3
うー、頭痛い。
これがよく言う二日酔いってやつかなぁ。
目が覚めると、よく分からない部屋に寝ていた。
意外とお酒が美味しくて、結構飲んだ気がする。
ランガースさんとゴルザイさんの2人とずいぶん
話し込んで、周りの人とかも混じって・・・
まで覚えてるけど、気が付いたらここで寝てた。
ここどこなんだろ?
鍵渡された自分の部屋?
頭が痛くて考えられない。
ゆっくり身体を起こす。頭が痛!
ズキズキする頭を抱えて辺りを見る。
「ううん・・・。」
ん?寝台の脇、え?
え!女の子!女の子が椅子に座って
俺が寝てる布団に突っ伏して寝てる。
どういう状況?・・・全然思い出せない。
ハッと女の子が目を覚ましてこっちを見る。
「あ、えと、ジュン様。おはようございます。」
「あ、おはようございます。
・・・ごめん!俺、昨日のことを全然
思い出せなくて・・・多分迷惑かけたよね。」
メイラールは少しぽやっとしながら
「そんなことないですよ。ジュン様は酔ってても
ジュン様でした。
絡まれてる私を助けてくれたり、閉店で
食器の片付けまで手伝ってくれたり。」
「・・・全然覚えてない。」
メイラールは少しずつ目が覚めて、自分が
昨夜の格好のまま、ここで寝てしまった事を
思い出した。
途端に、自分の髪型、身なりに青ざめる。
「ジュン様!またあとで起こしに来ますので
まだ寝てて下さい!」
慌てて部屋の扉を開け、頭を下げて出て行った。
ジュンはメイラールを見送ると、机に置いてある
水入れの水を飲み、ズキズキする頭をそっと
下ろして、もう一度寝ようと思った。
私ってば、私ってば、私ってば!!!
ジュン様の寝顔見てたら一緒に寝てしまった!
大河亭の脇の建物の階段を上りながら、顔を
真っ赤にして自分の部屋に向かうメイラール。
何でこんなだらしない格好なのー!
もー私のバカー!!
部屋の寝台に飛び込み、布団に潜り込む。
あーもう、あんなだらしない寝起き見られたー。
嫌われたらどうしよう・・・。
ガバッと起きて鏡の前に座る。
・・・こんな顔見られた。泣きたい。
絶望的な気分で着替えを持って、水浴びに向かった。