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第37話 セーラの友人

初心者です。

生暖かい目でご覧ください。

誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。

すいません、ユアは高等部3年生です。

中等部3年生となっていましたが、それはミスです。

既に修正済みです。

三人で寝た日の翌日。

俺たちは歩いて登校していた。

寮と学校はかなり近いため何の問題もない。

そして、俺たちは授業を受けた。

今日は実技授業はなく、普通の座学の授業だけで一日を終えた。

セーラからもらった知識よりも数段レベルの低いものだったため、暇だった。


「さて、この世界の学生って帰ったら何をするんだ?」


「私もこの時代の学生について気になるわね」


「普通なら、部活動をしたり、町に遊びに行ったり、勉強をしたりって感じね」


「なるほどな。どこの世界でも学生の放課後の過ごし方は変わらないもんなんだな」


「昔もそんな感じだったわ」


「にしても部活か。セーラは部活に入ってないのか?」


「入ってないわね。昔の私は入ったら絶対にいじめられてたわ」


「それもそうか。じゃあどうしようか。町にでも行くか?」


「いいかもしれないわね。この時代の街並みにも興味があるわ」


「じゃあそうしまs、、、シン、ミコ、街の散策はお預けみたいよ」


セーラはそう言って、廊下を見た。

そこには、濃い紫髪の女が立っていた。


「セーラ王女殿下、少し御用がありますので護衛騎士の方々と生徒会室にご同行ください」


「承知しましたわ」


そう言って、セーラは濃い紫髪の女についていった。

俺たちも後を追いかける。

そして生徒会室と書いてある部屋に入った。


「さて、急な呼び出しをお許しください。私、王立学園高等部3年生ユア・リムソンと申します」


「これは失礼、セーラ王女殿下の護衛騎士、シンだ」


「同じく、セーラ王女殿下の護衛騎士、ミコよ」


俺たちは互いに頭を下げる。


パンッ


すると突然、ユアが手をたたいた。


「はい、堅苦しいの終わり。セーラ久しぶりね。魔法をうまく使えるようになったんだっけ?おめでとう!!」


さっきまでの静かな印象とは違った、元気な女の子がそこにいた。


「ユア。ありがとう。二人に説明しておくと、ユアはリムソン辺境伯家の長女なの。リムソン辺境伯家は昔から王族と親しい家だから、昔からよく交流があったのよ」


「なるほどな」


「それで、ユアが聞きたいのは私がどうして急に魔法をうまく使えることになったのかってことでいいかしら?」


「えぇ」


「ユイちゃんも私と同じ感じだったもんね」


「ユイって誰なの?」


「ユアの妹よ」


「ってことはユア様のご姉妹であるユイ様もセーラと同じようにうまく魔法を使えないってわけか」


「そういうこと」


「それで、私に解決の方法を聞きに来たってわけね」


「えぇ、妹もあなたと同じでいじめられてるから」


「なるほどね。じゃあ説明するわ」


「そもそも私が魔法をうまく使えなのは加護のせいじゃなかったわ」


「それじゃあ、なんでうまく魔法が使えなかったの?」


「なんでも、魔力回路がいけなかったみたい」


「魔力回路が?」


「そう、初めて魔法を使う前って魔力回路を魔力循環をして開いていくじゃない。それが場合によっては魔力回路をぐちゃぐちゃにして魔法を、正確には魔力をうまく使えなくさせるみたい。魔力が上手く流れないから身体能力も人よりダメになるみたい。私はたぶん嵌められてそうされたみたいね」


「なるほどね。じゃあユイもその可能性が高そうね。でも壊れた魔力回路なんてどうやって治すの?」


「私の場合はシンとミコが治してくれたわ」


「貴女の護衛騎士たちが?」


「えぇ、二人の加護については聞いてる?」


「えぇ、シンが「創造神」でミコが「魔法神」だって聞いてる」


「私の場合はシンが「創造」っていうスキルで魔力回路を創り変えながらミコが魔力循環を行うことで治ったわ」


「なるほど。つまりもしかしたらあなたの護衛騎士ならユイを治せるかもしれないってわけね」


「そういうこと。シン、ミコ、協力してくれる?」


「「構わない(わ)」」


「ってわけだから、とりあえずユイに合わせてくれる?確かAクラスだったわよね」


「えぇ、ユイは実技は無理だけど、勉学なら貴女の次にこの学年でできるからAクラスに留まっているわ。ユイは既にこの生徒会室に呼んでるわ」


「さすがは生徒会長ね」


ユアは生徒会長だったのか。

生徒会室を我が物顔で使っているから生徒会に所属しているのだとは思っていたけれど、まさか生徒会長だったとは。


「それほどでもないわ。そういえばシンとミコとはどうやって出会ったの?」


「魔境で出会ったわ」


「魔境で?」


「そう。この二人は魔境に住んでいたの」


「魔境に住んでいたって。そんなことが可能なの?」


「二人はとても強いから何の問題もなさそうに生活していたわ」


「っていうかそもそもセーラはどうして魔境なんかに行ってたの?」


「私の気分が落ちていたのを察したお父様が気分転換に狩りにでも行こうって。魔境に連れ出してくれたの。そこで魔物に囲まれてピンチになったんだけど、そこでシンとミコが助けてくれて、そこから二人に魔力をちゃんと使えるように治療してもらって、そこから色々戦い方とか教えてもらって訓練したりしたの」


「なるほどねぇ。それがセーラが強くなった理由ってわけか」


「そういうこと」


「訓練ってやっぱりきつかった?」


「いや、まったく」


「え、どんな訓練してたの?」


「たまにシンとミコと摸擬戦して、疲れたらシンが創ってくれたお菓子食べて、遊んで、たまに魔物狩って、おいしいごはんも食べて、眠りたいだけ眠ってっていう生活を繰り返してたわ」


