ライバルとの再開
今回は中編を投稿します。*でも二話で終了です。
オチはちゃんと付けるつもりであります。
私には昔からのライバルがいる。
アイツは常に私の前を行き、追いついたと思ってもまた離される。
まぁ、それが悔しくて頑張れてるんだけどね。
あれ?これってライバルって言わない?、、、。いいか、、、。うん。
今日はお互いの修行の成果を確かめるために十年ぶりの手合わせをする。
アイツ、強くなってるかな、、、。
そんなことを考えながら屋上のフェンスに座って足をブラブラさせていると、いつものように
時間ピッタリにアイツが来た。
「よっ。待ったか?」
『全然。時間ピッタリ問題なし』
「ん。ってゆーか、ホント久しぶりだよなぁ。背ぇのび、、、てねぇな。変わってないな。
此処も、お前も、、、」
背に関しては少々青筋が立ったが、”此処”の話が出ると気が収まった。
此処は随分昔に建てられた高層ビルで、廃ビルとなった今も壊されずに残っている。
確かに、こんなたっかいビル取り壊すの大変だもんね。
このビルは百、、、何階かは忘れたけど、此処でコイツ異、銀之丞 翔鳥と遊んだ事はハッキリと
覚えているんだぁ。
私たちが最後に遊んだのは小学六年生の時。遊ぶって言っても、おままごととか隠れんぼとか、
そんな生温いことじゃないよ。生まれた頃からこの世界は壊れていて、
いつ死んでも可笑しくない世の中だったんだ。そんな中、幼かった私は色々な事を教えられてきたの。
空手、少林寺、合気道、薙刀、弓道、、、、、。上げれば限がないほどにね。
自分で言うのもなんだが、私には戦闘の才能があったの。それゆえ、強くなりすぎて私を羨む人が増え、
幼い私は家族以外接する人はいなくなった。なんかありがちな過去だけど。まぁ、聞いて。
幼稚園に入って完全に孤立していた私に話しかけてきたのが翔鳥だったって訳。
それから毎日のように遊んで、楽しいことが続いた。あの日が来るまでは、、、。
十年前、修行に出るとか書き残して、翔鳥は消えた。唯一、自分と対等に話せるライバルが消えた。
”十年経ったら勝負しようぜ!”って、汚い字ででっかく書いてある紙を今でも持っている。
過去の話が長くなっちゃったね。それでは、勝負開始といきますか!!
「過去紹介終わった?よっし!名乗るぞ?スゥ――――――、、、」
試合を始める前に名乗るのは私たちのルール。翔鳥は大きな声で言った。
「二〇五一年、八月十六日生まれ!銀之丞 翔鳥!!」
私もそれに負けじと声を張り上げる。
『同じく二〇五一年生まれ、四月二十六日生まれ!柊 大和!!』
大きく深呼吸をして静かに目を開けて力を解放。
二人は同時に静かに構えた。
銀之丞 翔鳥、柊 大和です。
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