第47話 ダンジョン実習4
初心者です。
生暖かい目でご覧ください。
誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。
前話の文量はあまりにも少なかったため追加しております。
まだ、追加後をご覧になっていない方はそちらからご覧ください。
また、この話も体調が少し回復したため文を追加しております。
俺たちは第三層のボス部屋の前まで来ていた。
「これが第三層のボス部屋か」
「とりあえず入りましょ」
そう言ってセーラがボス部屋の扉を開ける。
「ふふふ、よくぞここまで来た人間よ。褒めてやろう。私はレッサーヴァンパイア。名をミドという」
そこには羽の生えた人型の魔物がいた。
レッサーヴァンパイアとはどんな種族なのだろうか?
俺たちは「鑑定」や「超鑑定」を発動する。
種族:レッサーヴァンパイア
名前:ミド
性別:男
年齢:28歳
ランク:A
レベル:95
魔力量:792
スキル:吸血、血液強化、噛みつき、ひっかき、超音波、血液強化
適正属性:血
称号:「魔物の巣窟」ダンジョン第三層ボス
さっきのジャイアントバットとあまり変わらないな。
「ミコ、吸血鬼とヴァンパイアって何が違うんだ?」
「色々違うけど吸血鬼は人でヴァンパイアは魔物ってことかしら」
「人型をして人の言葉を話しているが魔物なのか?」
「そもそも、人と魔物の違いって二つあるの。一つは魔石の有無ね。魔石がある生物のことを魔物というわ。二つ目が加護の有無ね。魔物は基本的に加護はないわ。まぁ高位の魔物やアンデットは加護を持っていたりもするけどね」
「なるほど、つまり吸血鬼は魔石もないし加護があるから人間でヴァンパイアは魔石があって加護もないから魔物ってわけか」
「そういうこと。他にも吸血鬼とヴァンパイアには違いがあって吸血鬼はあくまで血が好きってだけで血でしか栄養補給ができないわけじゃなくて普通の食事でも栄養補給ができるわ。それに対してヴァンパイアは血しか飲めないの。これも吸血鬼とヴァンパイアの違いね」
「なるほど」
「まぁ、昔は吸血鬼はヴァンパイアと同じ魔物だと勝手に決めつけたアホもいたけどね」
「ロクでもないやつだな」
「そうね。まぁあいつはレッサーヴァンパイア。ヴァンパイアの落ちこぼれよ。サクッと倒しちゃいましょ」
そう言ってミコは水属性魔法「ビッグオーシャン」を使い、レッサーヴァンパイアに水をかける。
「うわっ」
レッサーヴァンパイアは急いで逃げようとするが間に合わず水を被った。
「ヴァンパイアは流水が苦手なのよ。高位のヴァンパイアは平気だけどこいつみたいなレッサーヴァンパイアは水かけられたら弱体化するのよ」
「なるほど」
「水に濡れたレッサーヴァンパイアはゴブリンと同程度の力しかないわ「マナバレット」」
水に濡れて弱っていたミドはミコの「マナバレット」に眉間を貫かれ素材となった。
あっけないものだな。
ボスが倒されたため、階段と魔法陣と宝箱が出現した。
俺たちはゼミルに「ハイパーラック」をかける。
3回目になるとゼミルも慣れたものでさっさと宝箱を開ける。
そこには、赤い液体の入った瓶があった。
俺たちは「鑑定」「超鑑定」を発動する。
鑑定結界はこうだ。
名前:ハイヴァンパイアの血液
概要:Sランクの魔物であるハイヴァンパイアの血液、ヴァンパイアの血液は飲むか傷口にかけるとそのものもヴァンパイアとなる。ハイヴァンパイアの血液ともなればそのものの強さやポテンシャルも関係するが、そこそこ上位のヴァンパイアとなる。
「つまり、これを飲めばヴァンパイアになれるわけか。ミコこれって使っても戻さるのか?」
