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第39話 姉妹の悩み

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

百合描写にご注意ください。

「ユア、大丈夫?」


「大丈夫って何が?最愛の妹の悩みが解消されて滅茶苦茶嬉しいけど」


「少し、暗い顔をしているように見えたからな悪いが心を読ませてもらった」


「そんなことできるの?」


「無属性最上級魔法「マインドリーディング」と言ってな。対象の心を読むことができる。まぁ明らかに格下の相手にしか通用しないが」


「そう。ってことは私の独占欲とかも全部バレてるってわけか」


「そういうことだな」


「お願い。ユイには言わないで。ユイに気持ちわるがられたりしたら耐えられないから」


「勿論言わない。俺たちが勝手に心を覗いんだからな。さすがに誰かに言ったりはしない」


「ありがとう」


「勝手に覗いたのは私たちなんだから礼を言う必要はないわ」


「それで、ユアはユイが離れていくのを恐れているだな?」


「えぇ。気持ち悪いわよね。妹にずっとそばにいてほしいだなんて」


「いや、まったくそうは思わない」


「嘘よ。妹じゃないにしろこんな独占欲丸出しの重い女は気持ち悪いって私自身が思うもの」


「ここだけの話だが、俺とミコはお互いを1000以上の契約魔法やスキルで縛っているんだ」


「縛る?」


「文字通りだ。例えば、俺がミコを拒絶した瞬間俺は死ぬ」


「え」


「そういう契約を1000以上お互いにつけ合ってるんだ。ユアなんかよりも十分重い。それにユアは妹だが。俺とミコに血縁関係はなく、恋人でもない。そんな俺たちがそんなことをしているんだ。ユアが独占欲を出してもなんら問題あるまい」


「でも、それは貴女たちが想いあっているからで」


「それならユアも同じじゃないか」


「どういうこと?」


「だって、ユイだってユアと同じようなことを考えているかもしれないじゃないか」


「ありえないわ」


「何故言い切れる?」


「それは、、、、」


「俺は十分にあり得る話だと思うぞ。それにユアはユイが幸せになるためにはユアから離れなければならないと思い込んでいるようだがそんなこともないと思うぞ」


「だってユイを幸せにしてくれる人の元に行くなら私はついていけないじゃない」


「そもそも人に任せようとするからそうなるんだ。ユイを幸せにしたいならユアが幸せにしてやればいい」


「私はユイをそういう意味でも好きだけど、ユイは違うわ。ユイがお前のことを恋愛的に好意的に思っていないのならお前がユイを惚れさせればいい」


「!?」


ユイは目を見開く。

そして不適に笑う。


「ふふ、確かにそうだわ。ありがとう。シン、私はユイを惚れさせるわ」


「頑張れ。ユアならできると思うぞ。応援や協力もしよう」


「ありがとう」


「それじゃ、早速ユイに所に行ってこい。ミコの指導によってユイはもう魔法の加減は問題なさそうだし」


「分かったわ」


そう言って、ユアはユイの元に走っていく。


(シン、たぶんだけどユイは心を読む限り、ユアのことが恋愛的な意味で好きだと思うけど)


(俺もそう思う。まぁいいじゃないか。青春って感じだし、絶対にあの恋は実るんだ。友人の恋路を見守ろう)


(それもそうね)


(それに、実りそうになければ俺たちで手出助けすればいい)


(確かにそうね)


そんな会話を「念話」で話して、俺とセーラもミコたちのところに戻る。





ミコ視点


「さてと、じゃあ魔法を加減する練習を始めましょうか」


「よろしく」


「っていってもやることは簡単。もっとイメージを強めるのと魔力の量を減らすことね」


「了解」


「魔力の量は発動するギリギリくらいでも魔導帝の加護があるなら十分な威力になると思うわ」


するとユイは魔法陣に必要最低限の魔力を注ぐ。

すると魔法陣から火の球が発射した。

威力もしっかり制限されている。

だが、下級魔法のファイヤーボールが中級魔法くらいの威力ではある。


「OKよ。あとは他の魔法もその感じでやっていって調整していけばいいわ」


「分かった」


そう言って、ユイは自分のする限りの魔法を使いまくった。


「これだけ魔法をうまく使えるようになるだなんて、ミコたちには感謝してもしきれないわ」


「気にしなくていいわ。友人を助けるのは当たり前でしょう」


「ありがとう」


ユイは微笑んだ。


「ねぇ、ユイ。もっとたくさんの魔法を知りたくない?」


「たくさんの魔法を?そりゃ知れるなら知りたいけど」


「それなら、私たちの魔法についての知識をユイにも上げるわ」


「いいけどどうやって?」


「見せた方が速いわ。ちょっと頭痛はするだろうけど我慢してね」


そう言ってミコは以前セーラにしたときのように「メモリートレース」を使い、ミコの持っている魔法の知識をユイに渡す。


「っな」


ユイは突然頭に流れてきた情報に困惑しつつ、痛みを感じている頭を抱えながら、ミコによって与えられた魔法に関する情報に圧倒されていた。


「悪いけど、貴女のことを完全に信用したわけではないから情報の出どころは伏せさせてもらうけれど、どうかしら?あなたが知らない魔法だってたくさんあるでしょう」


「これで私をどうしたいの?災害級魔法なんてものまであるじゃない」


「どうしたいわけじゃないわ。友人がちゃんと魔法を使えるようになったお祝いよ」


「そもそも災害級魔法なんて使えるわけない」


「いや、使えるわ。私の加護は魔法神よ。この世界で私よりも魔法に精通している人間なんて存在しない。その私があなたのポテンシャルを認めるわ。魔法の才能だけを言えば神族系の加護を持つシンやセーラにも匹敵するほどの逸材よ」


