表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

97/368

第96話 剣術ダブル

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

追加しました。

今日は中等部の剣術ダブルと魔法ダブルだ。

ちなみに最初は全員出る気だったのだが、人数の関係でゼミルは剣術、ユイは魔法だけとなった。

ちなみにペア内訳は、剣術が俺とミコ、セーラとゼミルで。魔法が俺とミコ、セーラとユイとなっている。

俺とミコは既に控室にいた。


「何気に人間相手に二人で戦うのって初めてだな」


「確かにそうね。相手が人間だと二人で戦う理由がないもの。どっちか片方が一瞬で終わらせて終了だものね」


「そうだな。まぁせっかくの機会だったし少しは楽しめるといいが」


「剣術個人を見ている限り期待は薄そうね」


「まぁ、どうせ決勝ではセーラとゼミルのペアに当たるだろうからそれを楽しみにしていこう」


「そうね」


「シン選手、ミコ選手。ご入場ください」


雑談をして暇をつぶしていたら、係の人が俺たちを呼びに来た。

そして俺たちはそのまま舞台に上がる。

相手の顔に見覚えがない。

例え覚える必要のない雑魚でも「完全記憶」がある俺たちが思い出そうとして思い出せないということは剣術個人には出ていなかったか、セーラたちに負けたのだろう。

まぁ、そんなことどうでもいいか。


「はじまりました。中等部一学年剣術ダブル。対戦するペアは、第五学園ガリジェム・ストランタン選手とミビル・ヒスフォース選手。対するは第一学園シン・ソードロード選手とミコ・マジクロード選手です。シン選手は剣術個人で優勝、ミコ選手も準優勝を勝ち取った実力者です」


