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第52話 ユイのダンジョン実習3

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

前話を追加しています。

追加後をご覧になっていない方はご覧ください。

私たちは第四層へと続く階段を降りていた。


「第四層はどんな景色だろうね」


「楽しみね」


ボスを倒し、十分な休憩も取ったのでダンジョン攻略を再開することにしたのだ。

そして階段を降り、第四層に入るとそこは砂漠だった。


「あっつ」


「暑いね」


「暑いと戦いにくいから嫌い」


「暑い、だるい」


皆暑いのは嫌いなようでとても渋い顔をする。


「クールウォーター」


ベルが水属性下級魔法である「クールウォーター」を発動する。

「クールウォーター」は冷たい水を出す魔法だ。

ミコはそれを浮かせて手その中に手を入れて涼む。


「冷たくなくなった」


「クールウォーター」で創り出した冷たい水はすくにぬるい水に変わってしまった。


「これはどうにかしないと戦闘に支障をきたすわね。しょうがない。魔力消費が大変なことになるだろうけどしょうがない「ウィンド」」


私は冷たい風が吹くイメージをしながら「ウィンド」を使う。

すると冷たい風が出てくる。


「あ、涼しい」


「こんなことできるんだ」


「気持ちい」


「満足してもらえてるなら何よりだけど、できれば早く攻略してほしい。これとても魔力の消費が激しいから、さっきずっと「ナイトビジョン」使い続けてたのもあってさすがに魔力がもうかなり少ない。今3割切ってる」


