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第6話 剣術

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

頂いた感想からいくつか前話の情景等の描写について変更、追加しております。

気になる点、ご希望等ございましたら、感想で教えていただけたら嬉しいです。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

なんだかんだでもうお昼になっていた。


「さてと、もうお昼ね」


「そうだな」


「シンは何かやりたいことはあるの?」


「特にはないかな、ミコは?」


「私も特にやりたいことはないわね」


「じゃあ、剣の訓練でもするかな」


「剣の訓練?」


「あぁ、前世でも剣道っていう剣の訓練はしていたんだ。っていっても使っていたのは木刀だし、親に無理やりやらされていただけだが。まぁ、そんな感じでちょっとした習慣だ」


「へぇ、だから最初に「創造」で作った武器も剣なのね」


「あぁ、一応前世で色々な武器を使ったことがあったけど、剣が一番得意だったからな」


「なるほど、まぁこんな森の中ならいつ魔物が出るかも分からないし使えて損はないしね」


ミコは少し黙って考えてから。


「ねぇ、シン、私にも剣を教えてくれないかしら」


俺としては全然かまわないが、なぜわざわざそんなことするんだろうか?

あんなにすごい魔法を使えるんだから、剣なんて使えなくても大丈夫だろうに。


「別にいいけど、なぜだ?ミコには魔法もあるし、多少剣も使えるんだろう」


「まぁそうなんだけど、剣はすこし基礎を学んだだけだから、それに剣は覚えておいて損はないと思うの。魔法は魔力が尽きたら発動できないから。それに魔法を使えなくする魔道具とか場所とかが存在するから」


「そうか、分かった」


そうして、俺は「創造」で木剣を二本創った。


そのうち一本をミコに渡し俺は剣を構える。

それに合わせてミコも剣を構えた。


「ミコから来てみてくれ、動きを見たい」


「分かったわ」


ミコの体が少し光る。「鑑定」を使ったときにように、恐らく魔力だろう。

なぜ魔力を纏ったのかはしらないが。

するとミコはその華奢な体からは想像できない速度で近づいてきた。

普通の人なら反応することなんてできないだろう。

そう、普通の人なら。


「遅い」


俺はミコの木剣に自分の木剣をあてた。それによってミコの手から剣が離れる。その隙を逃さず、俺はミコの首筋に木剣をそえる。


「えっ」


「チェックメイトだ」


まさに完勝、我ながらかなりよかったと思う。


「私の負けね。魔力で身体能力を強化していたから、勝てると思ったんだけど」


「なるほど、やっぱり魔力を纏ってたのか「鑑定」の時みたいに光ってたからもしかしたらは思ったが。でも魔力?魔法やスキルじゃなくて?」


「確かに身体能力を強化する魔法もあるけれど、実は魔力で強化した方がコスパがいいのよ、その代わり結構技術が必要なのだけど」


「そうなのか、ってかそもそも魔力で身体能力を強化するなんてことできるんだな」


「できるわよ、魔力を体に纏うことで、筋力などが上昇したり、防御力も上がったりするの。でも魔力の加減を間違えると大怪我につながるから、そこそこの腕がないと使っちゃ駄目って言われてるわ」


「いくつか質問してもいいか?」


「いいわよ」


「まずなぜ魔力をまとっただけで筋力が上がるんだ」


「正確には動作の補助をしているの。魔力は自由自在に動かせるからそれを体にまとうことで体の動きが補助され、結果的に身体能力や五感が向上するの」


「理屈は分かったが、いちいち魔力の流れを意識して身体能力を補助するのは確かに難しそうだ。じゃあ二つ目の質問だ。防御力が上がるということは魔力は実体化させることができるのか?」


