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宛先のない物語  作者: ナナイ/リル
18/27

ナナイ 18

「ということでね、お送りいたしましたは昨年末のボクの誕生日配信にて発表した『werwolf』でした!まあ、聞いてくれた人もそれなりに入ると思うけどね?」

コメントが『薬草』で埋め尽くされるだろう。そう思って発言したその言葉。しかし...


*『Yolna-Olkach.』こんタケノコー^^

*ヨルさん来ちゃ!

*『Yolna-Olkach.』いやあ、流石はリル。今日の歌声もいいねえ^^

*タケノコー(やけくそ


「...悠生?ちょーっと。荒らしに来るのは感心しないなあ?どうせ隣の防音室にいるんだろうし、謝りに来るなら今の内だけど?なあ、どうするんだ?」

ゆうくんが荒らしに来たことによって、ちょっとボクの感情が凍てついた。

ボクは笑顔で、悠生・・に選択肢の無い選択を課した。


「ごめんなさいリル!その、あの、...嫌わないで?」

悠生が謝りに来た。その言葉の最後の方はなんだか依存相手を失いそうでそれをどうにかつなぎとめようとしている、そんなふうに聞こえたのは気のせいだろうか?なんだか、それはそれでボクの心に傷がつけられるってものだ。


「嫌うわけないだろう?」

そんなボクの一言と共に、悠生の顔がパアっと明るくなる。そのままボクに頭をこすりつけてくるのが可愛くて、ついつい頭を撫でてしまう。


*...え?

*ヨル...さん?

*【朗報】ヨルさん、リルに依存してた

コメントのそんな流れは、後のボク達の関係そのものの答えになるけど...それはまだ、知る由はない。


「ということでね?悠生も来たけど、そろそろ告知に行かせてもらおうか。じゃあ悠生、こっちに来たんだし少しは手伝ってくれよ?」

「勿論!じゃあみんな、ちょっと準備画面に戻すねー」

悠生に配信を準備状態にさせた後、ボクは悠生を見る。


「悠生、次は同じことしちゃだめだぞ?荒らしってのはな、というか自分の配信捨ててきてるじゃないか。自分の配信終わらせてきて、その後戻ってきて」

「うん!でも、やってるのはリルの告知歌枠の同時配信だよ?」

「...それでも、だよ。寧ろ動かないってことでユアチューブに広告剥がされかねないぞ?」

「うっ...確かに。リルに貢ぐ分がなくなったらやだし、止めてくるね」

「うぉい、ちょっと聞き捨てならない言葉が聞こえたんだが?それっていつも開幕で上限スパチャするアカウントの事なのか?それとも、由叉井リンの推し活分という事なのか?悠生、悠生ー!」


止めようとするもののボクの話を聞かずに飛び出していった悠生。一つ溜息を吐く。

そして、コメントの流れを見て。やべ、と慌ててミュートにした。

*リル、意外と優しい

*さっきのは気のせいだった...?(すっとぼけ


「ただいまー!リル、配信切って来たよー!」

「ああ、お帰り。それと、そろそろ配信再開するから準備画面の解除...あ、こっちも終わったから宜しく」


「はーい!じゃあ、ぽちっとな」

古臭いそんな掛け声とともに、悠生が準備画面を解除、それと同時にボクもミュートを解除す津。そして、ボクの配信画面に映っていたのは...半身ほどが映ったボクが、マイクスタンドを握りしめている姿だった。


コメントが高速で流れる中、堂々とボクの前で上限スパチャを敢行しようとした悠生を鋭い視線で黙らせながら(なお、本人はそれによって情けないとろけ顔を晒した模様)ボクは一言。

「これが、今回の告知一つ目。今まではライブがあるときの告知ではただの告知だったろう?今回はこれ含めて二つの告知があるから、重大告知としたわけだ」


またもや、コメントが高速で流れる。今回ばかりは喋っていたから悠生の連続赤スパを止める事が出来なかった。ボクとしては、はなはだ不服である。

「まあ、勿論二個目はあとで発表するけどあれ・・だね。詳しい事はその時間で!さあ、残り半分ないぐらいも楽しんでいきましょっ!いぇー!」



「...じゃあ、二個目の告知に行きますかね」

「うん!えっと、これをぽちっとな」

なんだか古臭い台詞を二回目。そして、悠生が表示したその画面が今回の大きな告知でもある、来月のボクのライブを写していた。


「ナナイとしてデビューして、3年。今回は変革レフォルムをメイン軸として作られたライブで、ライブ形態初の歌枠的なライブに!それに、今まで行われなかった改革が視られるかも!?次回ライブ、『Réform werwolf』是非お楽しみにね!じゃーぁ↑ねぇー↓」

告知を終わらせたことによって、ボクの今回の歌枠は終わりを告げる。そして配信を切ると、ボクは悠生を抱きしめた。


「あ...」と小さな吐息を漏らして頬を紅く染めつつも何かを期待するような目でボクを見つめる悠生。正直手付けにしたいのはやまやまではあるけど、此処は我慢。

ボクに甘えてくる悠生を撫でて、悠生を部屋に返そうとしたものの「...今日は、リルと一緒がいい」と言われてしまっては抵抗できずに一緒に寝た。まあ、悠生はすぐに眠ったのでボクが悠生を抱き枕にした程度だけどね。

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