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5√  作者:
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なんですか?[短編・ラブコメ]

幼馴染との買い物帰り、高校の友達に遭遇した。






「こんなもんか?」

「こんなもんでしょ」



幼馴染と買い物中。 お互い両親の帰りが遅いため、ご近所ってこともあり夕食を一緒に食べることが多い。 買い物カゴに食材を入れ、レジへと向かう。




「すっかり暑くなったねぇ。もう夏だねぇ」

「だな」


そう言いながら、夏樹なつきはスキップしている。 季節で一番夏が好きらしい、まぁ7月産まれだし、名前も夏樹だしな。 ちなみに俺は嫌いだが。




「たーかーはーしーく〜ん?」



不意に後ろから呼ばれ振り向いた。 丸坊主の丸めがね、そして丸顔ぽっちゃりな男が怖い顔してこちらを見ている。


「ああ、山田。奇遇だな」

「ん? 秋人あきと、お友達?」

「ああ、高校の………」

「幻滅だ、高橋君‼︎」


夏樹へ紹介しようとしたら、突然山田は怒鳴り始めた。


「君は僕と女性不信同盟を結んだ同志だと思っていたのに……… なんだね! そ、そそそそのげ、激かわ女の子は!」


そんな同盟を組んだ覚えはないんだがな。 てか、別に俺もお前も女性不信ではないだろ。 俺はただ、彼女とかそういうのはいらないと言っただけで。お前は…… 女の子との接し方下手くそなだけで。



「あーっと…… 山田、誤解だ。 こいつはその、近所の幼馴染だよ」

「どうもー。 秋人の幼馴染で、夏樹って言います」

「で? それで?」


それでって……… それだけだろ? 近所に住んでる女の幼馴染、説明それで終了だろ!



「高橋君、幼馴染属性とかなんて恵まれたやつ!」

「おい、山田落ち着け」

「んー、でも確かにそうだよねぇ」


そう言って、夏樹はニヤニヤしながらこちらを見る。 なんだよ………



「私は秋人の幼馴染でぇ……… なんなんですか?」

「は? 幼馴染以外になにが……」

「なんなんだね! 高橋君!」



ちょ、山田うるせぇ。 なんなんですかって、幼馴染は幼馴染だろ。 それ以上も以下もないだろ。



「何って聞かれてもな、幼馴染としか」

「毎日一緒にご飯食べてるのに?」

「き、きぇぇぇぇぇぇ! き、貴様ぁぁぁ‼︎ あわよくばそのままお前を食べちゃいたいなどとーー」


「ちょ、山田マジ黙れ」

「これを黙らずにいられるかぁぁぁぁ!」




……くそ。 めんどくさすぎてぶん殴りたくなってきた。 あー、もう!


「夏樹、行くぞ」


俺は夏樹の手を掴んで、その場から逃げようとした。


「あ。」

「なんだよ」

「……秋人と手、繋ぐの。 小学生以来かも。……… えへへ」


「……っ。 うるせぇ」


変なこと言うなっつうの。 俺まで恥ずかしくなるだろ。





「は、爆ぜろリアじゅうぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」




山田の遠吠えが後ろから聞こえた。 ……ったく。







なんなんだよ、お前らは………









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