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香耶と不思議な物語  作者: みお
5/10

目標は完結です。よろしくお願いいたします。

ここは?どこ?気を失っていたみたいだ。気を失うなんて経験初めてだ。ここはどこ?パソコンがたくさんある部屋だ。さっきまで外にいたはずなのに。空気がむわっとしている。

どうしよう。彰斗は?みんなは?

とりあえず体を起こすと、少し離れたところに、日に焼けた肌をした男の子が倒れている。

「つかさくん?」

近づいてみようかな。

つかさに近づいて、肩を揺らしてみた。

「ねえ、つかさくん。起きて。」

「ん?」

つかさくんはすぐに起きてくれた。

「あれ?ここは?コンピュータールーム?彰斗たちは?」

「わからない。起きたらここで。ほかの人はいなくて。」

「つかさくん、ここ知ってる?」

「うん。学校のコンピュータールーム」

「そうなんだ。」

「おれたち、外にいたよな。」

「うん。」

「だれかに連れてこられた?そんなわけないよな」

「よね。こんなところに連れてくるひとなんていないよね。」

思いつくことなんて何もない。いや、まさか。あの”封”って書いてあるのに開けたから。いやいや、そんな変なことが起こるはずがない。と思いながら、つかさくんをみると、

「いや、まさかな。」

と言っている。目が合った。はははっとふたり笑ってみる。もう高学年だ。そんな不思議な話あるわけない。

「とりあえず、ここから出てみるか。」

「そうだね。」

信じられないし、もし口に出して何かが起こったら嫌だ。とりあえず私たちはみんなを探しながら外に出ることにした。


ガラガラ

コンピュータールームを出ると、廊下だ。正面の部屋には、分厚いカーテンがかかっていて中が見えない。

とりあえず、下に降りようと、まっすぐ歩くことにした。中庭が見える。四角い中庭を囲むように廊下がある。中庭には大きな木が植わっている。大きな木に誰かが座っているような気がした。

「ねえ、つかさくん。あそこ」

つかさ君のTシャツの袖を引っ張った。

「ん?」

「あれ?ごめん。気のせいだったみたい。」

一瞬目を離したら、何もいなくなっていた。


「ギィヤーーーーー!!!!」

曲がり角からすごい勢いで、男の子と女の子が飛び出してきた。りくとと梨乃だ。

「「!?!?」」

わたしちはびっくりして固まった。

「逃げろ!」

「え?」「なに!?」

「「走れー!!!!」」

りくとがつかさを、梨乃が私の手を引っ張って走り出した。

「な、なに?」

「いいから!走って!」

後ろを見ると大玉が転がってくる。私たちは必死に走った。

何回か後ろを振り返る。そのたびに大玉が大きくなってきている気がする。

え、廊下、長くない?この学校こんなに広いの?

「ねえ、これ!どこまで!続くの!?」

「いつもは!こんなに!長くない!」

あんなに近くにあったはずの階段が遠くに見える。

「階段!階段が見えたら!走ったら!左!」

「わかった!」

つかさ君の指示に従って、懸命に走る。階段?まだ?

「階段だ!がんばれ!」

「せーの!跳べ!」

私たちは、左によって急に曲がった。

ドカン!

そっと廊下を覗くと行き止まりの壁から煙が出ていた。

「あれ?大玉は?」

大玉は消えていた。

「なにここ!学校じゃないの!?」

梨乃がぷるぷる震えている。

「今の何?」

つかさが、りくとに尋ねている。

「わかんない。おれら、気付いたら倉庫にいて、運動会の備品とかいっぱいだから、それで遊ぼうとしたら」

「りくとが変なもの触るから!」

「いやー、つい。」

「そもそも、りくとのせいで!」

「えーおれのせい?」

「そうよ!昔っからりくとがなんかするたびに梨乃は巻き込まれてる!また絶対りくとのせいよ!」

梨乃がりくとに文句を言っているのを見ていると、つかさが

「こいつら家となりなんだ」

って教えてくれた。いわゆる幼馴染というやつなのかな。

「まあまあ、とりあえず、彰斗と向井さがして、外に出よう。りくとを怒るのはそのあとででも」

つかさが梨乃をなだめて、私たちは階段を降りることにした。




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