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夢幻(ドリーマー)  作者: 松岡透
第零章 夢幻覚醒編
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十一の夢 ちょっとした間章

彼は、仕事中に、突然自分のスマートフォンにかかってきた非通知の電話に疑問を覚えながらも、電話をとった。


「...もしもし。...ああ、なんだ、姉さんか。うん。...え?青い髪の女の子?うん。昨日見たぞ。...な、嘘だろ?!...ああ、わかった。また、連絡する」


数奇な運命を感じながらも、彼は、早退のために上司に報告にいくのだった。


...彼が、なんの理由も言わずに早退しようとして、むしろ怒られて出る時間が延びたのは、また別の話。


   †   †   †


その日の放課後。


僕は、やはり昨日と同じようにティアと一緒に帰っていた。


勿論、僕の家に、だ。


しばらく泊まる約束をしているので、別行動を取る必要がないのだ。


「ティア、今日の夜ご飯何がいい?」


「えっと...うーん...そもそも、こっちの世界にどんな料理があるのかわからないよ」


「あ、そっか。...なら、家に帰ったら外に出る準備をしておいて」


「...?どこにいくの?」


「スーパーマーケット、さ」


「あー、分かった。スーパーね」


「スーパーは知ってるんだ?!」


   †   †   †


そして、僕たちは近くのスーパーマーケット『ライブ』に行くことにした。


ライブは、本当に僕の家から近い。


直線距離なら、100メートル弱しかない。


まあ、特に面白いものもないし、晩御飯を決めてさっさと帰るか...と、思ったが。


「夢くん夢くん!なに?!この真っ赤な食べ物?!」


「ああ。これはマグロだな」


「え?マグロって言うんだ!...食べれるの?」


「食べれなかったら食材コーナーにないよ!」


とか、魚に対する無知とか...


「これってなに?うわ、冷たい!」


「それは、アイスクリームだよ。夏に食べると美味しいよ」


「へぇー!...買っていい?」


「...まあ、いっか。でも、一個だけだぞ」


「やった!...でもすごいね。能力も無しにここまでものを冷やせるなんて」


アイスクリームと、冷凍庫の仕組みに驚いていたり...


普通にスーパーのことを楽しんでいた。



ここまで新鮮な反応をされると、なんと言うのだろう...ほんわかする。


...はっきり言えば、めちゃくちゃかわいい。


天然の女の子ってかわいいよね。


正確には、天然じゃなくて、好奇心だけど。


でも、好奇心に目をキラキラさせたティアのことを見ているのは、なかなか保護欲に刈られることだった。


守りたいな。


スッと、僕の心からそんな言葉がこぼれた。


て言うか、ティアって何歳なんだろ?


ほら。悪魔は見た目と実年齢のギャップが激しすぎるってことがよくあると思う。


むしろ、お約束だ。


だから、少し聞いてみることにした。


「ねえ」


「うん?どうしたの?」


「そう言えば、ティアって何歳なの?」


「え?...私?」


「うん」


「13歳だけど...」


「へえ、13歳か...って、え?」


おもいっきり想定外の答えで、すこし思考停止してしまった。


「...別に、創作物みたいに天使や悪魔の年齢が尋常じゃないなんてことはいっさいないよ」


「へ、へぇ...」


『天使も』と来たか。なら、あの小生(ミカエル)の野郎も、見た目通りの年齢なのかよ...!


ていうか、けっこう意外だった。


ティアは、見た目通りの年齢よりかなり大人っぽいからだ。


実は、200年くらい生きていたり...


それはさすがに嫌だけど...


「...夢くん、なんか失礼なこと考えてない?」


「い、いや、別に考えてないよ」


「ふーん...ならいいけど」


こういうとき、女って無駄に鋭いよな...


...そう言えば、今って買い物の途中だったんだよな...


今買い物かごの中にあるものは、

・マグロの刺身

・アイスクリーム

・(僕が個人的にほしかった)のど飴

の、三つだけだった。


もうちょっと真面目に買い物しろよ、僕。


と、そこで。


「あれ?あの人って...」


近くの惣菜コーナーで商品を物色していた見覚えのある顔の人は...


「...蒼陽先輩?」


「あ。本当だ」


名前を呼ばれたことで気がついたか、蒼陽先輩はこちらを振り返ってきた。


「なんだ...お前らか」


「先輩も、夜ご飯の買い物ですか?」


「まあ、そうだけど...」


...会話が止まってしまう。やはり、それほどまでに今日の出来事は強烈だったのだろう。


とにかく、先輩に迷惑をかけないように、軽く挨拶して立ち去ろうとした。


しかし。


「なあ、もし、オレがお前らのことを手伝いたいって言ったら、どうする?」


「...へ?」


「...は?」


どう言うこと?


「そのままの意味だ。お前らに興味が湧いてきたんだよ。だから、手伝ってやってもいい」


「...そもそも、格闘の才能のみで天使達と戦えるものなの?」


「あの動きを見たら...よっぽど強力か搦め手を使うタイプの敵が現れない限りは通用すると思います...が、普通は連れていくなんて選択肢はない...いや、出来ないと思います」


「...なんでだ?」


「そもそも、実績がないからです。先輩は、格闘技の大会に出たことはありますか?」


「...いや、道場の連中を纏めてボコっただけで、大会にはひとつも出てねぇな」


「なら、諦めてください。そもそも、これは喧嘩ではありません。戦争なのです。たった一人のチンピラ風情が、手柄を立てることが出来るなんて思わない方がいいですよ」


「チンピラ風情、だぁ?」


「はい。少なくとも、私には勝てませんね。そして、本気を出したならば、夢くんの敵でもありません。」


「...上等じゃぁねえか。その喧嘩、買った」


「えっと...?」


どうしてこうなった?


ティアって意外と脳筋? 


   †   †   †


舞台は、近くの広い公園へと移された。


ちなみに、公園の名前は(さくら)公園。


ちなみにちなみに、僕らの中学校は、桜公園の近くにあるから桜中と名付けられた、らしい。


「ルールは、もし先輩が私に一撃でも入れることが出来たら先輩の勝ちにします。私が30分逃げ切れば、私の勝ちでいいですか?」


「...勝手にしろ。オレは全力を出すだけだからな」


審判役に選ばれたのは、なぜか僕だった。


まあ、手の空いてる人は、僕しかいないんだけど(正確には、ライブのレジ袋を持っているので、手ぶらではない。急いで夕食を買いそろえたのだ)。


「10秒前、9、8、7...」


そして、カウントダウンを始めた。謎のプライドの戦いは、次回(実況は、僕)。


...本当に、何でこんなことになったんだろう?

皆様、こんにちは、松岡透です。


...話すネタが特にない。


でも、それだとすこし寂しいので、最近ハマっている3DSのゲームの紹介を。


その名も、「RPGツクールフェス プレイヤー」。


かの有名なRPGツクールが、3DSに進出してきました。


これは、パッケージ版として発売されている、「RPGツクールフェス」を、Nintendo EshopからDL(落と)せる無料のソフトです。


まあ、タイトルに「プレイヤー」と付いているように、そのゲームではネットにアップロードされた作品を遊ぶことしかできません。


が、遊ぶだけでも面白いです。


ぶっとんだ設定や、素人のような台詞もまた乙なものです。


個人的に好きだったのが、「vlprpg」様の、「元魔王の逆襲」というものです。まだ完全に攻略はしていませんが、なかなか面白くて、2時間くらいぶっ続けてやってしまいました。


vlprpg様、ありがとうございました。


...まあ、宣伝はこれくらいにして。


今回は、ここら辺で。


ではでは、では~(*^ー^)ノ♪

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