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第58話 ダンジョンスタンピード2

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

俺たちはダンジョンから出てくる魔物狩りまくっていた。

周りに被害を出さないように強力な魔法やスキルは使えない。

なので俺は直接魔物を斬って倒していく。

ミコも下級や中級の魔法で倒していく。

セーラ、ゼミル、ユア、ユイもそんな感じで周辺に被害を出さないように力を制御しつつ戦っている。

周りには上級生や教師たちもいるが、手を煩わせる気はない。

俺たちはひたすらに魔物を狩り続ける。


「シン、魔力が1割を切ったわ。回復してくれないから?」


ユイは魔法を使って魔物を倒している。

体質的に魔力が多いとはいえまだ俺やミコ、セーラのようにレベルが高いわけではない。

そのため、大量に連続して魔法を使うとさすがに回復が追い付かず魔力切れを起こしてしまう。

これは魔法使いなら誰でも起こることだ。

本来なら、一度下がって魔力が回復するのを待つのが普通だ。


「了解。「マナヒール」」


だが、俺たちの場合そんなことはしなくてもいい。

なぜなら「マナヒール」で回復させることができるからだ。


「ありがとう「ファイヤランス×100」」


俺たちはこんな感じでひたすらに魔物を狩っていく。

まぁ出てくる魔物はゴブリンの上位主ばかりなのでそこまで危険はない。

無論、数が数なので普通ならかなり苦しい状況だがこの面子なら問題ないだろう。


「ゴブリンロードだ」


すると、後ろから声が聞こえてきた。

俺たちは一斉にダンジョンの入り口を見る。

そこにはゴブリンロードが大量に出てきた。

その数は現在目視できるだけで十数匹。

まだまだ出てきている。

ダンジョンのボス部屋でも二匹だったのを考えるとかなり多いな。


「まぁやることは変わるまい」


そして俺は「神速」を使いゴブリンロードに接近し切り捨てる。

だが、すぐさま周りを囲まれてしまった。

そういえば魔物は強ければ強いほど知能が高いものが多いのだった。

獲物を囲うくらいするか。

まぁ、囲まれようが関係ないが。

俺は頭上に「ダークシールド」を展開する。


「ウィンドランスレイン」


すると、ミコが風属性上級魔法「ウィンドランスレイン」を発動した。

風の槍が降り注いでくる。

俺は「ダークシールド」によって防がれているが周りにいるゴブリンロードたちはひとたまりもなく、風の槍に貫かれて死んだ。


「瞬間斬:三の剣「瞬舞」」


その瞬間、俺は舞を舞うかのように剣を振る。

その舞は一瞬、されど周りにいたゴブリンロードは倒されていった。

俺は一度下がる。


「ミコ、助かった」


「ふふ、よく言うわ。最初から私が「ウィンドランスレイン」を使うのが分かっていたからこそ「ダークシールド」を展開したのでしょう」


「バレてたか」


「そりゃ、私が魔法を発動する前に展開してたんだからね。どうして私が「ウィンドランスレイン」を使うってわかったの?「魔眼」を使っていたようには見えなかったけど」


「魔眼」の統合に使用した際に「未来視」というスキルがある。

このスキルは使用時、2~3秒後という限定的な未来を見ることができる。

まぁ「未来視」で見れたものも絶対ではないが、高い確率であたる。

余談だが統合に使ったスキルは「超鑑定」や「鑑定」には載らないが使えはする。

例えば、「魔力結界」は「絶対防御結界」に統合されたが、「魔力結界」というスキルとして使える。


「別に未来をみたわけじゃない。俺だってなんだかんだでミコとは1年近く一緒にいるからな。ある程度のことはわかる」


「もう」


ミコは顔をそっぽ向けてしまった。

どうしたのだろうか?


「シン、少し数が増えてきたわ。何か策はない?」


セーラが何か策がないか聞いてくる。


「策など必要ない。全員一度下がれ」


俺の言葉を聞いたセーラ、ゼミル、ユア、ユイは俺たちの近くに下がってくる。

本来ならこの場で指揮するのは生徒会長であるユアか王女であるセーラなのだが、二人が事前に俺の指揮に従うと宣言したため、指揮は俺がする。


「俺が一気に狩る」


その瞬間、俺は「超強化」「神速」「超集中」を発動する。


「瞬間斬:四の剣「乱剣」」


その瞬間、俺は一瞬で移動しながらひたすらに神魔を振るう。

かなり多かった魔物の数がかなり減った。


「瞬間斬:五の剣「千剣」」


またもや一瞬で移動しながら千回ほど神魔を振るう。

残っていた魔物たちも一瞬で切り刻まれた。

周りで見ていた教師や上級生は何が起きたのか理解できなかった。

気づいたら魔物たちが倒れ、切り刻まれたのだから。

だが、ダンジョンからはまだまだ魔物が出てくる。

俺は接近し剣を振るう。

ダンジョンから出てきてすぐに狩れば俺一人でも対処できるのだ。

俺はひたすらに神魔を振るい、魔物を倒していく。





ミコ視点


「あれが、シンの本気」


ゼミルが信じられないようなものを見た顔で言う。


「何を言っているの?シンは全然本気じゃないわよ」


シンが本気ならば既にここ一帯は更地になっている。

それにあの程度の魔物なら一瞬で終わらせただろう。


「え」


「そうね、精々1割くらいかしら」


「嘘でしょ」


ゼミルは信じられないといった表情でこちらを見る。


「へえーあれで1割か」


「確かに私を助けてくれた時の方が強そうだったもんね」


「二人はなんで騒然と見れるの?」


「私たちはよく知ってるのよ」


「シン、ミコ、セーラには常識なんて通用しないって」


酷い言いようだが、否定はできない。

やろうと思えば世界を滅ぼすことのできる存在に常識を求めないでほしい。

にしても、シンがあんな風に激しく戦うことってあんまりないから新鮮な気がするわね。

いつも、魔法か斬撃、アーツばかり使うから直接神魔で斬ったりしないのよね。

私やセーラとの摸擬戦だって結局はアーツの打ち合いになっちゃうし、剣術のみの戦いだとシンってほとんど動かず私やセーラの攻撃をしのぎ切っちゃうから、あんなふうに剣で激しく動いて戦うのは新鮮だわ。

