第51話 ユイのダンジョン実習2
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私は今、ダンジョン実習に来ている。
そして、今は休憩中。
さっきまでは何の面白みのない、ただの休息だった。
そう、さっきまでは。
なんとつい先程から私の最愛の人であるユア姉ちゃんから「念話」が届いているのだから。
(ユイ、辛くなったらすぐに私に連絡するのよ。例えダンジョンボスの部屋にだって私はすぐにでも迎えに行くから)
普通、学園から私達が今いる「魔物の巣窟」ダンジョンは馬車でも数時間移動する必要がある上にいくら低級ダンジョンとはいえ、そんなすぐにダンジョンボスの部屋に行くことは不可能だけれど、お姉ちゃんなら本当に来てしまう気がする。
それくらい、私のお姉ちゃんは凄いのだ。
(大丈夫だよ!私もシンたちのおかげでもう、昔みたいに弱くないし)
(それは、分かってるけど姉としては心配なの)
やっぱりお姉ちゃんは私に甘い。
それこそ、砂糖より甘いと言ってもいいだろう。
そして、その甘さが心地いい。
お姉ちゃんの声を聴くだけで、疲れが吹き飛んだ。
あぁ、私は本当にお姉ちゃんのことご大好きだ。
(心配してくれてありがと。何かあったら連絡するね。それと一つお願いしてもいいかな?)
(何々?ユイのためなら私、何でもやっちゃうよ。)
今、お姉ちゃんがどんな姿をしているなかは分からないが自信満々に胸を張っている姿が目に浮かぶ。
そして私は、お姉ちゃんにそのお願いを告げる。
(ダンジョン実習から帰ったらたくさん甘やかして欲しい)
(!?)
お姉ちゃんは動揺してか、声にならない悲鳴をあげる。
(わ、分かったわ。帰ってきたら嫌になるくらい甘やかしてあげる。覚悟しててね)
(うん。楽しみにしてる。でも、一つだけ訂正)
(訂正?)
(私がお姉ちゃんに甘やかされて嫌になることなんてないよ)
(!?)
お姉ちゃんはまたもや声にならない悲鳴をあげる。
動揺するお姉ちゃんの声もいいな。
じゃあトドメを刺そう。
(お姉ちゃん、大好きだよ)
(私もユイのこと世界で一番大好きだよ)
(!?)
トドメを刺そうとしたらカウンターをくらってしまった。
いや、反則でしょ。
私にはお姉ちゃんの世界で一番大好きだよという言葉は少々刺激が強すぎたようだ。
そして、お互いに切りたくないと思いながらも「念話」を切った。
私はボス部屋に戻る。
「あ、ユイも戻ってきたし移動しようか」
ランがそう言い、私達は階段を降りて第三層へ移動する。
第三層は洞窟か広がっていた。
「少し暗いねー」
「暗い、戦いに支障出るかも」
確かに暗いところに慣れていなければ、戦いに支障をきたすかもしれない。
しょうがない。
「ナイトビジョン」
私は皆に光属性下級魔法「ナイトビジョン」を使った。
「ナイトビジョン」は簡単にいえば暗視魔法で暗いところが明るく見える魔法だ。
何でも、シンが暗い部屋での作業の効率化のために創った魔法らしい。
ミコから「メモリートレース」によって貰った魔法の知識の中にはこんな知識もあったりする。
普通、魔法を創るっていうこと自体おかしいことだが
、シンたちには常識が存在しないので、気に来たら負けだ。
「明るくなった。これはユイの魔法?」
私は首を縦に振る。
「凄い魔法だね。さっきまでよく目をこらさないと周りが全く見えないくらい暗かたのに、今は外と遜色ないくらい明るい」
「魔法が得意な友人に教えて貰ったの」
「もしかして、セーラ殿下の護衛騎士?」
「正解」
「いいなー。羨ましい」
「羨ましい?」
「もしかして知らないの?セーラ殿下の女の方の護衛騎士は災禍の魔女の再来って言われてるのよ」
災禍の魔女というのは、4000年前に存在したとされる伝説の魔法使いだ。
曰く、魔王の妹であり、魔王のことをとても慕っていた。
曰く、種族は吸血鬼であり、魔王の名が他国に知られる前に吸血鬼族の国が何者かによって滅ぼされたことから、吸血鬼族最後の生き残りと言われている。
曰く、あらゆる魔法を基本属性、固有属性関係なく操り、基本属性の魔法が強力なのは勿論、固有属性に関してはその固有属性をもつ本人よりも上手く使う。
曰く、たった一人で、たった一つの魔法で10000の軍を一瞬で壊滅させた。