「魔力の実体化は不可能ではないけど、大量の魔力がいるわ。今のシンだと全体の十分の一くらいの魔力を一気に放出してやっと数秒実体化させることができるくらいね」


「中々難しいんだな」


「えぇ、そもそもさっき言った魔力量を持っている人じたい少ないし、そもそも魔力を大量にそれも一斉に放出すること事態が難しいからできる人は少ないのよ」


「でも、ミコはできると」


「いえ、魔力を流して防御力を強化するときは魔力を実体化させてるわけじゃなくて、あくまで魔力を纏ってるだけでなの。ただ魔力を纏うと纏った魔力と体内にある魔力が反応し合って、攻撃を受けた時だけ、皮膚が固くなるのよ。固くなるって言っても動きを疎外することはないんだけどね。あと魔力を使った攻撃や防御をすると「身体強化」や「防御強化」、「魔法防御強化」というスキルを取得するから、戦闘中に魔力のことを意識する必要はないわ、まぁ一般人で取得している人はあまりいないみたいだけど、取得はめちゃくちゃ大変らしいわそれこそ数千回とかやらないとできないわ。まぁ私は一回でできたけど」


ミコが自慢気に話す。

なるほど、使えれば強そうだがかなり難しそうだな。それに関してはミコは異次元だな。

まぁ他のことについても色々異次元だが。


「さすがだな、ってかさっきミコのステータスを鑑定したときは身体強化なんてでなかったからさっきのが初めてか」


「そりゃ、だてに魔法神の加護を持ってないわよ。魔力の扱いにおいて私に勝てる人はこの世に存在しないわ」


「そうか、ミコの加護は魔法神だったな」


「えぇ、だから魔法や魔力に関しては私の十八番なの」


「なるほど、さてと魔力による身体強化のことは分かったし、剣術の続きをするか」


「そういえば、剣術の途中だったわね」


「あぁ、じゃあまず、ミコはひたすら俺の攻撃をひたすらさばいてくれ。ミコは基本魔法で戦うんだから近接のやつが近づいてきたときにうまく対処して、距離さえ取れれば後は魔力の回復待って魔法のごり押しでなんとかなるだろうしな」