「いや、なにその訓練。訓練っていうかただの自堕落な生活じゃない」


「それでもめっちゃ強くなったし」


「本当にシンとミコは凄いのね」


それからもセーラとユアは楽しそうに談笑している。

俺とミコは愛弟子の友人との楽しそうな会話を笑顔で聞いている。

すると、、、


「失礼します。お姉さまユイです。入ってよろしいでしょうか」


「いいわよ」


そうして扉が開き、ユアによく似た濃い紫色の髪をした少女、ユイが入ってきた。


「初めまして。私、王立学園中等部1年ユイ・リムソンと申します」


「セーラ王女殿下の護衛騎士、シンだ」


「同じく、セーラ王女殿下の護衛騎士、ミコよ」


俺たちは先ほどと同じようにお互いに頭を下げる。


「セーラ、久しぶり。魔法が上手く使えるようになって良かった」


「久しぶり、ユイ。今日で貴女も魔法をちゃんと使えるようになるわ」


「それは、セーラが魔法がちゃんと使えるようになったのと関係してる?」


「関係してるわ。私とあなたの症状は全く同じではないけど似てはいるからもしかしたら魔法が上手く使えるようになるかもしれないわ」


「セーラはどうやって魔法をうまく使えるようになったの?


セーラは先ほどユアにしたのと同じ説明をユイにする。

正確に言うと先ほどより少しばかり細かい部分もあったが。


「なるほど。でも、私は初めての魔力循環のとき、激痛なんて走らなかったよ?」


「まぁ、シンとミコに任せておけばなんとかなるわ」


セーラは俺たちに丸投げする気のようだ。

まぁ問題ないが。


「ユイ様、治療のために「鑑定」をしてもよろしいでしょうか?」


「構いません。というかセーラの恩人であり、師匠なんだから私のことは呼び捨てでいい。敬語もいらない」


「私も呼び捨てでいいし、敬語もいらないよー」


ユアとユイが呼び捨てでいいと言っているのだからいいのだろう。


「分かったよ。それじゃ早速「鑑定」させてもらうぞ」


そして俺とミコはスキル「超鑑定」を発動した。


「どうやら、ユイとセーラの魔力が上手く使えない原因は違うようだ」


「あら、そうなの?でもシンとミコなら治せるでしょ」


「俺じゃわからん。ミコ、できるのか?」


「原因までは分かったけど、治療は結構難しいわね」


「その原因ってなんなの?」


ユイさんがかなりの勢いで聞いてきた。

そりゃ自分のことなんだから気になって当然か。


「貴女が上手く魔力を使えない原因は魔力の量に比べて、加護が釣り合ってないからよ」


「魔力に加護が釣り合ってない?」


「貴女の加護は魔法使いでしょ。でも貴女は一般的な魔法使いの加護を持つ人の魔力量の数十倍は多い。だから加護の許容量を超える魔力量に加護が耐えきれてないわ。それで結果的に魔力の精密な操作が不可能になっているってわけね」


「でも、魔法使いの加護をもっている人でも私ほどじゃないにしろ魔力が多い人はいるじゃん」


「それは基本的にレベルが高い人でしょ。レベルが上がるとともに加護は成長するから大丈夫なの」


「じゃあ、私もレベルを上げれば」


「無理ね。この感じだとレベルで加護が強くなっても魔力もたくさん増えるから結果的にあまり意味はないわ」


「じゃあ、やっぱり私が魔法をうまく使うのは無理ってことかぁ」


ユイがため息をつく。


「いや、問題ない」


「シン、どうするの?加護は生まれつきのものよ。魔力を一時的に抑えることはできるだろうけど永続的には無理よ」


「ミコの説明を聞く限り、加護の力不足なわけだろ」


「そうね」


「なら、新しい加護を与えればいい」


「新しい加護を与えるって、そもそも加護の譲渡なんて不可能だし、そもそも私たちの加護なんて与えたら逆にユイの体が耐えられないわよ」


「ミコ、俺の加護はなんだ?」


「「創造神」ってまさか」


ミコはようやく俺の言っている意味を理解したようだ。


「それでも、加護の譲渡は無理よ」


「不可能じゃない。俺とミコ、セーラが全力で魔力を合わせて、限りなく魂に近い偽魂を創り、ユイの魂と統合する」


「不可能じゃないけど、かなりリスクがあるわよ」


「最悪は時を巻き戻せばいい」


「分かった。やってみる価値はあるわ」


「ユイ、この治療は激痛が走る可能性がある。それでも魔法をうまく使えるようになりたいか?」


「えぇ、使えるようになりたいわ。今までずっと欲してたものが手に入りそうなんだもの。どんなことでも受け入れる覚悟があるわ」


「よし、ミコ、セーラ、協力してくれ」


「「了解」」


「「「白黒銀世界」」」


その瞬間、白、黒、銀、の三色で構成された空間が形成される。


「ここは?」


「俺たちの力で創った異空間だ。ここでなら何をしても外部に被害はない」


「なるほど。三人がでたらめな力を持っているのは分かったわ」


「それじゃ、やるぞ」


俺たちは普段操作して抑えている魔力を解放した。

補足ですが、セーラは完全に魔法を使えなかったのではなく制御できなかったためあらぬ方向へ行ってしまったり、人相手だと相手を傷つけてはいけないという気持ちからうまく魔法を使えなかった感じです。なので狩りの時は魔法の発動自体はできてるし、威力自体は強力でした。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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