「やばいじゃん。そういえば当たり前だよね。第三層にいる間戦闘してなくてもずっと魔法を使ってくれてたもんね。気づかなくてごめん。無理しないでね」


「大丈夫。魔力を補充する手段がないわけでもないから、でもなるべくしたくないから早く攻略してほしい」


「OK」


「みんな急ぐよ」


「「了解」」


みんなすぐに移動を始める。

といっても形式は変わらない基本的に出てきた魔物は全てレアが素材に変えていく。

ただ、さすがに第四層の魔物は強く中々倒せない。

援護したいが、なるべく魔力は消費したくない。

なぜ魔力の多いユイの魔力がここまで減っているのにはいくつか理由がある。

1つ目はダンジョンという特殊な環境のせいで魔力の回復が遅いこと。

魔力の回復速度というのは周囲の環境によって遅くなったり早くなったりする。

ユイの場合はユアと一緒にいたり、話していたりしていると魔力の回復速度はとても速くなる。

2つ目はシンプルに魔力を大量に使っていること。

第三層ではユイは常に「ナイトビジョン」の魔法を使い続けていた。

「ナイトビジョン」は光属性下級魔法であるためそこまで魔力の消費は激しくない。

が、それを4人分、そして長時間行えば魔力の消費量もかなりのものになる。

さらに戦闘でも高威力の魔法をバンバン使っているため魔力を大量に消費する。

そして今は「ウィンド」の風の温度を変えるという高等かつ魔力消費の激しいことを行っている。

「ウィンド」の温度を変えるなど、魔法をイメージによって工夫するということ自体は珍しいことではなく、むしろ魔法を使うものとしては当たり前のことでもある。

だが、それは基本的に形を変えたり追尾させたりなど戦闘中の一瞬で行うものであり、長時間するものではない。

実際にシンたちの班も温度関係はすべてミコに頼っていた。

これはミコが魔法が得意だというのもあるが、普段ならこういった些細なことはシンやセーラはミコに頼らない。

自分である程度なんとかする。

シンやセーラでも涼しい手段といえば「ウィンド」の風を冷たくすることが思い浮かぶ。

だがシンやセーラでさえ魔力消費が馬鹿にならないとミコに頼るレベルなのだ。

いくら魔力が多くてもレベルの低いユイが全てするのはかなり厳しいのが現状だ。

まぁとにかくユイはなるべく魔力を使いたくないのだ。

ランたちもそれは察している。


「ウォータージェット」


ベルがユイの代わりに援護する。

それによって魔物が怯み、レアが剣を突き刺してトドメを刺す。


「ベル、助かった」


レアがベルにお礼を言う。


「困ったときはお互い様」


ベルはそう言った。


「ごめん、援護したかったんだけどなるべく魔力を使いたくなくて」


「ユイはしょうがないし、ランはあまり戦闘が得意じゃないんだからしょうがない。ベルも言ってくれた通り困ったときはお互い様だ」


レアがそう言ってくれる。

ちなみに、今更だがランは戦闘が得意ではない。

加護は剣士らしいのだが、剣を振るのはあまり好きではなくレベルも低いためあまり強くない。

ランは学力でAクラスにいるタイプの人間なのだ。

あと、ついでにコミュ力か。

コミュ力に関しては私に半分ほど渡してほしいものだ。

そして攻略を進める。

基本的にはレアが戦い、時間がかかりそうだったらベルが援護する。

という感じで進んでいった。

ただ、何度か謎に強くてレア、ベル、私の三人がかりでなんとか倒したサボテン型の魔物がいた。

なんであんな見た目の魔物があんなに強いのかよくわからない。

そんなこんなで第四層のボス部屋の前に着く。


「みんな同じこと考えていると思うけど一応聞いとくね。休憩する?」


全員が首を横に振る。

魔法で涼しくしているといっても多少の暑さは感じる。

皆はやくこの階層を出ため休憩せずボスに挑むことになった。

ランがボス部屋の扉を開ける。

そこには、、、

どでかいサボテンがいた。

もうみんなげんなりだ。


「「トリプルスラッシュ」「トリプルスラッシュ」「トリプルスラッシュ」」


「「ウォータージェット」「ウォータージェット」「ウォータージェット」」


「「スラッシュ」「ダブルスラッシュ」「トリプルスラッシュ」」


「火属性災害級魔法「インフェルノ」」


全員、即座に攻撃をする。

咄嗟に「インフェルノ」を使ってしまったが、このメンバーなら問題ないだろう。

何かあったらお姉ちゃんかシン、ミコ、セーラに頼ろう。

サボテンもさすがに一気に攻撃が来たのに反応できずに素材となった。

まぁ、明らかに「インフェルノ」によりダメージが大きかったが。

それはそれとして、階段と魔法陣と宝箱が出現した。

宝箱はいつものようにランに開けてもらう。

中にはネックレスが入っていた。

それを「鑑定」すると、、


名前:「反射の腕輪」

効果:装備中、遠距離攻撃を25%で反射する。

   自分よりも魔力の強い存在からの遠距離攻撃では効果が発動しない。


「反射の腕輪ね」


「これもユイじゃない?多分この中でユイが一番魔力強いでしょ」


「魔力量とか貢献度とか諸々考えたらユイ」


「え、でも私はもうネックレスしてるし」


「交換してもいいんじゃない?」


「じゃあそうさせてもらう。今つけてるのは次に魔力が高いベルに渡してもいい」


「「異論なし」」


「じゃ、これをベルに」


私は自分がつけているネックレスを外してベルに渡す。

そして宝箱の中に入っていた新たなネックレスを付ける。


「よしと。じゃあいったん休憩しよ。ボス部屋の中は暑くなくてよかった」


そう、第四層は暑かったがボス部屋に入ると気温はちょうどいいくらいだ。

そして全員、自分が楽な態勢で休憩する。

私はボス部屋の端に移動する。

私は今から魔力を回復させるのだ。

私は「収納」から時計を取り出す。

時間的には大丈夫だろう。

私はピアスに魔力を流す。


(お姉ちゃん、お姉ちゃん、今大丈夫?)


そう私はピアスの「念話」機能で最愛の姉である、ユア・リムソンに連絡しているのである。


(大丈夫よ。何か困ったことがあった?今すぐにでもダンジョンに向かった方がいい?それとも帰ってきてから始末しにといけない人がいる?)


