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一通の手紙

初めまして、七瀬朔と申します。

初めてのことで拙い所もあると思いますが、楽しんでもらえたら嬉しく思います。

また、誤字・脱字や表現が分かりにくい所等がありましたら気軽に言ってもらえると非常に助かります。

 シチリア歴272年。


 今から凡そ200年前――

 2つの大国が長きに渡る戦争をしていた。


 1つは、エリュオス帝国。

 もう1つは、神聖ヘレムデューケ皇国。


 いつ終わるかも分からない長い戦いに民も兵も、疲れ果ててしまっていた。そんな戦いを終わらせようと、2人の青年が立ち上がった。

 彼らは互いに敵同士であったが、幾度も戦う内に奇妙な友情を育み、手を取り合うようになった。そして、戦いを終わらせるために互いの国を結び付けるために和平の使者へとなるように行動していく。

無論、そのことに異を唱える者や和平を阻止しようとする者も現れたが、彼らと彼らの考えに賛同した者たちによってその障害を悉く撥ね退けていった。紆余曲折を経て、彼らは見事戦争を終結させることに成功する。

 終戦へと導くために尽力した2人とその仲間たちに感謝と敬愛の意を込め、英雄として称え人々に語り継がれることとなった。




 ――そして、時は巡り現代。

 シチリア歴472年。


 ここはコーディニア帝国と神聖ヘレムデューケ皇国の境にある都市街。

 その都市郊外に位置する所に1軒の石造りの大きな古い町屋敷が建っていた。随分古い頃に建てられたらしく、所々朽ちてしまっているのが見て分かる。近年、小さな災害など発生していたりするが、どこも崩れたところがないのを見ると意外と丈夫なのかもしれない。

 その屋敷に1人の来客が訪れる。呼び鈴が鳴らされると程なくして屋敷の扉が開かれた。



「……、こんにちは。こちら、コンスタイン侯爵のお屋敷で間違いないでしょうか?」

 屋敷に訪れた人物は帽子を胸のところまで持っていくと、伺うように屋敷から出てきた人物に尋ねる。

 見たところ初老といったところか、白髪混じりだがきちんと髪を整えていて清潔感を感じさせる。服装も、スーツに帽子といったどこにでもいる風貌で不審なところはどこにも見当たらない。

「そうですが……、どういったご用件でしょう?」

 屋敷から出てきた青年に慇懃とお辞儀をした男だったがどこか怪訝そうな表情を浮かべている。それもそのはずだ。なぜなら、屋敷から出てきたのは貴族とは到底思えないような青年だったからだ。


 見た感じの歳は20前後くらいだろうか。どこか幼さを残したような顔つきが印象的な若者だ。来客に対しても愛想良く接していることからどことなく育ちの良さを感じさせる。

 ここまでなら別にどうということはないだろう。なら、何故初老の男が怪訝な表情を浮かべたのかというと、どうやらその理由は彼が身に纏っている服装にあるのかもしれない。その服装というのが、白を基調とした服装なのだが、どうも貴族とは思えないような着崩した着方をしている。それだけならまだいい。本当に問題なのは、それに加え室内だというのも係わらず、その上から蓬色のローブを着込んでいるというなんとも奇妙な格好をした青年だったからなのだ。

 そんな妙な怪しい人物が侯爵邸から現れのだ、驚いてしまうのも無理はないだろう。

 しかし、そんな怪しげな青年に気後れすることなく老人は屋敷に訪れた用件を伝える。

「……あー、はい。クロノベルト様宛てにお手紙を届けに来たのですが、本人はご在宅でしょうか?」

「僕がそのクロノベルトです」

「そう、でしたか……。これは失礼しました。それでは、受け取りのサインをお願いします」

「はい。えっと、ペンは……」

「こちらに……。どうぞ」

「ありがとうございます。えーっと……、これでいいですか?」

「はい、確かに。それでは、私はこれで……」

「はい、ありがとうございました」

 男は再び帽子を取ると軽く会釈し、そのまま去っていった。

 クロノベルトと名乗った青年はというと、今し方受け取った手紙を手に屋敷に戻るのだった。



 そう、この物語は何ら変哲もない1通の手紙から動き出すことになる……。

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