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Cクラスの教室

グランドフォール学園、Cクラスの教室。


大きな窓から柔らかな光が差し込み、木の床を温かく照らしている。


Dクラスの教室よりも広く、机も整然と並んでいた。

壁には歴代のリミィジュの写真や、戦闘訓練の地図が貼られている。


ノエリアは教室の入り口で立ち止まっていた。


新しい制服。


少しだけデザインが違う。


胸元のバッジには――


小さなダイヤが一つ。


ブロンドバッジの輝きが、窓の光を受けてきらりと光った。


(本当に……Cクラスなんだ)


隣でフィアが笑う。


「緊張してる?」


フィアは机を指さす。


「ほら、席あそこみたい」


ノエリアは少し恥ずかしそうに笑った。


「うん……」


二人は並んで教室の中へ歩く。


すると、後ろから元気な声が聞こえた。


「おーい!」


振り向くと、ダニーが手を振りながら走ってくる。


「ノエリア!フィア!」


ダニーは机に手をついて言う。


「昇格おめでとう!」


ノエリアが少し驚く。


「ダニー、Cクラスなの?」


「そうだよ」


ダニーは笑う。


「ジェイドと一緒」


そのとき、教室の窓際で本を読んでいた少年が顔を上げた。


ジェイドだ。


金色の髪が光に透ける。


ジェイドは静かに言った。


「来たか」


ダニーが指をさす。


「昨日の戦闘、みんな見てたよ」


ノエリアは慌てる。


「え、えっ?」


ダニーは楽しそうに笑う。


「ゼロの子、めっちゃ強いって話題」


ノエリアは顔が真っ赤になった。


「ち、違うよ!」


フィアがくすっと笑う。


「ちょっと有名人だね」


そのとき。


ドアが勢いよく開いた。


「おい!」


元気な声。


赤いショートヘア。


ハイジだ。


ハイジは教室に入ってくるなり言った。


「来たなCクラス」


ノエリアが笑う。


「ハイジ」


ハイジは腕を組んだ。


「今日の午後、訓練だぞ」


ダニーが嬉しそうに言う。


「マジ?」


ハイジはニヤッと笑う。


「チーム戦」


ダニーが拳を握る。


「よっしゃ!」


フィアが少し驚く。


「チーム戦って、もう?」


ジェイドが本を閉じる。


「Cクラスでは普通だ」


ノエリアの心臓が少し速くなる。


(また戦うんだ……)


でも、不思議と怖くない。


むしろ少し楽しみだった。


そのとき、教室のドアが静かに開いた。


教師のグレタが入ってくる。


「席について」


優しい声。


生徒たちがそれぞれ席に座る。


ノエリアとフィアは隣同士の席だった。


フィアが小さく言う。


「なんかさ」


ノエリアが振り向く。


フィアは窓の外を見ながら言った。


「楽しくなりそうだね」


ノエリアも外を見る。


青い空。


遠くの訓練場。


そして、仲間たち。


ハイジは机の上で腕を組み、

ダニーはジェイドに何か話している。


ノエリアは小さく笑った。


「うん」


胸の奥が少し温かい。


そのとき。


ほんの一瞬だけ。


耳元で、小さな声がした気がした。


『……よかった』


とても優しい声。


ノエリアは少しだけ目を丸くする。


でも、すぐに微笑んだ。


まだ誰も知らない。


この学園生活が――


やがて世界を揺るがす戦いへ繋がっていくことを。

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