「調子乗ってんじゃねぇぞ」


「元平民の癖に生意気なんだよ」


対戦相手から暴言が投げつけてくる。

俺もミコも無言で神魔と吸魔を取り出す。

向こうも、鞘から剣を出す。


「では、剣術ダブル第一試合。はじめ」


その瞬間、俺とミコは対戦相手を首を斬り落とした。

対戦相手が消えた。

場外に転移したのだろう。

周りからは物音一つ聞こえない。

観客席の人々、実況、審判。

その全ての人が固まっていた。

それは至極当然な反応だ。

俺たちは魔力を一切使わずに素の身体能力で距離を詰めて、首を斬った。

だが、俺たちのレベルは一般から大きく乖離している。

それに伴う身体能力もだ。

なので一般人から見れば気づいたら俺たちは対戦相手に近づいて首を刎ねていたという状況になっているのだ。

驚くのは好きにしてもらえばいいが、さすがに審判に勝利宣言をしてもらわないと舞台を降りることはできない。


「審判」


俺は審判を呼ぶ。


「っは。し、勝者。シン・ソードロード、ミコ・マジクロードペア」


審判は半ばやけくそにそう叫んだ。

俺たちはそれを確認すると、さっさと舞台の上を降りるのだった。





セーラ視点


私はゼミルと剣術ダブルに出る。

今は控室で待機中だ。


「作戦とか立ててみる?」


私はゼミルに聞いてみる。


「必要ないと思うわ。圧倒的な格下に作戦は必要ないし、シンたちみたいな強者に小賢しい作戦はむしろ利用されるだけよ」


「それもそうね」


私たちと周りの生徒には埋めることのできない大きな差がある。

なので作戦は必要ない。

各々好きに行動しても負けることはありえない。

逆にシンとミコのような強者はこっちの作戦を利用してくる恐れがある。

シンとミコは強いだけじゃない。

それと同等レベルで頭が働く。

私たちが作戦を考えたところで利用された終わるだけだ。

なので作戦は必要ないのだ。


「セーラ選手・ゼミル選手・お時間です。会場に移動してください」


係の人が私たちを呼びに来た。

私たちは舞台に移動する。

そこには既に対戦相手が来ていた。


「右の方は個人で見たわ。実力は大したものじゃないわ」


私は殺魔を2本召喚する。


「私は左の方を個人で見た。同じく大した実力はない」


ゼミルは死魔を取り出す。


「はじめ」


私たちが適当に雑談している間に試合が始まってしまった。

私たちは各々、見覚えがある方に接近する。

そして二人とも首を斬った。

どちらの相手も消えた。

場外に転移したのだろう。


「勝者。第一学園セーラ・ナイト選手・ゼミル・デスデッド選手」


審判が私たちの勝利宣言をした。

私たちをそれを聞いてから、舞台を降りた。





ユイ視点


「セーラとゼミルの試合も終わった」


「さすがに速いわね。まぁ当たり前と言えば当たり前なのだけれど」


私は「魔眼」を解除した。

私とユアは二人とも「魔眼」でシンたちの試合を見ていた。

昨日の夜に、私もユアもシンにお願いして「魔眼」を取得した。

おかげで両方の試合をしっかり見ることが出来た。

といっても、どちらも瞬殺で終わってしまったが。


「どうせすぐ次の試合始まるわよ。多分シンとミコの方からね」


「それもそっか」


私はユアの膝の上に座りながら、再度「魔眼」を発動した。

ユアも同時に「魔眼」を使ったようだ。

私としてはシン・ミコ対セーラ・ゼミルの戦いには興味がある。

そこそこ長い戦いになるだろう。

そんなことを考えながら、私たちはシンたちが舞台に出てくるのを待った。





シン視点


俺たちはその後も順調に勝ち進んだ。

っていっても、そのすべての試合がすぐに終わってしまったので楽なものだ。

そして次はいよいよ決勝戦だ。

相手は、セーラとゼミルだ。

まぁ当然の結果と言えるだろう。

あの二人は俺やミコほどじゃないにしても、俺たちによって異常なほどに強くなっている。

そんな二人が俺やミコ以外の同い年に負けるわけがない。

この戦いは必然的なものだ。

俺たちは舞台に上がる。

既にセーラとゼミルはそこにいた。


「さてさて中等部剣術ダブルいよいよ決勝戦となりました。勝ち残ったのはどちらも第一学園です。全員、剣術個人で好成績を残しています。今回の対戦者は第一学園シン・ソードロード、ミコ・マジクロードペア対同じく第一学園セーラ・ナイト、ゼミル・デスデッドペアです」


「勝てるイメージは出来ないけれど、勝つきでいくわ」


「好きにしろ。俺たちは斬るだけだ」


「本気で行く」


「好きにしなさい。私たちも本気で行くわ」


お互いに少し話してから武器を取り出し、あるいわ召喚し構える。


「両者、構えて。はじめ」


その瞬間、セーラが俺に接近しナイフを振るう。

俺はそれを容易く回避する。

だが、回避した先にはゼミルの死魔が迫ってきていた。

いい連携だ。

だが、


カンッ


俺は死魔を容易くはじく。

そしてそのまま、セーラの首を斬ろうと神魔を振るう。


「危ない」


だが、すぐに死魔が迫ってきた。

俺はやむなく、セーラの首を斬るのを中止して死魔を避ける。

あのまま斬れないこともなかったが、無理をする必要はない。

さすがにいままでの雑魚のようにはいかないか。

まぁ、分かっていたことだが。


「今度の相手は私よ」


すると、ミコがセーラに斬りかかった。

セーラは殺魔で何とかミコの攻撃を防ぐ。

だが、ミコはものすごい速さで剣を突く。


カンカンカンカン


セーラは防戦一方といった感じだな。


「戦闘中に余所見とは余裕ね」


ゼミルの死魔が迫ってくる。

俺はそれを容易く避ける。


「実際に余裕だからな」


これは嘘じゃない。

俺とミコの二人がいて勝てない相手などいない。

唯一いるとすればそれは魔王くらいだろう。

それに、剣術個人の時と違ってゼミルに常闇や殺魔はない。

それだけでもかなりの弱体化だ。

それでもこの世界ではかなり強い部類だが。

すると、突然殺魔が飛んできた。

俺はそれを神魔ではじく。

セーラ?

俺はミコの方を見る。

すると、ミコにセーラとゼミルが二人がかりで攻撃をしていた。

だが、ミコは容易く防いでいく。

俺への牽制か。

恐らく、ミコのフォローに俺をすぐに向かわせないためだろう。

まぁ、もとより向かう気はない。

だって、


「っく」


「まずっ」


二人はミコの攻撃を捌ききれず、いったん距離をとった。


「私は確かに剣術においてシンには遠く及ばないわ。でも、貴女達二人を余裕をもって相手できるくらいの実力はあるの」


ミコはそう、涼しい顔で言う。

それは、虚勢でなく事実だ。

ミコはそれだけの実力がある。

さて、俺も仕事をするか。

俺は気配をけしてゼミルの背後をとり、神魔を振るう。


「ゼミル危ない!」


セーラからの警告が飛ぶ。


「なっ」


ゼミルもすぐに気づき、なんとか俺の攻撃を防ぐ。

が、態勢が悪い。

俺はそのまま押し切る。


「しまっ」


ゼミルは死魔を手放してしまう。

そのまま俺は流れるようにゼミルの心臓に神魔を突き刺す。


「セーラ、ごめん。先に戻ってるわ」


ゼミルはセーラにそう残して消えた。


「ゼミル!?」


セーラはゼミルの名を呼ぶ。

それが明確な隙となった。


「余所見をしている暇があるのかしら?」


ミコが吸魔をセーラの心臓に突き刺す。


「はは、こうなるとはわかっていたけどもう少し前線したかったわ」


セーラはそう言い残して消えた。


「勝者。シン・ソードロード、ミコ・マジクロードペア」


審判が俺たちの勝利を宣言する。

俺とミコは剣術のダブルでも優勝したのだった。


ダブルは個人のように長くなりません。

魔法ダブルも1話で終わる予定です。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