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第78話 視察

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

本日二話同時投稿。

この話は二話目です。

今回、短めです。

俺たちは自分達の領地となった町に行くことにした。

最初はゼミルが授かったキョウマ領だ。

これからはゼミルの新たな家名デスデッド領となる。

俺の領地となる魔境「デスロード」のすぐそばだ。

ちなみにだが魔境と言われる場所は世界に5つあり俺たちが生活していた魔境がそのうちの1つであり、俺の領地となる「デスロード」だ。

領地と言っても領民などいないが。

とにかく、俺たちは一度「デスロード」に「エリアテレポート」で転移してから「フライ」飛んでデスデッド領に向かうことにした。


デスデッド領


俺たちはデスデッド領に着いた。


「貴様ら、何者だ!」


門兵が俺たちに剣を抜き、訪ねてくる。

そりゃ、いきなり空から飛んできた人間を警戒するなと言う方が無理があるか。

俺たちは「フライ」を解除し、地面に立つ。


「私たちはこういうものよ」


そう言いながらゼミルがついさっきレイルさんからもらった短剣を「無限収納」から取り出し、門兵に見せる。


「も、もしやこれは。すぐに確認いたしますので少しばかりお待ちください」


ゼミルが見せた短剣は伯爵位の証であり、それと同時にデスデッド領の領主にもなる、

門兵も新しい領主に変わることは聞いていたのだろう。

短剣が本物か上官にでも確認に行ったのだろう。

5分程で門兵は帰ってきた。

明らかに上官らしき人を数人連れて。

門兵たちが俺たちの前に来ると一斉に跪いた。


「部下が失礼しました。お初にお目にかかります。キョウマ領、いえデスデッド領の騎士団長をしております。レンベルトと申します。お会いできて恐悦至極に存じます。ゼミル・デスデッド伯爵」


「初めまして、新しくこの領の領主になったゼミル・デスデッドよ。後ろにいるのが、友人のシン・ソードロード辺境伯、ミコ・マジクロード辺境伯、ユア・ユレイズ伯爵にその婚約者、ユイ・ランダル辺境伯令嬢、そしてナイト王国第一王女であらせられるセーラ・ナイト王女殿下よ」


「「「「「「「「「「「っな」」」」」」」」」」」


さすがに辺境伯や伯爵、王女も一緒だとは思わなかったのか兵士たちに更なる緊張が走った。


「今日は、自分の領地を見に来たの。領に入らせてもらっても構わないかしら?」


「勿論。構いません。それと預かっていた短剣に関してはお返しいたします」


騎士団長は短剣をゼミルに返す。

ゼミルはそれを受け取り「無限収納」にしまう。

すると門が開く。

俺たちは門の中に入る。


「町の景色は限りなく普通だ」


「そうね。王都に比べたらどうしても見劣りしてしまうのはしょうがないことだけれど」


「ただ、魔境の近くなだけあって。この国のレベルにしては強い人が多いな」


「そうね。でもそれにしては魔境の中で人間を見かけたことないのよね」


「それはたぶん、魔境から出てくる魔物を冒険者たちは狩ってるからじゃないかしら」


「魔境から出てきた魔物を狩るの?それって効率悪くないかしら?」


「ミコ。ここにいる人たちはシンやミコのように強いわけじゃないから。魔境の中に入ったら死んじゃう人ばかりなのよ。そもそも冒険者の人はシンやミコのようにレベルを上げるために魔物を狩ってるんじゃなくて魔物の素材を売ることを目的にしているから効率とかそこまで気にしてないと思うよ。それに大量に素材を取れたとしても「収納」や「ストレージ」を使うことのできる人はあまりいないからもったいないしね」


「なるほど」


ミコの疑問にゼミルが答える。

そうか、俺たちは魔物の素材を目当てに魔物を狩ることなんてなかったのでその発想はなかったが、冒険者はそもそも魔物の素材を目当てにしているのか。

それなら確かに、わざわざ危険な(冒険者たちからしたら)魔境の中に入る必要なんてないのだろう。


「さて、街並みはだいたい見れたし。私としては満足かしら」


「多分、お父様は少なくとも学園を卒業するまでは代官をそのままにしてくれると思うから。大丈夫だと思う」


「それじゃあ、次はユアの領地に行きましょうか。って言ってもすぐ隣だけど」


そう、ユアの領地となるモンマ領いやユレイズ領はデスデッド領の隣だ。

恐らく、俺たちの領地が近いほうが協力とかも取りやすいと配慮してくれているのだろう。

というわけで、俺たちは「エリアテレポート」で一度魔境に戻ってユレイズ領に向かう。

そこからさっきと似たようなことを門兵として、領に入った。

まず目に入ったのがカップルのようにくっついて幸せそうな表情で過ごしている女性二人だ。

そして同じような人がかなりいる。


「モンマ領って確か。以前の領主が女性なのにも関わらず自分の妹が好きすぎて、同姓どうしのカップルを認めやすい領地づくりをしたっていう領なのよね。ちなみにその以前の領主とその妹さんは事実婚だったらしいわ」


