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汝は裏切り者なりや?×俺の彼女は龍女神  作者: 原案・テキスト 松野心夜 俺の彼女は龍女神の原作・ろいはち
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第二話 Red hair swordsman

夜中。スマホで都市伝説の詳細を調べた俺達は、噂の場所の前に立っていた。

「へーここが奴らのアジトかー、って!

ここ思い切り俺の学校じゃん!?」

「そうだけど、何か問題あるの?」

「いや問題しかねえよ! 関係者以外立ち入り禁止だぞここ!」

「死人に常識なんて通用しないわ」

 いや、見えてるんだから少しは一般人を警戒しろよ・・・・・・。

 少し躊躇いながらも、門を開けようと歩を進めると。

 何も無い空間から、また人が出現した。

 赤い髪に朱色の瞳、オレンジのブレザーに身を包み、腰には片手剣を吊した高校生。

「はぁ~、眠いなあ。

ん? あ、遠山ちゃんじゃん!

こんな所で何してんの?」

 何だコイツ。敵にしては、妙になれなれしいな。

「油断しないで、龍夜君。

確かにあの人の元の性格を模倣してるけど、敵に操られているから」

 小声で遠山は俺に告げる。

 俺は拳を握った。

「ん? その人誰よ?

遠山ちゃんの彼氏~? なーんてね、ははは」

「貴方、そんな演技をしたところで無駄よ。

正体を現しなさい」

「・・・・・・・ははは。

あーそうだね。遠山ちゃんはあの方に操られなかった人だもんね。

まあいいや。取りあえずアンタら殺すから」

 態度が一変した。

 優しそうだった赤野の目が細められる。

「あーそうだ。殺す前に自己紹介するよ。

俺は(セキ)()(トウ)()。アビリティは(ねん)動力(どうりょく)かな」

 剣を抜き、鞘を捨てた赤野。

 拳と剣、そして相手は念動力という非常に厄介なチカラを持っている。

 此方にも"よく見える目"と"よく動ける"というチカラがあるとは言え、念動力の前ではそれを封じられる可能性もある。

 心してかからなければ。

 赤野は切っ先を俺の胸に向けて駆け出した。

 俺の動体視力なら、赤野の動きがよく見える。

「よっ!」

 飛び上がって回避する。くるりと体の向きを赤野がいる方向に変え、反撃の為に拳を引き絞る。

「おしいな! だけどこれは予想出来るかよ!」

 赤野の剣の切っ先が振り向いた俺の右肩に突き刺さった。

「っぐ! おわあああああ!」

 痛みに耐えられず大声が出る。

 骨折は力堂(りきどう)との戦いで経験があるが、剣で体を切られたのは、生まれて初めてだった。

「これで終わりだぁ!」

 赤野は俺の首目掛けて、剣を薙ぎ払う。

 間一髪切断は免れたが、負傷は回避出来なかった。

 レベルが違い過ぎる。

 こんな奴らと、どう戦えばッ!

 見た目は普通の高校生なのに、その戦いぶりはまるでゲームの戦士だった。

 前世もこれくらい強かったのだろうか――?

「あ、言っておくけど。

この強さはあの方から力を頂いたからじゃないよ?

これは、前世の俺の力だから。体術だけはね」

 体術だけは? 剣の連撃を回避しながら、俺は考える。

 この人達――遠山も含めて一体何者なんだ?

「どういう意味だ、それ」

 俺はバックステップしながら問う。

「要するに遠山ちゃんと俺、事件の時に力を使えるようになったんだ。

あの世界はVR世界の殺し合いだったからこそ、可能だったんだけどね」

 赤野は俺が回避する方向に、剣を振りながら答える。

 殺し合い――彼らは前世、そんなものに参加していたのか。

「あ、言っておくけど。

実はこの事件の関係者、全員その事件の死者だから。

元は力を使えない一般人だけど、どういうわけか死んだらこの世界に来て、あのお方の配下になったから」

 力を使えない人間がいる。そんな世界の仮想世界で死んで、彼らはここに来たのか?

「仮想世界で死んだのに、なんで、現実で死んだんだ?」

「あの世界で死ぬと、デスゲームの司会者が直接現実の俺達を毒殺するってルールだからね。

もしかしてここって、あの世なのかねぇ」

 なるほどね。要するにこの人達は、小説みたいな世界で殺し合いをさせられて、ここに召喚させられたのか。

「そろそろおしゃべりはやめだ。決着を付けようぜ」

「いいよ、龍夜君」

 俺は拳を引き絞り、赤野は剣を持つ右腕を引き絞る。

 一斉に駆け出した。

「「はああああああああああああああ!!」」

 赤野の剣が速かった。

 高速刺突と見せかけられてから、急に唐竹割りの動きに変わり、右手で思い切り俺の頭に振り下ろそうとする。

 それを待っていた。

 俺は剣を振り上げた赤野の顎目掛けて、右拳を叩きつける。

 赤野は空中でヘリコプターの回転翼のように空でくるくるしてから、地面にどさっという音を立てて倒れ込む。

 しばらくしてから赤野は光となって爆散した。

「ふぅ・・・・・・。

遠山、行くぞ・・・・・・あれ?」

 遠山の姿が見当たらない。さっき遠山がいたところには、一枚の紙切れが置かれていた。

 手にとって読んでみる。

『遠山夢実は誘拐した。

首謀者たる僕はここにいる。仲間を返して欲しければ、この地図を使って僕の所まで来い』

 ――遠山。俺が仲間と一緒に助けてやる。待ってろよな。

 俺は門を開けて、校舎へと駆け出した。


松野心夜だよ!

コラボの第2話目をお届けします。ろいはちさんの後書きですが、最終話に出して貰うことに僕が勝手に決めたので、お待ち下さい!

えー、赤野さん念動力使いなのに、一度も念動力を使わなかったのには、理由があります。

それはですね・・・・・・。

本編でも使うシーンが無いまま死んだので、ここだけで使ってたら不自然かなと思った

わけです。

今回ろいはちさん側のキャラの龍夜君が右肩を刺されて、首に傷を負うというシーンがありましたが、一応主人公ではあるけどここまで強いってどうなの?と思いました。

(因みに僕は主人公の生命力は化け物並みに設定してあることが多いです)

では皆さん。また明日。

明日学校だけどねー。後でまた浅井三姉妹でも会いましょう!

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