「普通は無理ね。種族が変わるってことは魂そのものも変質しちゃうから時間を戻しても意味ないし」
「なるほど」
確かに人から魔物に変質すれば、魂も変質してもおかしくはないな。
「ただ、私なら話は別だけど」
ミコが俺にしか聞こえないくらい小さな声でそう言う。
「どういうことだ?」
「さっきはヴァンパイアと吸血鬼の違いを行ったけど、やっぱりヴァンパイアと吸血鬼は似ているところもあるから私がその血を飲んだらヴァンパイアじゃなくて吸血鬼に戻ると思うわ」
「そうなのか。それじゃあミコ、これ飲むか?」
「遠慮するわ。やろうと思えばこんなものば無くても吸血鬼に戻ることだってできるし。それに、吸血鬼っていうのは高潔な種族だから基本的には好きな存在の血しか飲まないの。だから例え吸血鬼に戻るためであってもどこの誰とも知れぬ魔物の血を飲もうとは思えないわ」
「まぁ、普通に考えて知らない人の血を飲みたいとは思わないわな」
「そう言うこと」
「じゃあ取り敢えず、このハイヴァンパイアの血は俺が持っていようかな」
俺がそう言った瞬間、
ミコが眉をひそめた。
「シン。私、シンがその血をもつの嫌」
今度は俺が目を見開いた。
ミコが嫌なんていうことはとても珍しいからだ。
「どうして、俺がこの血を持つのが嫌なんだ?」
「私以外のヴァンパイアや吸血鬼のものをシンが持っているのが嫌なの。例え素材であっても嫉妬しちゃう」
そう、ミコは俺に上目遣いでお願いしてくる。
かわいすぎるだろ。
反則だ。
俺はミコにしか聞こえないくらいの小さな声からセーラやゼミルにも聞こえるくらいの声で、
「ゼミル、これも俺らいらないしゼミルにやはよ」
「いいの?私、他にも色々貰ってるけど」
「構わん。気にするな」
「分かったわ」
「さて、じゃあ第四層に移動しましょうか」
セーラがそう言い、俺たちは階段を降りる。
俺たちはこういった形で「魔物の巣窟」の第三層を攻略したのだった。
第四層は砂漠が広がっていた。
「暑いな」
「暑いわね」
「暑い」
「暑いわ」
そう、このエリアは砂漠名だけあって滅茶苦茶暑い。
俺たちは「自然影響無効」があるためただの暑さやただの寒さで死ぬことはない。
ただ、暑さは普通に感じるのだ。
「ミコ、頼めるか?」
「了解。風、氷混合属性最下級魔法「フリーズウィンド」」
ミコは「フリーズウィンド」という冷たい風を出す魔法を使う。
ちなみにだが氷属性はミコの固有属性なため、基本的にはミコしか使えない。
そのため、この魔法をミコしか使えなかったりする。
「涼しい」
「涼しいわ」
二人とも満足したようだ。
暑さは思考能力を下げるからな、俺も疑似的にミコと同じようなことはできる。
魔法とは様々なことができる。
例えば「ウォーター」の魔法はイメージ次第で冷たい水も温かい水も出すことができる。
例えば「ファイヤ」の火を全く熱くなくすることもできるし、イメージ次第でもっと熱くすることもできる。
これと同じで「ウィンド」で冷たい風を出すことはできる。
だが、こういったイメージによって魔法を変化させると普段よりも多い魔力を使うし、イメージし続けなければならないから大変だ。
ミコ様々だな。
俺たちは砂だらけの砂漠の大地を歩き進めていく。
「この層は私が魔物を攻撃するわ」
ゼミルがそう言いだした。
「ゼミルは公爵令嬢だし、俺たちがやってもいいぞ」
確かにゼミルは優秀だが、慣れない環境で戦えるのかは不安が残る。
「大丈夫よ。私、このダンジョンに入ってから宝箱を開けるくらいしか仕事ないし。私はこの班のリーダーなんだから働かなきゃね。それに、王女は魔物を狩っているのに公爵令嬢が魔物を狩らないわけにはいかないわ。ただ私はシンたちみたいに強くないから、ピンチになったら助けてね」