「確かにそうね。私は距離さえ取って時間が稼げればいいわ」


「ならとりあえず、ミコは俺の剣術をさばけるようになればいい。まぁ余裕があれば攻撃とか防御とか色々教えるさ」


「分かったわ」


そうして俺は木剣を構える。


「ミコ、行くぞ」


ミコは静かにうなずく。

先ほどは攻撃を受け流してから反撃しただけだが、今回は初手で俺が攻撃をしかける。

そしてさっきと同様に体が少し光っているから身体強化を使っているだろう。

さっきの速度ならきっとこの程度なら受けきれるだろう。

そう考えた俺は、最初の一歩に全体重をかけ、一気に加速する。

それは身体強化をしたミコの速度を超えていた。

身体強化など魔力を使ったものではなく、正真正銘身体的な技能。

それにより繰り出される木剣。

それがミコに襲い掛かる。

そして、次の瞬間、俺の木剣がミコの首にあたる寸前、ミコは強化した身体能力で大きく後ろに飛ぶことで何とか俺の木剣から逃れた。

だが俺は追撃を行う。

再び首にあたろうかという瞬間、ミコは俺の木剣に自分の木剣を強引にあてて俺の木剣をそらすことで事なきを得る。

そしてしばらく、俺の木剣とミコの木剣とでつばぜり合いを行う。





ミコ視点

私はシンと戦っていた。

朝いつもより少し早い時間に目が覚めてしまい。

私は家のリビングでくつろいでいた。

家具などはこの世界のもではないため多少不自由はあるものの、問題なくくつろげていた。

するとシンが起きて来たので少し話した。

その中には思わず赤面してしまうという不覚をとったが忘れよう、あれは私の黒歴史だ。

そしてしばらく話していると、シンが魔法を使ってみたいと言いだした。

魔法で私の右に出る者はいないと自負しているげらいには私は魔法が大得意だった。

そして、シンの前で極限まで力を弱めた「ウィンドカッター」と「ストレージ」を使った。

そしてシンには魔力の流れを体感してもらうため、シンの手を握り魔力を送る。

正直恥ずかしかった、異性の手を握ったりすることなんて今まであの人に手を握ってもらったこと以外一度も無かった。

それに恐らく私とシンの魔力の相性は正直言ってこれ以上ないほどにいいのだ。

本来他人の魔力を流すと抵抗されることがある。

それこそ、悪すぎると魔力を流された物が死ぬくらいに。

もちろん私だってそんな危険なことをいきなりやったわけではない。

昨日、シンがスキルを使っているときのシンの魔力を少しだけ私の体内に吸収した。

私は魔力について強い耐性があるからだ。

そしてその結果シンの魔力は私の魔力と相性がいいことは分かっていた。

しかし、シンの魔力と私の魔力は私の予想以上に相性がよかった。

普通、どれだけ魔力の相性が良くても流された側はどうしても多少は不快感を感じてしまうし、流す側も流せば流すほどどんどん流しにくくなる。

しかし、シンに魔力を流したときは私の魔力はすごい勢いで流れた。

それこそ信じられないくらいの速度で、しかもシンは不快感を感じなかったという。

どれだけ相性がよくても他人の魔力をあまり多く体内に入れることはよくない。

私は、5分程してからシンに魔力を流すのをやめた。

本来はどれだけよくても30秒程度で気絶してしまうので、やはりかなり魔力の相性がいいのだと思う。

そして、剣術の訓練を行うことになり今に至る。

正直シンをなめていた。

私だって決して剣が得意なわけではなくあの人から少し基礎を教えてもらった程度だとしても、あの人以外に負けたことは無かった。

まぁ、そもそも剣で戦ったこと自体あまりなかったが。

別の世界で生きたシンに負けるなんて。

それに「身体強化」にも気づかれた。

そして今行っているつばぜり合い、今恐らくシンは手を抜いているだろう。

本来なら私の強化した身体能力についてこられるわけがないのに、シンは技術だけで私を上回っている。そして、シンはまだ本気を出していない。

なぜなら、シンの目は観察するような目だから、私の「身体強化」をシンは観察し実行しようとしている。

普通、人は本気を出すと、極度の集中状態になる。

私はそのような目をたくさん見てきた。

その経験から、シンは本気ではないと確信している。そしてこれに関しては何の根拠もない直感だが、恐らくシンはすぐに成功させるだろう。

シンは強い。

きっと、魔法の才能もある。

剣術ではどれだけ訓練してもシンに勝てる者はいないかもしれない、でも私だって負けたくはない。

私は「身体強化」に使う魔力を増やす。そうすることでさらに強化されていく。

シン、訓練とはいえ勝たせてもらうわ。

私は負けず嫌いなの。





シン視点

ミコの纏う魔力の光がだんだん濃くなっていく。

恐らくたくさんの魔力をつぎ込んでいるんだろう。

そのことから身体強化は消費する魔力の量が多ければ多いほど強化されると予想出来る。

そして俺は今の今までミコの「身体強化」を観察していた。

魔力を体内から皮膚を通して体外に放出する。

放出した魔力を纏い、それを維持する。

そして魔力を操作することで身体能力が強化される。

さっきまでは本気じゃなかった。

今回の訓練の目的はあくまでもミコに剣術を教えることだったが、自分でもノルマを課した。

それが、ミコの行っていた、「身体強化」について深く理解することだ。

そしてその目的は達成した。

だが、力は扱えないと意味がない。この力になれるために本気でミコの相手をしよう。

ミコは確かにこの世界のことをよく知っていて、魔法など、自分が知らないこともたくさん知っている。

だが、剣で負けるつもりはない。

俺はさらに纏う魔力の量を増やす。

そして俺の纏う魔力量が俺の魔力の限界保有量の半分に到達した瞬間、一瞬でミコの懐に入り込む。しかし、ミコは魔力により、最大限強化した視力により、俺が接近してきたのを確認し、腕に魔力を集中した。

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