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4月〇日 日記1

瑞希日記


4月○日


 今日は高校の入学式でした。高校生になった節目に、今日から日記をつけていきたいと思います。でも、日記は初めてで、続くかどうか不安もあります。三日坊主にならないか心配です。なので、どうやったら続くか考えて、お父さんとお母さんにお手紙を書くという形で書いていこうかなと思います。


 お父さん、お母さん、天国での生活はいかがですか。私はとうとう高校生になりました。なんと、青嵐学園の特待生になったんです。お父さんとお母さんの後輩になりましたよ。特待生については市田さんによく分からない説明を受けましたが、お父さんとお母さんも特待生だったと聞いて、何となくですが、安心感があります。おじいちゃんは特待生になることに賛成も反対もしませんでした。事情は全て知っていての事ですから、もしかしたら反対だったのかなと、少し不安です。


 今日は入学式の後、クラスのオリエンテーションがありました。皆、真面目そうな人達で、しかも育ちが良さそうな雰囲気でした。といっても、クラスメイトの顔は殆ど覚えていません。とっても緊張していたので(笑)。放課後は市田さんの車で寮に連れてきてもらいました。運転手さんつきの高級車なんて初めて乗るので、とても緊張しました。市田さんと車中、何を話したかも覚えていません。人間、緊張すると記憶が飛んでしまうのでしょうか? 寮は高級マンションみたいな建物です。個室もマンションのようでとても快適ですが、少し広すぎて寂しいです。もうホームシックにかかってしまったみたいです。おじいちゃんの家が懐かしいです。寮の共用施設と言うのでしょうか、食堂だけでなく、大浴場やジム(プール付きです)、訓練場もありました。明日から訓練が始まりますが、とっても不安です。私は今夜、眠れるのでしょうか。


 寮には現在、私も含めて六人の特待生が生活しています。とても大きい建物ですが、六人しかいないことに驚きました。勿体ないです。きっと、勿体ないお化けが今夜辺り出てくる気がします。小さい頃、私が玉ねぎを残すといつもお母さんが「勿体ないお化けが来る」って脅かしていましたね。とても懐かしいです。話が逸れてしまいましたね。寮は男女で居住階が分かれているそうです。食事中に聞きました。同じ階に女子の先輩の部屋があるそうですが、どの部屋かは分かりません。聞きませんでした。男女同じ建物って、お父さんが心配しそうですね。でも安心して下さい。男子が女子の階に管理人さんの許可無く立ち入った場合は、すごい罰が待っているらしいです。監視カメラまで付いているんですって。セキュリティは万全です。


 最後に、特待生と管理人さんの紹介をして終わりにします。まず、三年生は白糸玲先輩と三井蓮先輩です。白糸先輩は私のパートナーらしいです。パートナーと言われてもいまいちピンときません。その辺は、お父さんとお母さんの方が詳しいですね。白糸先輩は顔がとても整っていて、優しそうに笑う人です。小さい頃にお父さんと遊んだ時の事を思い出しました。あと、柔道か合気道の有段者だと思います。三井先輩を投げ飛ばして、腕挫十字固をきめていました。動きも無駄が無く、とても綺麗に投げ飛ばしていましたよ。きっと、とっても強い人なのだと思います。投げる時の表情は一瞬しか見えませんでしたが、目が怖かったです。口元は笑っていましたので、余計に迫力がありました。小さい頃、悪戯をしてお父さんに怒られた時の事を思い出しました。一瞬、何か失敗をした時の制裁を想像しましたが、投げ飛ばされる事は無いと思いますし、女の子には優しいとの事ですので、一安心です。三井先輩は白糸先輩以上に整った顔をしているのに、表情と喋り方に締まりがありません。せっかく綺麗な顔をしているのに台無しです。でも、何となく可愛らしい印象もありました。男の人に可愛らしいは失礼でしょうか? 三井先輩も多分、柔道か合気道の有段者です。白糸先輩に投げられた時、ちゃんと受け身を取っていたみたいです。それに、有段者は有段者にしか技をかけないですもんね。私が剣術で段を取った時におじいちゃんに「素人相手に棒状の物で殴りかかってはいけない」って散々注意されましたし、多分、間違いないと思います。あと、三井先輩は優しそうな人ですが、少々強引です。何が強引かは、お父さんが心配しそうなので割愛します。白糸先輩は猫、三井先輩は犬っぽかった印象です。


 二年生は伊勢祐太先輩と眞鍋慧子先輩です。お二人は私の恩人です。伊勢先輩は髪の毛が金髪で、ピアスを沢山付けています。ちょっと怖いです。挨拶した時も、目を合わせてくれませんでした。こんなに近くで不良って始めて見ました。眞鍋先輩に不良って言われて喧嘩していました。でも、眞鍋先輩には気を許している感じがして、少し羨ましいです。私も早く仲良くなりたいです。眞鍋先輩は唯一の女子の先輩です。黒髪で眼鏡をかけていて、ちょっと目付きが鋭い感じで、真面目そうな人です。小柄な美人さんです。それに、胸も大きくてとっても羨ましいです。私の胸と比べて、ちょっと悲しくなりました。お母さん、私の胸は一体いつになったら成長するのですか? 話が逸れましたね。眞鍋先輩は笑うととても優しそうな人です。話し方も優しそうですし、唯一の女子の先輩ですから、これから仲良くしていきたいと思います。


 一年生は真田真一君です。字面が、青いネコ型ロボットが出てくるアニメの眼鏡をかけた主人公みたいですね(笑)。でも、ご飯を食べながら白糸先輩に聞いたので、多分、字に間違いは無いと思います。真田君は無口な人です。眉間に皺が寄っていて、少し近寄りがたい感じです。でも、三井先輩から助けようとしてくれて、優しいところもあるのだと思います。白糸先輩と三井先輩と真田君は幼馴染みらしいです。私には幼馴染みと呼べる友達はいないので、ちょっと羨ましいです。同じ一年生なので、早く仲良くなりたいです。


 最後に管理人さんです。マロンさんと言います。見た目はとっても綺麗な女性です。多分、町中を歩いていたら殆どの男性が見惚れます。でも、元男性なので声が少し低いです。元特待生との話でしたので、もしかしたらお父さん、お母さんと面識があるかもしれません。でも、面識があったとしても、男性の時でしょうから、きっと分からないですよね。本名は秘密らしいので、きっと、とても男らしいお名前なんだろうなと思います。でも、何でマロン(栗)なのでしょうかね。苗字が栗田とか栗橋とか、そんな感じなのでしょうか。今日は驚きのあまり、マロンさんの顔を凝視し過ぎて傷つけてしまいました。今後は軽率な行動を取らないように気を付けていきたいと思います。


 始まったばかりの高校生活に不安はありますが、私は私らしく頑張っていきます。お父さん、お母さん、応援して下さいね。

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