「ユアとユイにぴったりな領地じゃないか」


「えぇ。この領地なら私たちのことも受け入れてくれる人が多そうね」


「きっと国王陛下も配慮してくれたのでしょうね」


「お姉ちゃん。将来はシンにこの領内に大きな屋敷を建ててもらって私たちの愛の巣にしよ」


「いいわね」


「任せろ。なんなら今からでも創ってやる」


そんな会話をしながらも色々なところを見て回って。

ユレイズ領の視察は終了した。

俺の領地となった魔王領を見て置くって話も出たが、既にあたりが暗くなり始めていたのもあって。

俺たちは学園の寮に帰った。

翌日の闇の日は皆、学園対抗戦だ、褒賞だ、視察だと、全員忙しく疲れていたため。

皆でゆっくりだらだら楽しく過ごした。

そしてその翌日の火の日。

俺たちは学園の訓練場で剣術と魔法、どちらも行うグループの皆とひたすら剣を交えた。

その後、俺も剣はともかく魔法は微妙な部分もあり俺が魔法の相手をしたりだったりとか皆で楽しく訓練した。

そしてその更に翌日の水の日は、Cグループ全員対俺とミコで総力戦の訓練をした。

結果は俺とミコの全戦全勝。

一緒に訓練していたやつらは慣れたのかどんどん俺に攻めてきたが、剣術だけや魔法だけのところで訓練していた人は俺とミコの実力にかなり驚いていた。

とくにあの副生徒会長はかなり不機嫌だった。


雷の日


なんだかんだで学園対抗戦の準備は今日が最後だ。

学園対抗戦は火の日からだが光の日と闇の日は休みなので今日が学園対抗戦前の学園に来る最後の日になるのだ。

皆、かなり強くなってきたと思う。


「皆集合して」


時間もいい時間になってそろそろお開きと言う頃にユアが俺たちを集めた。


「いよいよ学園対抗戦が始まるわ。私が見ている限りは大半の生徒がこの短期間で実力を大きく伸ばしたと思うわ。私たちが一緒に試合が出ることはないかもしれないけど、一緒に訓練した仲間として応援しているわ。あとは本番に全力を出すだけよ」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


「それじゃ、目指すは優勝。解散よ」


ユアのその挨拶を最後にみんなが訓練場を出ていった。

俺たちも「テレポート」で寮の自室に戻る。

そのままいつも通りいいっしょにお風呂に入り、いつも通り同じベッドで寝た。

最初こそ、慣れなかったが。

今やミコやセーラと一緒でないと安眠出来ないようになってしまった。

慣れとは恐ろしいものだ。


「シン。おやすみなさい」


「おやすみ、ミコ」


「おやすみ、シン」


「あぁ、おやすみセーラ」


俺たちは挨拶だけをして一緒の布団で眠る。

ミコとセーラは寝たようだ。

さて、俺も寝るかと思い目をつぶった瞬間。


「!?」


ミコとセーラに抱き着かれた。


「シン、シン、シン。大好き」


「シン好き。大好き、超好き」


二人は俺の耳元でそんな言葉をささやく。

二人はどんな夢を見ているのだろうか。

寝言がやばい。

などと考える俺ではない。


「二人とも、起きてるだろ」


「「バレた?」」


「はぁ、急にどうしたんだ?」


「シンは最近、私たちとのお風呂とか一緒のベッドで寝るとかいうことに慣れすぎ。ちょっとはドキドキしてほしいの」


「シンに抱き着きながら寝たら。私たちは最高の抱き枕を手に入れ、シンをドキドキさせられる。一石二鳥ってわけ」


「だから」


「おとなしく」


「「抱かれてねなさい」」


「分かったよ」


これから俺は毎日、ミコとセーラに抱き着かれながら寝ることになるのだった。

ただ、俺もそれが嬉しくないのかと言えば否定は出来ない。

ユアとユイをイチャイチャさせるのにい領民からの理解はあった方がいいと判断したので領民も同性愛者が多いという設定にしました。

シンにミコとセーラが抱き着いて寝るというのはシンたちのイチャイチャが足りないと感じた作者が暴走した結果です。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

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