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第88話 魔法個人3

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

追加しました。

「終わったな」


俺は「魔眼」で見ていて、そう判断した。

「カタストロフ」は神話級魔法だ。

以前の俺ではミコの力がなければ発動できなかった魔法だ。

今ならば普通に使えるが、一個人に使うには強力すぎる魔法だ。

にしても、この闘技場は本当に頑丈だな。

異空間でもないのに「カタストロフ」を発動しても問題なく耐えている。

もしもの時は俺がなんとかしようと思っていたが、予想以上だな。

この闘技場を創った魔王というのはいったい何者なんだろうか?

まぁ、ミコの知り合いっぽいし俺が知る必要性はないか。

俺はそう考えながら「魔眼」で試合の続きを見る。


「おいおい、マジかよ」


俺は目を見開いた。

何故ならそこには、傷だらけになりながらも立っているゼミルの姿があったのだから。





ユイ視点


ゼミルはどうやら「カタストロフ」を耐えたようだ。

神話級魔法を耐えられるなんて、ゼミルもシンたちと同じよう(人外)になってきているようだ。


「はぁはぁ。まさか、神話級魔法を使うだなんてね。でも、貴女の魔力じゃ足りないはず」


私は無言で魔力共有の腕輪を付けている腕を見せつける。


「なるほど。相手はシンかしら?」


「ご名答。ミコの写真と取引したの」


「考えたわね」


「それにしても、どうやって神話級魔法を耐えたのかしら?」


「闇属性災害級魔法「シャドウテレポート」を使ったの。一応「ダークシールド」を展開しつつ発動したけど、間に合わなくてかなりのダメージをくらちゃったけど」


「「シャドウテレポート」確かシンが創った魔法で影の中に移動する魔法だったっけ」


「そう。まぁ影の中でも多少のダメージを負ったけど、何とか助かったってわけ」


「なるほどね。それで、ボロボロになって魔力も底を尽きたんだし降参してくれないかしら?」


「私にも奥の手っていうものがあるのよ」


ゼミルが一気に魔力を高める。

私が「カタストロフ」を使ったときほどじゃないけれど、それでもかなりの魔力量だ。


「闇属性伝説級魔法「ダークスター」」


その瞬間、周りが暗くなる。

そして、たくさんの黒く光る星が私に向かって降ってきた。

これが、ゼミルの奥の手か。

確かに伝説級魔法の使用は凄い。

今は魔力共有の腕輪のおかげでシンから魔力を貰っているから神話級魔法だって使えたけど、普段なら伝説級魔法は私は使えない。


「ブラックホール」


私は「ブラックホール」を発動する。

黒い星のいくつかを「ブラックホール」は呑み込む。

だが、「ブラックホール」は破滅級で「ダークスター」は伝説級。

威力は弱まったがそれでも十二分な威力がある。

でも、一個で足りないならもっと出すだけだ。


「闇属性破滅級魔法「ブラックホール」×10」


私は「ブラックホール」を10個同時に発動した。

それによって「ダークスター」の数と威力はかなえ減った。

そして私の目の前に黒い星が迫ってくる。


「レジスト」


弱まった星なら何とか「レジスト」で消し去ることが出来た。

そして私は攻撃に出る。

私の切り札だ。


「ホワイトホール」


その瞬間、「ブラックホール」とは対となるような白い球体が出現した。


「っな」


ゼミルは驚く。

なぜなら白い球体から、黒く光る星。自分の魔法である「ダークスター」が出現し自分に向かって飛んできたのだ。

種明かしをすると私が使った魔法は光属性破滅級魔法「ホワイトホール」だ。

この魔法は「ブラックホール」の対となる魔法で。

「ブラックホール」で呑み込んだものをそのまま放つという魔法だ。

ゼミルは咄嗟のことで防御が間に合わない。


ドゴォォンン


ゼミルが「ダークスター」を受ける。

だが、転移はしていない。

頑丈だ。

いくら弱っていると言っても伝説級魔法を受けて死なないなんて。

だが、もう終わりだ。


「インフェルノ」


私は「インフェルノ」を発動する。

普段のゼミルならば「インフェルノ」程度の魔法なら余裕しゃくしゃくと防いだだろうが、今のゼミルはボロボロで魔力も枯渇している。

物凄い勢いで回復してはいるが、私を倒すほどの魔法が使えるほどではない。

弱り切ったゼミルに「インフェルノ」が襲い掛かる。


「私の負けね」


ゼミルはそう言うと消えた。

恐らく場外に転移したのだろう。

私は明らかに勝敗が決したにもかかわらず、口を開かない審判の方を見る。


「これ、どうみても私の勝ちよね。さすがに疲れたから準決勝に備えて早く休んで魔力を回復させたいのだけれど」


嘘だ。

魔力は魔力共有の腕輪のおかげで全く減っていない。

私がさっきまで使ってた魔力は基本的には全てシンのだったりする。

これを知れば卑怯だなんだと騒ぐ人もいるかもしれないがルール違反ではなさそうなので問題ない。


「っは。すみません。勝者。ユイ・ユレイズ選手」


私が声をかけたところでようやく我に返ったらしい審判が私の勝利を告げた。

相も変わらず観客は黙っている。

まぁ興味ないからいいのだが。

私はさっさと舞台を降りた。





シン視点


「ふぅ。何とか勝てたようだな。あの調子ならユイならばもう少しレベルを上げれば伝説級くらいは使えるだろう。神話級はシンプルに魔力消費量が多いのでまだまだ今回みたいに魔力共有の腕輪を付けなければならないだろう。っと、いったん外してもらわないとな」


俺は「念話」でユイに話しかける。


(ユイ。試合は「魔眼」で見てたぞ。お疲れ様。まさか一週間で神話級魔法を会得してしまうとわな)


(会得とは言えないわよ。まだまだ魔力に無駄があるし。私が発動した「カタストロフ」なんかは本当に発動できるだけってレベルだし)


(なるほどな)


(それと、魔力共有の腕輪はお返ししとくわ。さすがにこれ以上使う気はないし)


(ユイが持っておいてくれ。何かあったときにあったほうがいい)


(分かった)


私は「無限収納」にシンからもらった、魔力共有の腕輪を収納した。)


(要件はそれだけ?)