「そうなの?」


「えぇ、この私が保証するわ」


「ならやってみる」


「最初は「インフェルノ」を使いなさい。あれは災害級魔法の中で最も簡単で扱いやすい魔法だから」


「分かった」


そう言い、ユイは「インフェルノ」の魔法陣を展開する。


「すべてを燃やす業火よ、我が前の敵を燃やし尽くせ火属性災害級魔法「インフェルノ」」


その瞬間、魔法陣から地獄の業火が放出される。


「できた」


ユイはとても驚いていた。


「これでユアの役に立てるわね」


「なんでそれを?」


「貴女達はお互いにとても複雑な感情を持っているようだったから魔法で心を覗かせてもらったわ」


「「マインドリーディング」ね」


「正解よ」


「なるほど、私のお姉ちゃんへの想いは既にバレてるわけか」


「そういうこと。どうせ全て知られちゃってるんだし悩みがあるなら相談に乗るわよ」


「じゃあ、相談する。どうすればお姉ちゃんを惚れさせられる?」


私はド直球に聞く。

ミコは訳ありそうだけど悪い感じはしないし、そもそも何かされても勝てないから意味ない。

それに私のことを友人と言ってくれたから信じてみたいと思ってしまう。

だからとりあえず私が今までの人生の中で最大の悩みを聞いてみる。


「そうねぇ。惚れさせるだけなら色々あるわ」


「色々?」


「例えば無属性上級魔法「チャーム」とか惚れ薬とか?」


「惚れ薬なんてあるの?」


「持ってるわよ」


「なんで持ってるの?」


「シンに効くように特別強力な惚れ薬を創ったんだけど結局シンには効果がなかったの。鑑定結果ではしっかり惚れ薬って書いてあったのだけれど」


そう言いながらミコは「ストレージ」から小さい箱を取り出した。

その中には6つの薬が入っていた。


「これなんだけど、「鑑定」してみてくれないかしら?」


名前:超強力惚れ薬

概要:この薬に魔力を流して誰かに飲ませると飲んだ対象が薬に魔力を流した者に惚れる。

それもとても重くてヤンデレレベルになる。この薬で相手に惚れさせた場合は注意が必要。

複数個飲ませれば効果が重複し数に比例して愛がさらに重くなっていく。

飲んだ対象が既に魔力を流した対象に惚れている場合は効果がない。


「私の鑑定結果も問題なさそうだけど」


私はミコにそう言う。

っていうかこれ絶対シンが既にミコに惚れているからだよね。

っていうかミコはそれを試したのか。


「これ、いる?」


「いいの?」


「まだあるから大丈夫」


「そう」


私は思わず受け取ってしまう。

私はこんな形で無理やりお姉ちゃんが私に惚れるのは嫌だ。

でも、お姉ちゃんがもし私から離れるなんてことになったときの最終手段としては有効だろう。

私はそう心の中で言い訳をした。


「でも、私はなるべくお姉ちゃんに惚れられたい。薬で無理やりっていうのは避けたい」


「薬で惚れさせようとした私への嫌味?」


「そんなことはないけど、やっぱり乙女として好きな人に自分を好きになってほしいじゃん。なんなら告白とかしてほしいじゃん」


「意外と乙女な理由ね」


「悪い?」


「まったく。私はとにかくシンを手に入れるためなら薬でも魔法でもなんでも使うわ」


「愛が重いね」


「それくらいがちょうどいいとは思わない?」


「確かにそうかも」


「で、とりあえずユイは魔法も薬も使わずにユアを惚れさせたいのよね」


「そう」


「私はユアのこともユイのことも今日会ったばかりで詳しく知らないからわからないけど、スキンシップを増やしてみたらどうかしら?」


「スキンシップを?」


そんなのよりも、お化粧とか服とかに気を付けた方がいい気もするけど。


「そう、ずっとべったりしておくの。そう、変に自分を着飾ったりするよりも効果的だと思うわ」


「でも、うっとおしいと思われない?」


「姉妹なら問題ないと思うわ。それに変に着飾ったりするのは自分を変えないといけないから大変だけど、スキンシップを増やすのはむしろ自分の欲望に従うだけでいい。もちろんある程度の理性を保つ必要はあるけど、ユイの発育の良いからだを押し付けられたらきっとユアだってドキドキするわ。そしてユイは大好きなユアにずっとひっついてるだけでいい。ストレスなんてゼロよ」


確かに魅力的かもしれない。

確かに私はスタイルはよいほうだと思っているし、お姉ちゃんにひっつきながらお姉ちゃんをドキドキさせられるのなら一石二鳥だ。


「分かった。ありがとう」


「どういたしまして」


「そろそろ、ユアが戻ってくるみたいよ」


ユアは私が魔法を使えるのを確認したらどこかに行ってしまった。

どうやらシンとセーラと何か話していたようだ。


「ユイ、魔法の加減はできるようになった?」


「うん」


私は早速スキンシップをするためにお姉ちゃんの腕に抱き着き、胸を押し当てる。

すると心なしかお姉ちゃんの顔が普段より赤くなっている気がする。

効果はしっかりありそうだ。

私はお姉ちゃんにさらに強く、胸を押し当てた。

これからユアとユイはとんでもないくらいにイチャイチャさせます。

シンとミコ、セーラも負けてられませんね!!

ユイとユアは少し、他のヒロインと毛色の違うヒロインとなります。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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