ナナイ 7
ということで、羞恥に頬を染めた後にすぐに眠りに就いたボクは目覚めるなり『由叉井リンch.』となっていたボクのチャンネルの名前を『ナナイ/由叉井リンCh.』という名前に変え、サブチャンネルを開設した。続いて名前を変えたと言う旨を今の所一番大きいSNSサイトであるツイーターに投稿する。次いで、本日よりナナイと言う名前で仮想体を得て配信をすると言う事、そしてそれにあたって由叉井リンのサブチャンネル(という名の中の人が役を変えているだけ)として『No-Name ナナイch.』を開設したことを報告した。因みに、既にボクの他に4人ほどチャンネル登録している人がいる。見てみると、Roki ch.にK^rus ch.、Karma-BlueskyScraperch.、Yolna-Olkach....あれ?なんか知っている人が多いなあ...(白目
ロキはDrag-Alth社の広報担当ということで、何故か社長兼広報になっていた。だから、ロキは納得。というかあの時の説明で巻き込んだから、しょうがないかな。ホントはLなのに、Rにした理由は分からないけど。
K^rusは、来栖だ。本人曰く「こういった些細なことがネットを使う際での危機管理につながる」らしい。まあ、ボクの名前にすればバレにくい事この上ないけどね。
んで、次のKarma-BlueskyScraper...蒼天楼業は、本人に拷m...もとい質問したところイアだと言うことが判明した。え?一昨日に昨日ボクがコスプレさせられた姿が投稿されていた?ボクと同じ姿の子がいた?まあ、ちょっと脅して言う事を利かせる様にしましたよ。ええ。...まあ、ボクをちょっと必要以上に怖がっていたけど、さっき声を聞いた感じもう覚えていないらしい。...立場分からせてやった方が良いのかな?
それと、勿論ゆうくん。ボクのツイートに一瞬で反応して、投稿20秒程度で凄く長文のコメントが飛んできた。しかもその後5分後ぐらいに『僕がイラストを描いたので、自慢できるね!ナナイチャンカワイイヤッター 本当に最高の娘です!...リンちゃん、今度オフコラボしようね♡』と自分の方のアカウントで投稿していた。...いやあ、求婚されても困るんですが。その旨を返答したところ、『じゃあナナイとコラボするから!』と詭弁で返されたので仕方なく了承することに。
...なんだか、カップリング扱いされる臭いが凄い。ネット民は怖いからなあ。...夕方辺りにでも、ピックシヴでオルユキとかで検索掛けとこ。それで本当にイラストが有ったら...お気持ちコメと一緒に『いいぞもっとやれ』って言おう。ゆうくんが困るところを見るのは、自分の身を削ってでも見たいところなんだ。どうせ休みだし、自分で投稿したろ。
軽くチェックもしておいて、ボクの配信準備は完了。既にボクの方からはオルユキというタグをつけて笑顔でお姫様抱っこするボクとボクにお姫様抱っこされて限界化したのか顔を両手で覆って、でも時折赤いのが見えるゆうくんのイラストを出してゆうくんから『!?』というコメントを頂いている身なんだ、困る事は無い。配信開始の18:00までをのんびりと待つことにした。
ボクが初めてのヴァーチャル業界という未開の天地に踏み出すことへの期待か、既に待機画面の枠では4桁の待機者がいた。そのコメントは大抵が『wktk』コメントで埋めつくされており、って君たち最近の民じゃないね?...ボクが3歳ぐらいの時に某掲示板サイトでこれを予告していたからかな?
*wktk...あー、セカちゃんからきますた
*カワ(・∀・)イイ!! 上におなじ
ワクテカ、じゃなくてさ。というか、コテハンニキ...具体的に言うとボクの関係者諸君、何故既に自分の枠でミラー配信してるのかな?というか、明らかに4つのモニターで見てるよね?...まあ、ボクも6面モニターだけどさ。
*『Roki ch.』どうも、ミラー配信ニキだよー
*『Yolna-Olkach.』ビャァァ、娘の絵を持っている身としては最高だぜぇ!せや、Drag-Althの広報担当ロキニキに頼んでワイもV化したろ!...さっさとワイにもそのカメラよこさんか、ワレェ!
*『Roki ch.』ヒェッ...。あああ、電話かかって来たー!...え、良いのかよ
*マジかよ
*『ナナイ/由叉井リンCh.』こらこら、私のコミマのベースに来ていなきゃわからねえネタはやめなさい
*本物降臨キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
ちょっと見てられないのでコメントしたら、待機中なのに凄い速い流れ。ボクのいつもの配信でもなかなか見ないぞ、これ。とか言いつつ、時間がいい感じなのでコメントが半ば荒れつつもボクは配信を始める準備を始めた。
「んー...ええと、声の調子はこれで良し、と。じゃあ、さっきは由叉井リンの姿でコメントを荒らしたけど、皆初めまして!ナナイだよ!」
そんなボクの初めての声に、コメントは再び爆速で流れ始める。いやあ、それにしてもなんでこんなに集まってるの?訳わかめですね。...え、もしかしてボク、何かやっちゃってました?
コメントが爆速で流れる中。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!がわ゛い゛い゛い゛い゛!」
あるところでボクの可愛さに発狂していた少女がいたことは秘密。
『おい、うっせえぞ!』
「ヒィィ、ごめんなさぁい!」
なお、防音シートを張っていなかった方の住人から壁を殴られて怯えに怯え、防音シートと遮音材の購入を予約した模様。