表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/70

幕間 魔術と体術と

長話その1

1日遅れになってしまいましたが、これにて4章は終了になります。遅れた理由ですが、まぁ寝てました。はい、寝てました。休日だったからね。仕方ないね、はは…。と、まぁ私の話はさて置き――


この話で大体の説明やキャラ紹介だったり前振りが一先ず終了になります。次の話でようやく話が動きます!…と、言っておきながらあんまり進まないのかも?

まぁ、そこら辺はあまり期待しないでください。ちなみに、次の話は2部構成ということで全編・後編という感じになります。なので、また時間が掛かってしまう事だけを先にお伝えしておきます。

一応、来月には出来る予定なのでそれまではお待ちを……。皆さんの言いたいことは分かりますが、"来月"には出来ます。"来年"ではないです!


病気とか怪我がなければ、の話ですが…。

 魔術の鍛錬が始まってから2週間ほど経った頃。

 まだ基礎的なことは覚束ない状態であったが、先行してまずは体術を教えていくことになった。魔術師なのに何故体術を会得するのかというと、もしもの時の為に必要になってくるからなのだ。それというのも、魔術というものは基本、発動するための方式を頭で思い描いたり集中力が必要となってくる。それ故に、その場から動くことが困難になってしまうわけだ。勿論、そうなってしまえば相手から狙われてしまうのは必定といえるだろう。そこで、体術が必要となってくるわけだ。詠唱中に狙われたとしても、体術を覚えていれば狼狽えることなく直様体勢を整え迎え撃つことも可能になってくる。

 無論、そうならないように基本、魔術師は誰かと組むことが多い。それこそ、自身の助手であったり任務で一緒に行動する人物(騎士やシスターなど)といったように1人で行動するようなことはない。だが、必ずしも一緒に行動出来る訳ではない。逸れてしまったり怪我をして動けない状態など、いろいろと想定される。だからこそ、そういう時の為に体術を覚えておくことは決して間違ったことではないのだ。

 また、魔術師だということで先に狙われることも多いが、体術を取り入れたことによりそれが格段に下がったという記録もある。なので強ち馬鹿に出来たことではないのだ。尤も、それでも向かって来る者やそういった背景を知らない輩がいたりするのも事実だが――



「――さて、一通り説明は終わったけど、何か……言いたそうだね」

「言いたいことも何も、私にとって自分を護ることなんて何の意味もないことです。そんなことをするよりも早く"ちゃんとした"魔術を教えて欲しいのですが」

 案の定といったように、エンテはクロノがやろうとしていることに異を唱える。エンテがそういったことを発言することを予測していたクロノは彼女を説得するために言葉を返す。

「意味のあるなしっていう話じゃないんだ。それに、いくらきみが頑丈だったとしても、限度っていうものがあるだろう? そういう時の為に、自分を護ること――そして、仲間を護るために必要になってくるものなんだ」

「…………」

「納得いっていないようだね。それなら、もう1つ重要なことを教えておこう。今覚えようとしている体術はある"人物"が取り入れ始めたと言われているんだ。きみにとって大切な人が、ね」

「……もしかして、ヒルデが?」

「そう。彼女は魔術師でありながら体術を取り入れたことで生存確率を上げ、何度も窮地を脱したという話が残されている。彼女自身、自分の身を護るために取り入れたが、後々仲間に教えることで部隊を生存させ和平を結ぶことに成功しているんだ」

「彼女が……」

「最初と目的は少し変わってしまったのかもしれない。だけど、それでも彼女が取り入れた体術によって誰かが助かるんだとしたら、これ以上ないほどに凄いことだと思わないかな?」

「…………、分かりました。やります。でも、貴方が言ったからやるわけじゃない。ヒルデがやっていたから私もやるだけです。そこを勘違いしないでください」

「……それでいいよ。きみがやる気になってくれるならね」

 渋々といった感じだが、エンテはクロノが提示した要求を承諾する。不満そうにしているエンテを眺めながら、クロノは彼女に少しでも自分のことに意識が向くように願いつつ話を続ける。