など、たくさんの伝説が残されている。
ミコの魔法の知識と魔法の技術は郡を抜いているからそう言われても不思議じゃないだろう。
「確かに、ミコの加護は魔法神だしね」
「その話って本当なの?」
どうやら、神族系の加護は希少すぎて、ミコの加護が魔法神だというのは信じられていないらしい。
「本当よ、実際に「鑑定」してみたから間違いないわ」
「へぇーそうなんだ。さすがにデマだと思ってた。それじゃ、この時代には神族系の加護が2人もいるわけか。すごい時代だね」
「え、シンの加護が創造神っていうは知らないの?」
「え、それも本当なの?」
「えぇ、本当のこと。そっちも「鑑定」下から間違いない」
「ってことはこの時代には神族系の加護が3人もいるっこと!? やばすぎ。この時代ってめっちゃすごいじゃん。そういえば、どうやってセーラ王女殿下の護衛騎士と知り合ったの?」
「私がセーラと友達だからそのつながりでね」
「ユイはセーラー王女でも仲いいんだっけ」
「えぇそうよ。私はセーラに紹介してもらってシンとミコと知り合って、二人に魔法を使えるようにしてもらったの」
「その二人って平民なんでしょ平民なのにめっちゃ凄いね」
「うん、2人はとても凄い、有名な医者や研究家が調べても足がかりすら掴めなかった私の魔法が使えない体質を治してくらたんだもん」
「強い人なんだな」
シンとミコに興味があるのか、私とランの会話にレアが入ってきたきた。
「えぇ少しだけ力を見せてもらったんだけど、今の私じゃ到底かなわない」
「あれだけ強い魔法をバンバンと使っておいて?」
「えぇ、全くかなわないと思うわ。そもそも、私が使ってる魔法を教えてくれたのだってミコだし。ミコなら私なんかよりもっと上手く魔法を使う」
「へぇ、ミコっていう人に興味をわいた」
レアは戦いが好きだからか強い人に興味があるようだ。
「強さで言えばシンもめっちゃ強いよ魔法も私より強いし剣術に関しては多分この国一番じゃないかな」
「シンって護衛騎士もそんなに強いの?」
「うん、戦ってるところ見たことあるけど目で追えなかった」
私とお姉ちゃんはシンとミコと知り合ってからよく 放課後など、一緒に過ごしたりしていた。
その中でシン、ミコ、セーラが戦っているところも見たことあるのだ。
「シンっていう人にも興味わいた。私も剣術は得意だから、剣術について色々教えてもらいたい」
そんな会話をしながらも私たちは移動していた。
魔物もたまに出てくるが全てレアが一瞬で倒していく。
私たちがやることといえばレアが倒した魔物の素材を拾うくらいだ。
そんな風な第三層を攻略して行き、遂に第3層のボス部屋の前まで辿り着いた。
「ボスと戦う前に一旦休憩にしよ。私疲れちゃった」
ランがそういうので一旦休憩を取ることにした。
そして、休憩が終わりボスと戦う。
「みんな、ボス部屋に入った瞬間に一斉攻撃しよ」
「「「了解」」」
みんな、早く暗い洞窟から出たいのだ。
「ナイトビジョン」で明るいと言ってもやはりストレスは溜まる。
そして ランがボス部屋の扉を開ける。
それと、同時に
「トリプルスラッシュ」
「火属性上級魔法「ヘルファイア」」
「水属性上級魔法「ウォーターランスレイン」」
「スラッシュ」
レアからは3つの斬撃が、私からは強い炎がベルからは水の槍の雨が、ランからは普通の斬撃が。
それぞれボスに放たれる。
ボスはあっけなく素材となった。
そして、階段と魔法陣と宝箱が出現した。
私たちも3回目になるとなれてきて、ランが宝箱を開けた。
宝箱の中には赤い液体の入った瓶が入っていた。
それを「鑑定」すると、この瓶の中の液体はレッサーヴァンパイアの血であり、下位のヴァンパイアを作り出せるということがわかった。
誰も欲しがらず、結果的にリーダーであるランが持って帰ることになった。
そして私たちは再び休憩することになった。
私たちのダンジョン攻略はまだまだ続く。
百合じゃゃゃゃ。
もっとイチャイチャさせるぞー!!
近々、50話記念の番外編を書きたいと思います。
もしかしたら別の枠で出すかもしれませんが、出すときには報告しますので、ぜひ見てください。
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