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片想い ~Part6

「恋歌」


人をおもひ

想いをひた隠し

生きることの辛きよ

想ひを遂ぐること望むべくもなく

疎まるることのみを恐るる

ああ、辛さよ

彼の人の名を呟きて

応ふるは、虚空の響きのみ

我が心満つることなし








「追憶」


覚えているのはあの夜の

あなたの胸のあたたかさ

鼓動 息遣い 温もりを

全身で感じて

動けなかった

一人では立っていられなかった

そして……

あれから一年、なんて呟いてみても

あの時のまま動けずにいる自分が在るだけ

あの人はもう何処にもいない








「感傷」


結婚しようか、てあの人は

他愛ないお喋りの続きのように

呟いた

ベッドの上、薄いカーテンが揺れた

ラジオから小さく流れるFM放送

時が止まった早春の……

何もなにも答えられずに

想いを伝えることすら出来ず

あとにははかないおもいでと

泣けない自分が残るだけ








「独白」


なにもしらないふりするんです

何にもしらないって顔してたら

本当になにも識らなかった頃に

戻れるような気がします

躰に痕は残らないけど

心のページに傷を残す

そんな恋でも

昔重ねた恋愛ごっこと

おんなじように

二、三年も経ってしまえば

忘れてしまうものなのでしょうか








「夢物語」


甘い恋ばかりしてた

辛い夢ばかりみてた

そうして

辛いものから逃げてばかりいて

なんにもしらずに

甘く、あまく……

限りなく透明な想い出の中で








「つぶやき」


失う度に

もう誰も愛せないような気がするのに

いつのまにかまたきづかぬうちに

陥ってしまう

そんなものでしょうか

恋なんて……








「欺瞞」


たとえば肌を合わせることに

好きだとささやかれるよりは

抱きたいとだけ言われたい

男と女の戯れを

愛なんて言葉使って正当化する

女も哀しい

男はずるい








「馬鹿」


愛してるだなんて男の言葉を

うのみにしてた

あたしがしょせんこどもだったて

ただそれだけのこと……








「ハートブレイク」


ポップコーンのように

はじけて飛んだ私の心


どこへいったかわからない








「連想げーむ」


箕面

箕面の滝

箕面の滝の朝焼け

箕面の滝の朝焼けの中ふたり見た野生猿

猿・サル・さる────── 

そして

去る……








「逢いたくて」


遠き彼の地にその人は行き

我ただ一人、この地に残る


逢いたくて……








~「おまけ」~


楽しかったの一言で終わらせてしまう奴もいる








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