過ぎない範囲での技術革新は好まれるようですよ。あと、、、」

俺はフフッと抑えきれずに笑ってしまった。

エンリさんが意味がわからないと言った感じで首をかしげる。

「あ、失礼しました。昔、そのエルフが魔動機のショーケースに張り付いて涎を垂らしていたのを思い出しました。」

あの時は大変だった。

ショーケースに薄い緑の髪の少女がベトッと張り付いていたのだが、彼女の容姿もだが、彼女が好む恰好がフリルをふんだんにあしらえた、人目を惹く恰好だったので時間が経つ程に人々の注目を集めてしまう。

カルナを引きずり離しても、少し目を離せばすぐにまた店に戻って張り付くのだから。

あの時は結局カルナに根負けして、小さな魔道玩具を買ったんだったかな?

勇者の収入は各国家の基金で賄われており、貴族としての地位も与えられる為に結構大きな額をもらえる。

カルナの小さな玩具は、その給与一ヶ月分の値段がしたのを覚えている。

元がお嬢様なので当初はその金銭感覚に苦労させられたっけな。


「エルフ族は芸術的なものや嗜好品を集める事が好きな種族、そして、ブランドに目がない!」

エンリさんがハッとしてジルト翁を見る。

ジルト翁はドワーフ族男子の特徴的な大きな筋肉質の体で腕を組ながら深々と椅子に腰かけながら頷いた。

「ジルト印ブランドですね!」

それこそが俺が金はあると勘違いした最大の理由だった。

この村にはお金そのものはないが、所謂(いわゆる)お金のなる木は存在していたのだ。


「3点目が問題ですが、組織の規模は?」

「100強です。ですが、彼らの首領とその側近達はアタッカー上位の侍クラスを取得しています。恐らくは側近達は全員が基礎もクラスもガトー様よりは上かと。」

それ程の組織が襲ってくる恐れがある中で商隊の往来を活発にすることは出来ない。 


「いましたネェ、そんなの。」

ここしか無いというタイミングで、ディアブラ先生が話に割り込んできた。

「知っているのか?」

「前魔王の部下を勝手に名乗って、魔王の領地に砦を作って勝手に住み着いた鬼人族ですネ。」

ふむ、と顎に手を当ててディアブラ先生が何かを考え始める。

こういう時のディアブラ先生は頼りになる。

エンリさんもこれまでの経緯からそこには気づいているようだ。


「彼らを逆にエルフ国との街道整備とそのまま警備隊に当ててしまうというとはどうでしょうかネ。足の遅い商隊ならば途中の宿場も必要でしょうし。魔獣対策も必要ですからネ。」

「ば、馬鹿な!血の気の多い彼らが我等の警備など!」

「いいえ、鬼人族は依存性の高い種族なのですネ。常に己より強い主に仕える事を望みます。ですから、未だに前魔王の部下を名乗っているんですネ。」

「つまり上からねじ伏せて従わせろ?」

ディアブラ先生が首を縦に振って肯定する。

「はい、前魔王からはちゃんと部下と認めて貰えず、さらに見捨てられて主なしの状況ですネ。ちゃんとした主をずっと望んでいるでしょうネ。」

それは、何か可哀想な気がしてきた。


「なら、先ずは鬼退治かな?」

「ですネ。ただし、少人数で圧倒的な制圧が必要ですネ。」

「なら俺と。」

「私は今回は留守番にまわりますネ。」

ディアブラ先生が珍しく、くいぎみに留守番を主張してきた。

ディアブラが目配ーせしてきたので彼の影に視線を落とすと、ポニーテール型に纏めたピンク色の髪がちょこんと出ていた。

こういうアイリを見ると少し意地悪心がウズウズしてしまう。

「いま、この場にいないものは連れていけないな。」

「え!?」

ディアブラの影の中から声が漏れ出す。

ぷぷ、ポニーテールが不安そうに揺れている。

「一緒に行きたい人~?」

シュバっと影から、手が生えてきた。。

エンリさんが堪えきれずに、口を押さえて肩をふるわせはじめた。

俺はその手をガシッとつかむとそのまま会議室に釣り上げ、アイリの上半身が出てきたところで止める。

「行きたいひと?」

「はぁい。」

バツの悪そうな顔で、斜め下あたりに視線を落として答えるアイリを見て心がホワッと暖かくなってしまった。

「一緒に行こうな。」

「はい!!」

今度はいつもの元気を取り戻した明るい声ではっきりと答えてくる。

鬼退治メンバーは俺とアイリとフェンリルに確定した。


後は、ジルトさんに魔動機制作を頼みたいのだが、彼は家屋建築担当にも割り当てられている。

「エンリさん。」

「承知しております。ジルト様には建築担当から外れてもらい、魔動機制作に当たっていただきます。よろしいでしょうか?」

ジルト翁は綺麗に整えられた短めの顎髭をさすりながら静かに頷く。

彼はかなり口数の少ないタイプのようだ。

「ジルトさん、お願いしたいことがあるのですが。」

俺がそう言うと、彼は隣に控えていた高弟に目配せをして、1個の魔道置時計をテーブルに置かせる。

「すげぇ、、、」

芸術的な造りもさることながら、その時計の頂点に座する鳳凰の精巧かつ圧倒的な迫力は見るものに威圧感すら感じさせる。

「こういう話になるかもしれないと準備しておりました。ジルト様が以前お造りになられた置時計です。時間を掛けて精巧に作り上げた逸品ですので献上品には最適かと!!当然ですが、ジルト印入りです。」

エンリさんにクルミメンバーに数えられていたとは思えない程の先読み力なんだが。


「エンリさんも言っていたように、エルフ族は生活魔法でたいていの事をしてしまうので、生活魔動機よりも芸術性を売りにした嗜好品としての魔動機が好まれるでしょう。数ではなく、質で勝負したいと思います。ただし、客層は一般人から王族まで幅広くしたいと。」

俺がそういうと、ジルト翁は俺の言葉に深く頷いた。

これは任せておけという事でいいのかな?


「それでは、私とアイリは明日の朝にここを発ち、鬼退治に向かいます。」

「ンフフフ❤私は上空から村の警戒に当たりますネ。いざという時にはアイリ様に使い魔で連絡しますが。どの程度までやって良いでしょうか?」

「無力化して捕縛かな。相手次第では殲滅。ディアブラの判断に任せるが、村人に影響が出そうな場合は殲滅を。ただし、とるに足らない相手でも、仮にこの村に魔動機やジルト様が居ることを知っている、または知った者が居れば、、、」

「承知しましたネ。」

「では、各自担当の仕事にかかりましょう。」

「はい!!」


解決すべき課題とその対応策がはっきりした今、後は動くのみだ。


俺は、確実に鬼人族を支配する為のプランを練るための下準備、鬼人族の砦へと下見に出掛けた。


初登場キャラなどは、そのキャラのメイン会で容姿などの説明を織り交ぜていくようにしています。

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小説書くのは難しいですね。

特に頭の中のイメージを相手にわかるように表現するのが難しいです!!

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