(あぁ、それだけだ。それだけ言いたかったんだ。それじゃあ俺はそろそろ試合だから「念話」を切る)


(了解。相手はセーラかしら?)


(あぁそうだ。まぁまだ弟子に負けるつもりはない


「シン・ソードロード選手。ご入場を」


そうこうしているうちにかかりの人が俺を呼びに来た。


(それじゃあ、案内来たから切る)


(了解。勝利を祈っておくわ)


(そうしてくれ)


そうして俺は「念話」を切った。

そしてかかりの案内されて舞台に上った。

そこには既にセーラもいた。


「シン。ここは勝たせてもらうわ」


セーラが不適に笑う。

余程自信があるのだろう。


「俺だって負ける気はない。弟子というのは師匠を超えるものではあるがそう簡単に負けはしない」


「準決勝に進んだ生徒は全て第一学園の生徒という異例の事態となった。。それでは選手の紹介です。セーラ・ナイト選手と同じく第一学園シン・ソードロード果たしてどっちが勝つのか」


「それじゃあやろうか」


「そうね」


お互いにすぐに魔法を使えるように魔力を使っている。


「それでは第一学園セーラ・ナイト対シン・ソードロード。はじめ」


俺とセーラ。

師匠と弟子。

さて、セーラは俺にどんなものを見せてくれるのだろうか。

楽しみだ。

俺とセーラはお互いに不敵に笑いながらお互いが動くのを待つのだった。


「こないの?」


「先手は譲ろうと思ってな」


「なら、遠慮なく」


「ブラックホール」


セーラは「ブラックホール」を発動する。


「レジスト」


俺は「レジスト」で「ブラックホール」を消滅させる。


「破滅級魔法を「レジスト」するとかどうなってるのよ「ダークビーム」」


セーラが俺に黒い光線を放つ。

セーラが使ったのは闇属性最上級魔法「ダークビーム」という黒い光線を放つ魔法だ。


「ダークシールド」


俺は「ダークビーム」を「ダークシールド」で防ぐ。


「最上級魔法を中級魔法で防ぐって、さすがね。なら、「ライトチェーン」」


俺を白い鎖が拘束する。

ミコの「白鎖」と酷似している。

「ライトチェーン」は「ダークチェーン」の光属性版の魔法だ。

実は魔法には相性というものがある。

例えば火属性は水属性に弱い。

反対に火属性は風属性に強い。

みたいな感じだ。

だが、稀少属性である光と闇は特殊でお互いに強いのだ。

闇属性の魔法は光属性の魔法だと相殺しやすかったりする。

そして俺は全属性を使えるが、魔力を見ればわかる通り闇属性が大得意だ。

なので、俺と光は相性が悪い。

だが、


「ダークカッター」


俺は闇属性下級魔法「ダークカッター」を使い「ライトチェーン」を破壊した。

いくら光属性が相性が悪いにしても中級魔法では俺を拘束するなんて不可能だ。


「ライトランスレイン」


セーラが光の槍を降らせる。

光属性上級魔法「ライトランスレイン」だ。

「ダークランスレイン」の光属性版だ。


「ブラックホール」


俺は「ブラックホール」で「ライトランスレイン」を全て呑み込む。

かなりの魔力が込められていたので「ダークシールド」ではまずいと判断したからだ。


「ライトサンダー」


セーラが普通の雷撃よりも白い雷撃を放ってきた。

雷、光混合属性下級魔法「ライトサンダー」だ。


「レジスト」


俺は「レジスト」で消滅させる。


「ライトファイヤランスレイン」


セーラは白い炎の槍を降らせる。

あれは火、光属性最上級魔法「ライトファイヤランスレイン」という白い炎の槍を対象の頭上に大量に振らせる魔法だ。


「ブラックホー」


俺はさっきと同じように「ブラックホール」で全てを呑み込もうとする。

だが、


「ライトチェーンボム」


セーラが白い球体を放ってきた。

あれは火、光混合属性最上級魔法「ライトチェーンボム」と言う魔法で。

対象に触れると爆発して「ライトチェーン」で拘束する魔法だ。

さすがに今の状況で拘束されるのはまずい。


「レジスト」


俺は何とか「レジスト」で「ライトチェーンボム」を消し去る。

だが、俺の頭上には白い炎の槍が迫ってきている。


「まずいな「ダークシールド」×10」


俺は咄嗟に頭上に「ダークシールド」を10枚展開する。


「レジスト」


だが俺の「ダークシールド」はセーラの「レジスト」によって消し去られてしまった。

そりゃそうだよな。

「レジスト」が使えるのはセーラも同じだし「レジスト」は魔力が足りる限りは基本的にどんな魔法でも無効化する魔法だ。

「ライトファイヤランスレイン」を「レジスト」するか?

いや数が多すぎる。

しょうがない。

奥の手を使うとするか。


「死属性下級魔法「マジックキル」」


その瞬間、「ライトファイヤランスレイン」は殺された。

やばい、魔法がインフレしてきた。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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