楔の唄と灰の魔王
空に白く大きな月が浮かんだ静かな夜、少女は老人に呼び出された。
老人がいつもいる部屋には、決まってオルゴールからある曲が流されている。
少女はその曲がとても好きだった。とてもきれいで悲しい曲。聞いていると胸が苦しくなるのだ。
老人が少女に語りだしたのはある一人の男の話。そしてあのオルゴールから流れてくる曲の話。
これから話すのはある魔王の話だ。人でありながら女神に祝福をされず、様々な運命に翻弄されて魔王へと至り、最後にはこの世界の危機を救った一人の心の優しい男の話を。
これから長い長い話が始まる。あの曲とともに。夜空の月が眠るまで。
老人がいつもいる部屋には、決まってオルゴールからある曲が流されている。
少女はその曲がとても好きだった。とてもきれいで悲しい曲。聞いていると胸が苦しくなるのだ。
老人が少女に語りだしたのはある一人の男の話。そしてあのオルゴールから流れてくる曲の話。
これから話すのはある魔王の話だ。人でありながら女神に祝福をされず、様々な運命に翻弄されて魔王へと至り、最後にはこの世界の危機を救った一人の心の優しい男の話を。
これから長い長い話が始まる。あの曲とともに。夜空の月が眠るまで。
第一夜
2017/06/10 19:10