それにしてもさっきのは反則だわ。

私のことがだいたいわかるだなんて。

本当に、たまにああいうことを言うの卑怯だと思う。

私がそんなことを考えているとゴブリンロードばかりだったのがついにゴブリンキングが出てきた。

しかも、これまた数匹。


「さっきから思ってたんだけど、ダンジョンスタンピードでてくる魔物ってこんな感じなの?ダンジョン内にいる魔物が強化されて出てくるのは知っているけれど、普通はボス部屋に2匹しかいないゴブリンロードや階層ボスであるゴブリンキングがこんなにたくさん出てくるものなの?」


セーラがこの中で最も知識があるであろう、ユアに聞く。

その疑問については私も思っていた。

これ、私たちがいなかったら普通にかなり死人が出ていたかもしれない。

後ろにいる上級生や教師ではとても対処できるとは思えない。


「確かにおかしいわ。普通、階層ボスが何体も出てくることなんてないはず」


ユアは少し考えながらもそう答える。

これは、もっとそういう知識がある人に聞くべきだろう。

私もかなりの知識を持っているが、私の知識は魔法に偏っているのだ。


「それじゃあ、聞いてみましょうか」


私はマーゼに「念話」をつなぐ。


(学園長、少しよろしいですか?)


(この声はミコちゃんかな。大丈夫?増援は必要?)


(それに関しては問題ありません。学園長は今どこに?)


(今そっちに向かっているところ。ちょっと色々とやらないといけないことがあったから別のところにいたけど、私も魔物と戦わないとね。っともうすぐ着くよ)


すると、後ろの上級生や教師たちの人垣の中からマーゼが出来てきた。


「これはこれは、シン君たちで今のところは大丈夫そうだね」


「はい、今はシンが一人で戦ってくれてます」


「援護しなくていいの?」


「必要ないですね。むしろ意識外からの攻撃を放ってシンに当ったら元も子もないですし。まぁ余程強力な攻撃じゃないとシンが傷つくことなんてないでしょうがね」


「なるほど。それで私に「念話」をつないできた要件は?」


「いえ、出てくる魔物が少しおかしいんです」


「おかしい?」


「今って何の魔物が出てきてます?」


「ゴブリンキングだね。このダンジョンの第一層のボスだから出てきてもおかしくないと思うけど」


「それが、ゴブリンキングが複数体出てきてるんです」


そして私たちは示し合わせたわけではないが同時にシンが戦っている方を見る。

マーゼも私たちの視界につられてシンが戦っている方を見る。

するとちょうどシンがゴブリンキングを切り伏せた。

だが、まだまだゴブリンキングは出てくる。

私は「ストレージ」に魔物の死体を入れる。

大量に狩るのだから魔物の死体が足元にあると邪魔だ。

だから手が空いている人が定期的に魔物を死体を「無限収納」、「収納」か「ストレージ」に片づけなければならないのだ。

すると、またゴブリンキングが数体ダンジョンから出てくる。


「確かに、複数体出てきているね」


「これって普通なんですか?」


ユアがマーゼに聞く。


「いや、普通はこうはならない。基本的に階層ボスはダンジョンスタンピード1度に1回しか出現しないはずよ。これは想定外ね。しかもかなり悪いわ」


「学園長、これに心当たりは?」


セーラがマーゼに聞く。


「一つあるわ。恐らく、今回のダンジョンスタンピードはただのダンジョンスタンピードじゃなくて、イレギュラーダンジョンスタンピードよ」


「「「「イレギュラーダンジョンスタンピード?」」」」


「イレギュラーダンジョンスタンピードっていうのは普通のダンジョンスタンピードよりもはるかに危険で、魔物の強化率とか出てくる魔物の数とかが普通の数倍になるものよ。そして、ダンジョン管理人が現れるわ」


「ダンジョン管理人?」


「ダンジョンマスターとはまた違う魔物でダンジョンマスターよりも強いとされているわ。まぁイレギュラーダンジョンスタンピードなんて数百年に一回しか発生しないと言われているからあまり情報がないのよね。とにかく、皆は無理だと思ったら逃げて頂戴。本来、ダンジョンスタンピードの対処は貴方達の年齢でするものじゃないしね」


「「「「分かりました」」」」


「さてと、それじゃ私も後ろにいる人垣に埋もれてこようかな」


そう言ってマーゼは私たちの更に後ろに下がる。

すると、ダンジョンからフォレストモンキーが現れた。

ようやく、第一層の魔物ができったのだろう。

シンは変わらず神魔で直接斬っていく。

戦いはまだまだ続きそうだ。

ヤバい、短くするつもりだったのにダンジョンスタンピードも長くなりそう。

もしかしたらダンジョンから帰ったら学園編を終わりにするかもしれません。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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