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最終章 怪物

 私が部屋に入ると

 何回か見かけた

 『紫の服の6歳ぐらいの少女』が居た

 彼女がゆっくり呟くように話した

「どうして?

 どうして彼らを殺したの?」

 私は笑った。

 だって悪いのは殺しにくるほうだから

「どうして、生きてる人は、私から家族を奪うの。

 お母様もお父様も、お姉様もリティも、それに彼らも。

 そして私自身を殺して何故笑うの」

 彼女が前に出た。

「貴方は酷い生者。

 死んだって家族に入れてあげない。

 死体は海にでも捨てるわ」

 彼女が手を前に出すとそこから火の玉が出てきた

 が、そんな遅い炎じゃどうにもならなかった。

 私はそれを避けてポケットにしまってあった最後のマッチに火をつけた。

「何をする気!」

 私はマッチを床のカーペットに投げた

 火は瞬く間に燃え上がり、館が燃えるにつれて彼女も苦しそうにしていた

 私は割れた窓から外に出た。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 私が館から出て村に戻ると見知った顔が2つこっちに近寄ってきた。

「良かったぁ、アリエちゃん、大人の人とみんなで探してたんだよ

 今までどこ行ってたの?」

 桃色の髪の少女

 ココルだ

 本当に・・・

 『その皆を笑顔にする明るさが妬ましい』

 私はココルに近寄った

「アリエちゃん?」

「どう・・・したの・・・」

 ココルについで話してきたのは

 白い髪の少女

 キキ

 『頭が良くて恨めしい娘』

 自分でも半分びっくりした。何故彼女達をそんなふうに思ったのか。

『気づいてるんだろう』

 なにか、が私に話しかけてきた

『気づいてるんだろう。お前は彼女達の長所を尊敬する反面自分には長所がないと思えてそれを嫌っていた。

 でも友達だからという理由でその本心から目を逸らしていた。

 けど今回の件でお前の脳に殺すという解決策が生まれてしまった。

 だからもう、『止めたくても止められないよ』』

 私は手に持っているナイフを・・・

『そう、殺すんだ』

 ココルに

 刺した

「痛い!

 え!?

 なんで!?

 どうして?」

 ココルは驚いていた

 キキも困惑していた

 私がココルの体からナイフを抜いた時

 ココルは言った

「アリエ・・・ちゃん・・・どうして?」

 そしてココルは倒れた。

「そう・・・」

 キキが喋りだした

「やっぱり・・・あの館に・・・居たんだ・・・帰ってくる方向から・・・もしかしたらとは思ったけど。」

 いつも以上に早口で話すキキ

「おばあちゃんの・・・言う通りだった・・・

 アリエは・・・『悪魔に取り憑かれたのね』・・・」

 私はキキにもナイフを刺した。

 キキは痛がってはいたが、どこか優しそうな笑顔でこちらを見た。

「もし・・・私が死ぬ事で・・・アリエが元に戻ったら・・・もしそうなったら・・・私は死んだとしても・・・それで・・・いい・・・」

 私は彼女に何度もナイフを突き立てた

 どうしてそう、なんでも知ってるふうなの、どうしてそんなに冷静でいられの

 人とまともに話せないくせに

 友達もわた・・・ココルしかいないくせに

 私はナイフを何度も何度も突き立てた『涙を流しながら』



 キキが、死んだのを見た時

 私の何かが壊れた気がした。

 もう、どうでもいいやって気持ちになった。

 それから村の人々を皆殺した

 隣の村の人も殺した

 そして

 村の人達に捕まって

 私は処刑台に立っていた。

 私が最後に聞いた音は

 私を怖がる人の声

 私を『化け物』と罵る声

 そして、なんの感情もわかないはずなのに聞こえた

 『私の笑い声』だった


 The End
















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