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片想い ~Part2

「恋愛ごっこ」


好きだから

愛してるからいつか

結婚すると思ってた

別れるとか

遊びだとか

考える余地もなくて

ただ好きだったから

未来の夢ばかり見て

だけど現実は私一人

空回りしてることにも気付かずに

あの人の胸の本音も掴めないまま

さよならの時を迎えた

ただ呆然と涙も流せなくて

初めて識ったおもいしった

私は本当にこどもだったってこと








「独白」


これほど辛い想いをするのなら

いっそ全てを忘れてしまいたい

出逢ったことも

愛し合った夜も

何もかも捨てて飛び込んだこの恋

だけど傷つけあい周りも裏切った

何が残るだろう行き場を失ったこの愛に

何も知らなかったあの人を識らなかった

あの時代へ戻りたい無垢だった自分へと








「千の呟き」


抱いて

と、或る日私は言った

いいよ

と、彼はうなずいて

強く私を抱き締めた

そんなのじゃない

そうじゃないのよ

幾千と繰り返す

決して言葉にならない声

なぜなら彼は戻ってゆく

私のよく識る彼女の許へ








「バタフライ」


きっとこれが最後ねと

もうひとりの私が

あの人の腕の中で

冷めた瞳をしてる

誰のものにもならない

蜜から蜜へと舞い渡る

バタフライのように……








「悪夢幻想」


暗い部屋の中、誰もいない

私一人だけ置き去りにされ

そんなことはないのにただ

泣きたくて、宙を見つめる

今朝の夢の中あの人は誰?

切ないほど懐かしく……

手紙を書きたいでも、怖い

帰りたいかえりたいけれど

還れない、あの人の腕の中








「零れる愛に」


ふと触れた指先から

零れ落ちてしまうそうなほどの愛

どうすればあなたに

この想いを伝えることができるのだろう








「君が通り過ぎてゆく」


手を伸ばせば届く距離にあなたはいるのに

今日もまた無視して通り過ぎてゆく

届きそうで届かない

永遠の一瞬








「恋の終わり」


重たい鈍色の空気の中で

ぱくぱくぱく

酸欠のお魚のように口を動かす

けれどあなたは知らん顔

会話はかみ合うことなく

このまま終わってしまうの

あなたと私の恋の結末……








「別れの手紙」


“別れましょう”

真っ白な便箋の上にしたためた

このたった一言の最後の言葉に

句点「。」を打つことが出来ず

今日もまたずるずると

惰性と化したこの恋に

ピリオドが打てない……








「あなたがいない」


きがつけば休日の午後

ちっぽけな1LDKが

やけに広くて寒々しい

お気に入りだったソファ

いつも私の隣にいてくれていた

あなたの空間だけがぽっかりと

あの日から空いた私の心まで……








「さよなら」


私は平気よ独りでも

笑ってさよならしたけれど

本当はとても哀しくて

本当はすごく泣きたかった








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