「了解」
ゼミルが自信満々に言うので俺たちはゼミルに任せることにした。
このメンバーなら何かあっても問題ないだろうし、ゼミルの実力は気になるからな。
そうして、魔物の処理はゼミルがすることが決定し、第四層を進んでいく。
すると、砂の下から魔力反応があった。
俺たちは全員、自分で気づき足を止める。
すると、休んでいると勘違いしたのか砂の下からサソリ型の魔物が現れた。
ゼミルは手を手刀の形にして振る。
するとゼミルの手から斬撃が飛び出し、サソリ型魔物は素材となる。
「うん、よく使いこなせてるな」
「シンが分かりやすく教えてくれたおかげよ。魔力消費も少ないし楽でいいわね」
「気に入ってくれているようで何よりだ」
「素材の回収は私がやるわ」
そう言ってセーラがサソリ型魔物の素材を「ストレージ」に収納した。
すると今度はでかいトカゲ型の魔物が現れた。
ゼミルはさっきと同じように斬撃を放つが、トカゲは固く致命傷には至らなかった。
「ダークランス」
ゼミルは「ダークランス」を放つ。
トカゲの頭に「ダークランス」が刺さり、トカゲは素材となった。
セーラはすかさず「ストレージ」にトカゲ型魔物の素材を収納する。
「鮮やかだな」
「えぇ、魔力の無駄がない綺麗な魔法だわ。加護は魔法系の可能性が高そうね」
「可能性だな。これだけ鮮やかなら神族系の加護の可能性も高い」
「そうね」
俺とミコはゼミルには聞こえないくらいの小声で話す。
そして俺たちは第四層を進んでいく。
今度はサボテン型の魔物が現れた。
さっきから面倒くさくなって「鑑定」していなかったが、見た目で少し興味がわいたので「超鑑定」を発動する。
種族:サボテントレント
名前:
性別:オス
年齢:14歳
ランク:B
レベル:85
魔力量:587
スキル:棘飛ばし、体当たり、水噴射、超速
適正属性:水
称号:ダンジョンの魔物
うん、スキルも意味わからんな。
っていうか得意属性水って確かにサボテンには水分多いけど。
見た目もサボテンに足が生えていて気持ちが悪い。
ゼミルもさっさと倒してしまおうと手から斬撃を放つがサボテントレントはその斬撃を避けた。
かなり速い。
「見た目気持ち悪いし、さっさと死になさい「ダークランス」」
ゼミルはサボテントレントに「ダークランス」を放つがそれすらサボテントレントは避ける。
「見た目の割に速いわね。鬱陶しい。相手が速いなら捕まえればいいだけ「ダークチェーン」」
ゼミルは「ダークチェーン」を使い、サボテントレントを拘束する。
だが、サボテントレントは「棘飛ばし」を放ってくる。
「ダークシールド」
ゼミルが闇属性中級魔法「ダークシールド」を使い、棘を防ぐ。
勝てはするだろうが時間がかかりそうだな。
「ゼミル、手伝おうか?」
「大丈夫よ。ちょっと相性が悪いだけだから」
俺はゼミルに助けを提案したが、自分で倒したいのか断られる。
ゼミルはまだまだ魔力の余裕もありそうだし大丈夫か。
俺たちはゼミルがサボテントレントと戦っている姿を観戦する。
俺はゼミルの戦っている姿を見て、何か違和感を感じる。
俺はその違和感を抱えながらゼミルの戦闘を見ていた。
ミコの変わった独占欲が見れましたね、体調が回復すれば後日少し文量を追加するかもされません。
ダンジョン実習の話はかなり長くなる予定です。
体調がまた悪化した場合、文量が減ったり投稿できなくなったりするかもしれません。
少し投稿が出来なくなるかもしれませんが失踪する気は全くありません。
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