「それじゃあ、改めて体術を教えていくね。体術をする上でまずは強化の魔術を自身にかけることから始まる。どうやってやるのか分かるかな?」

「……全身を魔力で覆うようにすればいいんでしょう?」

「半分正解で半分不正解かな。攻撃を防ぐ時にはその方法は有効になる。反対に、攻撃する時や避ける時は全身に魔力を駆け巡らせるようにするのが一番有効な手段なんだ。特に、一部分に集中することによって威力や素早さが増すようになる」

「……要は、その時々によって切り替えろ、ということですか」

「そうなんだけど、今のきみにはそれは難しいだろう? だから、まず最初は全身を覆うことから慣れていこうか。これが出来ることによって放出と具現化をある程度まで扱うことが出来る」

「放出は分かりますが、具現化もなんですか?」

「魔術の説明の時に行なったことを覚えているかな? あれを全身でやるんだ」

「あの時にやっていたこと……。確かに、あれをやるのだとしたら貴方の言っていることにも納得出来ます」

「"全ての物事は繋がっている"ってよく言うだろう? きみが最初に体術は意味がないと無下にしたけれど、こういう感じで意味があるものだったりもする。結果的に、たまたまそうなったのかもしれないけどね」

「……貴方の言いたいことは分かりました。先入観に囚われていては物事を完全に理解出来ないと言いたいのでしょう?」

「うーん、それもあるけど、正解というものは決して1つという訳ではない。僕にとって正解だと思う事でも、きみにとっては正解ではなかったりする……。だから、これが正解だと決めつけずにあらゆる方向から探すことをしてほしい、っていうことが言いたいんだ」

「私にとっての正解は――いえ、何でもありません」

 何かを言い掛けたエンテは我に返ったように口を噤んで誤魔化すように言葉を濁す。彼女が言おうとした言葉にクロノは気になり言及しようとしたが、寸でのところで取り止めることにした。その理由は、彼女が何を考えたのか予想出来たからに他ならない。

「(もしかして、まだ彼女のことを――いや、流石に考え過ぎか……)」

 また話を蒸し返して険悪になってしまっては元もこうもないと考えたクロノは自分の胸に押し留めることにした。それに、誰しも()()()と言われると()()()なってしまうのはよくある事だ。だから、この場で釘を刺すことは余計に彼女の心理を刺激することになるので避ける以外に選択肢はないのである。

 クロノが考えている間にもエンテは早速強化魔術をかける試行錯誤している。その様子をクロノは見守ろうかと思ったが、指摘せざるを得ない状態だったので彼女の行動を正すために口を出した。

「エンテ……、非常に言いにくいんだけど、手を前に掲げたまま放出の作業をしてもただ魔力が出ていくだけだ。慣れていない状態で魔力を留めようとするなら手は握って降ろしていた方が良い」

「……そんなこと、言われなくても分かっています。この状態でも出来るのか試していただけです」

 クロノに指摘されたことでエンテは僅かにだが頬を紅潮させ強がった口調で彼に言葉を返す。そんな可愛らしいことを言ってのけたエンテにクロノは笑いそうになってしまう。だが、ここで笑ってしまえば彼女のやる気を削いでしまいかねないと思ったクロノは笑ってしまいそうになるのを必死に堪える。

 頭を切り替えるためにクロノはエンテにアドバイスする形でさっきの出来事を流そうと試みる。

「全身を覆うことを考えずに一部分だけ覆うようにしてみるのが良いと思うよ。さっきは全身を覆うことからって言ったけど、流石に最初からそれをするのは無理だからね」

「……最初からそう言ってください。無駄に頑張ったじゃないですか」

「ごめん。言葉足らずだったよ。とりあえず、それで出来るはずだけど……どうかな?」

「…………、あっ! ……出来ましたが、すぐに魔力が弾けてしまいました」

「そう、か……。なら、その感覚を覚えている内にあと何回かやってみようか」

 予想よりも手こずりそうだと思いながらもクロノは強化魔術よりも先に体術を覚えさせるのを優先させるべきなのか悩むのだった。

長話その2

Twitter基、X始めました。報告やら小話、裏話をしていこうと思っているので良かったら探してみてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