お姉ちゃんは私のことを溺愛している。

ユアお姉ちゃんが心配してくれているというのは、私への愛の証明なのだ。

とても嬉しい。

勿論、お姉ちゃんに心配をかけて悪いとも思っているが、どうしても嬉しい気持ちが勝ってしまう。


(大丈夫だよ。班員のみんなはとても良くしてくれてるし、ただちょっと魔力を使いぎて疲れちゃったから、お姉ちゃんの声が聞きたくなちゃって)


(ふふ、嬉しいわ。いつでも連絡していいからね)


(うん)


私の頭の中でお姉ちゃんの声が聞こえる。

それがとても心地よく、物凄いスピードで魔力が回復していくのが分かった。





ユア・リムソン視点


私は妹である、ユイ・リムソンが大好きだ。

そんな大好きな妹が今日からダンジョン実習で三日近くいない。

とても悲しいことだが、私はお姉ちゃんなので我慢する。

我慢するのだ。

結論から言おう、無理だった。

私は授業が終わってすぐに「念話」でユイに連絡した。

すると、運よくユイも休憩中だったみたいで話すことができた。

ぶっちゃけうちの妹は可愛すぎると思う。

でも最後は仕返しができた。

私は帰ったらユイをドロドロに甘やかすことを決めた。

そして私は今、生徒会室で生徒会長として仕事をしている。

本来ならいるはずの生徒会のメンバーはいない。

この仕事は生徒会長である私にしか出来ないことなのだ。

そして仕事がひと段落して少し休憩していると、ユイからの連絡があった。

なんでも疲れていて私の声が聞きたくなったらしい。

この妹、可愛すぎか。

本当に今からでもダンジョンに行って抱きしめたい。

ユイがダンジョンから帰ったら一日中抱きしめよう。

私はそうひそかに誓った。

ユイが可愛すぎるのがいけないんだ。

ユイは私をたぶらかす可愛い可愛い可愛い可愛い小悪魔ちゃんである。

だが、ユイにこんなことを考えていることを悟られてはいけない。

私にも一応姉の威厳というものは、、、

必要ないが、ユイの前ではいいお姉ちゃんでありたいのだ。

ユイはダンジョン実習をしっかりと行っているようだ。

もっと話していたいのに休憩が終わってしまったようだ。

ユイはとても残念そうに「念話」を解除しようとする。

その時に、私はいいことを思いついた。





ユイ・リムソン視点


(ユイ、きらないで頂戴)


お姉ちゃんがそう言ってくれるなら切る理由など存在するわけがなく私は「念話」を解除するのをやめる。


(どうしたのお姉ちゃん?)


(ユイ、私はもっとユイの話したいわ。ユイはどうかしら?)


(お姉ちゃんともっと話したい。話したくないわけがない)


私はついくい気味に言ってしまう。


(ふふ、そう。ありがとう。それじゃそのままでいいわ)


(でもこれから私ダンジョン攻略だよ)


(別に魔力を消費するのは私なんだからいいじゃない。ダンジョン攻略しながら私と話せばいいじゃない。少し難しいだろうけどできる?)


(勿論できる)


私は昔からマルチタスクは得意だ。

その程度のこと造作もないだろう。


(それじゃ、もっと話を聞かせてちょうだい)


「ユア、そろそろ攻略再開しよ」


「OK」(それじゃ、今度は謎に強いサボテン型魔物の話ね)


結論から言おう、お姉ちゃんとの「念話」しながらのダンジョン攻略は全く問題なかった。

多分、ランたちは私がお姉ちゃんと「念話」しているなんて思っていないだろう。

そして私はお姉ちゃんと「念話」で話しながらダンジョンボスがいる扉の前までついていた。

百合はいい。

もっといちゃつかせたい。

最近、体調が治ったばかりなのに少し私生活が忙しくてあまり時間が取れてないです。

すこし話が短くてあとから追加するっていうのが増えるかもしれません。

ご了承ください。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

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